「ママー! アキトもお手伝いする〜」そう言いながら、子ども用の踏み台を持ってきます。子どもの「やりたい」を大切にしたい。そういう気持ちがあるのも事実です。でも本当は自分ひとりでちゃっちゃとやってしまった方が、時短にもなるしストレスもたまりません。
レタスを洗うだけならこちらの負担が少ないだろうと提案しても、アキトは「ジュージューがやりたい」と言ってきます。
こうなると、もうお手上げです。子どものやりたいことに寄り添いながら、危険なことや手間がかかることを避けるのはどうしてこうも難しいのでしょうか。私はアキトと一緒に子ども用の包丁を持ち、「ゆっくりね……」と言いながら一緒にハムを切りました。
手間も時間もかかるけれど、こうやって少しずつ「できる」ことを増やしてあげたい。内心「ゲ!!!」と思っていても、子どもの味方でありたい。私はそう思います。
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そんなある日、100円均一ショップに行ったときのことでした。お会計はすべてセルフレジになっています。私がバーコードをかざしていると……。
セルフレジは6台ありました。ウチが多少遅くても、並んでいる人は先に空いたレジを使うことでしょう。
「後ろに並んでいる人がいるの、分かりません?」「え……あ……あの……」
子どもといると、いつも子どもの機嫌とにらめっこです。だって外で機嫌が悪くて泣きだすと、周りの視線が気になってしまうから……。それに子ども自身に「新しいことを経験させる」のは、そんなに怒られるようなことなのでしょうか。レジは他にも5台あります。空いたらそちらを使えばいいのに、なぜ私は怒られないといけないのでしょうか。
【第2話】へ続く。
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