汚染されたスパの注射で重度の皮膚感染症に苦しむ女性、傷痕を隠さず前向きに(米)<動画あり>

1

2024年02月09日 21:01  Techinsight Japan

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

Techinsight Japan

2021年4月に受けたスパのビタミン注射で、皮膚の感染症に罹った女性(26)。今も病気と闘い続け、TikTokでありのままの自分を晒し人々をインスパイアしている(『Beatriz Amma TikTok「I felt stupid
米カリフォルニア州のスパで2021年春、ビタミンなどの注射を受けた20代の女性が重度の皮膚感染症を発症した。女性は今も皮膚の炎症に苦しむも、TikTokを通してありのままの自分を晒し、人々をインスパイアしている。英ニュースメディア『UNILAD』などが伝えた。

【この記事の他の写真を見る】

アメリカに住むベアトリス・アンマさん(Beatriz Amma、26)は2021年2月、「フィットネスモデルやインフルエンサーとして活躍したい」とカリフォルニア州ロサンゼルス郡に越してきた。


ところがその2か月後、同郡バーバンクのスパで800ドル(約11万8千円)をかけ、ビタミンB12、ビタミンC、脂肪を分解するデオキシコール酸の注射を受けたところ、その後の人生を大きく変える悲劇に見舞われた。

「スパは本格的で、清潔で、プロフェッショナルに見えた」と明かすベアトリスさん。女性スタッフに「注射は数多く打ったほうが効果が出る」と言われ、片腕に10本ずつ、背中に20本、腹部に20本の計60本を打ってもらったそうで、当時のことをこのように振り返る。

「薬剤が入ったバイアル瓶は評判が良い会社のものでね。スタッフにそれを見せてもらった私は興奮したわ。それに施術は痛みもなかったの。」

「でも翌朝になるとどうにも体調が優れず、それは次第に悪化したの。そしてそれまでに経験したことがないような熱、震え、冷や汗に襲われ、2日後には注射をした皮膚にミミズ腫れのような炎症が次々と現れたのよ!」

こうして症状は急激に悪化。当時、自然療法ヘルスセンターのマネージャーをしていたベアトリスさんは、まだ知り合って2か月の同僚ハイジ・ボウマンさん(Heidi Bowman)の勧めで、彼女の夫と2人の子供が住む家に身を寄せた。ところがベアトリスさんは、一人でトイレに行くことも着替えをすることもできず、ベッドから起き上がれなくなってしまった。


それから2週間後、午前3時に目覚めたベアトリスさんは激痛に襲われ、「皮膚が腐り、このままでは死んでしまう」と命の危険を感じ、病院に緊急搬送された。そして非常に厄介な皮膚の感染症「マイコバクテロイデス膿瘍」と診断され、2021年5月から9月まで入院を強いられた。

ベアトリスさんはこの感染症について「人食いバクテリア」と表現しており、つらかったのは一日6時間の抗生物質の点滴で、その年の5月から1年4か月も続いたという。また医師には「病気を克服するのはかなりの時間がかかる。夢は諦めるように」「あなたの皮膚はまるで、エムポックス(サル痘)を発症したように酷い状態。もうビキニでビーチを歩くことはできないだろう」などと言われたそうで、泣き腫らしつらい日々が続いたという。


治療の効果が表れたのは翌年の秋で、ベアトリスさんは2022年9月から2023年2月までは抗生物質を内服し、細菌に感染した組織の切除手術を何度も受けた。そして「これでもう手術は終わり」とホッとしたのも束の間、昨秋に慢性的な炎症で生じる腫瘤が見つかり、2023年10月から再び治療が開始された。

なお医師は、スパのバイアル瓶がマイコバクテリウム属という細菌に感染していたと推測するも、スパはこれを否定。ベアトリスさんは「スパはバイアルを中国ECサイト最大手アリババから注文していた」とも明かしている。また弁護士を雇い1年をかけて調査を依頼したものの、スパの営業許可証や美容ライセンスなどに不正があり、保険にも加入していないことが判明。損害賠償が受け取れないことから訴訟を起こすことを諦めていた。現在、ロサンゼルス郡保健局が調べを進めているが、スパは今も営業を続けており、ベアトリスさんの怒りは収まらない。

病気を発症してからもうすぐ3年。ベアトリスさんは今も抗生物質の点滴治療が必要で、皮膚には傷痕が残ってしまい、治療のための借金は膨らむ一方だ。そのため「まさかスパでの注射が、その後の人生を変えるなんて…。ましてや命の危機に晒されるなんて思いもしなかった」と明かしており、昨年からは「スパのずさんな現状や、病気についてより多くの人に知ってもらいたい」と自身の経験をTikTokで語り、それまで隠していた身体の傷を晒している。


そして時には涙を見せながらも、「身体に傷があっても十分美しい。自分のありのままの姿を受け入れよう」というメッセージを発信し、多くの人々をインスパイアしている。そんなベアトリスさんに、テックインサイト編集部からも「前向きな姿勢を忘れず、病気に負けないで」とエールを送っている。



画像は『Beatriz Amma TikTok「I felt stupid, embarrassed, & alone.」「Learning how to show up」』『The US Sun 「HORROR WELTS I paid $800 for vitamin shots that left my skin eating itself alive and looking like I had Monkeypox - I thought I’d die」』『paris 4 president Instagram「It’s so crazy how far my skin has come」』『The Sun 「TATT’S SO GROSS I got a tattoo of lips on my leg…turns out I was allergic to the ink, the infection was so bad the thing peeled off」(Credit: spazzashazzi/Tik Tok)、「‘HORRIBLE ORDEAL’ I underwent gastric sleeve surgery in Turkey and now I have to eat through a feeding tube」(Credit: SWNS)、「DEADLY PIERCING Schoolgirl, 15, dies from fatal infection after piercing her eyebrow at home caused her face to balloon」(Credit: Newsflash)、「NAIL FAIL Woman has thumb amputated after gluing false nail over wound causing horror infection to ooze puss」』より  
(TechinsightJapan編集部 A.C.)

このニュースに関するつぶやき

前日のランキングへ

ニュース設定