クラゲのエサ代1年で600万…その9割を稼ぐ水族館のアイデアに驚き「財布のヒモ緩む」「自分で儲けてる」

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2024年02月01日 07:20  まいどなニュース

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缶バッジガチャスペースには、缶バッジ108種の詳しい説明を掲示(アルさんXより)

「クラゲで有名な加茂水族館、クラゲ全108種類の缶バッジガチャの売り上げで年間のエサ代を9割がた賄えてるの「クラゲガチ勢の底力」って感じですごい好きだし、そう書かれるとこっちも財布のヒモが緩む」と、水族館や魚をこよなく愛するアル(@ALGA_RIUM、以下アル)さん。

【写真】1年間のクラゲのエサ代と、売上を見比べてみると…

X(旧Twitter)に投稿した写真に写っているのは、「缶バッジの売り上げは全額クラゲの餌代になります。皆様のご協力お願いします!」の文字。続けてクラゲの餌代とガチャの売り上げがはっきり明示されています。

2022年4月から2023年3月の1年間にかかったエサ代は、なんと600万。クラゲのエサ代ってこんなにかかるの!?と衝撃を受けます。それに対し、1回300円のカプセルトイの売り上げはというと…? 「ガチャ売り上げ約550万円」!

YouTubeの収益が約27万円だそうで、缶バッジが大幅に上回っています!

「公表してもらえると購買意欲が増しますよね」「オタも財布のヒモ緩むよな」「めちゃくちゃ売れているのですね」「自分の食い扶持を自分で儲けてる」と共感や驚きの声が上がり、1万のいいねがつきました。

このエピソードの舞台は、山形県鶴岡市にある「加茂水族館」。常時80種前後と、世界にも類をみないほどクラゲの展示が充実するクラゲの聖地です。毎週土曜にクラゲの映像をYouTubeでライブ配信する「オールナイトカモスイ〜くらげまみれ〜」でも有名です。同館に、この企画について取材しました。

「エサ台の足しになればと思っていたら」

缶バッジガチャを始めた経緯や反響について、加茂水族館のクラゲ担当・菅野さんに話をお聞きしました。

――この缶バッジを始められたのはいつからでしょうか?

「2020年9月から開始しました。当館は冬の時期はお客さまが少なく、スタッフの人手も余りがちになるので、冬に缶バッジを作成してガチャに入れて販売しようと館長が発案したのがきっかけです」

――これほどまでの売り上げは予想していらっしゃいましたか?

「まったく予想していませんでした。始めた当初は、いくらかエサ代の足しになればいいかなあ程度にしか思っていなかったので、驚きました」

――なぜ売り上げを公表されたのですか?

「クラゲのエサ代がどれくらいかかっていて、その内どれくらいの金額をみなさまのガチャの売り上げで賄えているかを明示することによって、缶バッジの購入費が本当にクラゲの餌代になっているんだ、ということをより強く意識してもらうためです」

――公表したことによって売り上げは伸びましたか?

「“明確に売り上げが伸びた”という印象はありませんが、通りがかるお客さんは、『エサ代こんなにかかっているんだ!』『クラゲのエサ代になるなら回したい』『ガチャの売り上げがすごい』などなど、反響は大きいように思います」

――手に入りにくいレアな缶バッジはありますか?

「それぞれ同じ数を入れているので、レアな缶バッジというのはありません。クラゲの分類ごとに8台のガチャに分けてあるので、推しの缶バッジがある場合でも、比較的狙いやすいと思います」

◇ ◇

投稿主のアルさんは、合計9回ガチャを回し、残念ながら狙っていた「コティロリーザツベルクラータ(チチュウカイハイカラクラゲ)」という推しクラゲは当たらずでしたが、7種類計9個の缶バッジをゲットしたそうです。

加茂水族館では、1万匹以上のミズクラゲが観賞できるクラゲドリームシアターなどの展示のほか、クラゲラーメンやクラゲアイスクリームなどオリジナルメニューもあり、クラゲの世界にどっぷりと浸れます。2月4日はクラゲについて詳しく学べる「わくわくクラゲサイエンス」、2月3日・11日には、クラゲと音楽のコラボ企画「第52回 音楽のゆうべ 〜あなたとクラゲと音楽と〜」なども開催。

年1回程度の頻度でこの加茂水族館に訪れるアルさんが大好きだという通年開催のバックヤードツアー(予約不要。1人500円)にも注目です。アルさん曰く「クラゲの種類ごとにエサの種類や量、回数が丁寧にメモ書きされていて、飼育員の方々が大切にクラゲを育てられているんだなあと実感できますよ。GWや夏休み中はとても混雑するのですが、冬季は空いていて快適に過ごせるので、冬になると無性に行きたくなります」とのこと。

そんなアルさん、「水族館探訪記」という、魚たちの不思議さやユニークさをカメラで切り取ったブログを公開。2023年だけで27館、累計96館も訪れており、各水族館の魅力や楽しみ方を知ることができます。

《「加茂水族館」で2月前半予定のイベント》
■2月4日(日)「わくわくクラゲサイエンス」
「クラゲってなに?」「クラゲの種類?」「クラゲのふえ方は?」など、顕微鏡などを用いてクラゲについて詳しく学習します。公式HPにて要事前予約。参加費は入館料のみ、締切は2/1(木)
■2月3日(土)・2月11日(日)18時開演「第52回 音楽のゆうべ 〜あなたとクラゲと音楽と〜」
加茂水族館のクラゲドリームシアターの前で演奏会を行います。予約不要。参加費は入館料のみ
※2月29日までは小中学生はこども料金無料キャンペーン中のため入館料は無料

(まいどなニュース/Lmaga.jpニュース特約・福尾 こずえ)

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    • イイネ!11
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