ファイルの管理や操作に便利なエイリアスを使ってみよう - iPhoneユーザーのためのMacのトリセツ

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2024年02月14日 11:41  マイナビニュース

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画像提供:マイナビニュース
Macの中のファイルやフォルダを整理する方法として、本連載の前々回記事ではフォルダの階層構造を作る方法、前回記事ではタグを付ける方法を紹介しました。



どちらの方法でも、また2つの方法の併用でも、自分にとってやりやすい方法で整理すればいいのですが、タグを使う方法には利点があります。

○ファイルを複製すると不一致が発生する恐れがある



タグの利点とは、前回記事で書いた通り、1つのアイコンに複数のタグを付けられるということです。念のため、おさらいしておきましょう。


この請求書は新製品プロジェクトに関するもので、かつ経理書類であるため、このように2つのタグを付け、どちらのタグをクリックしても表示されるようにしました。ではタグを使わずに、フォルダによる整理だけだとしたら、どうすればいいでしょうか。



新製品プロジェクトのフォルダに請求書のファイルを入れ、このファイルを複製して経理書類のフォルダに入れることはできます。以下の図は、Finderウインドウをカラム表示にした状態です。


しかし、この方法には問題点があります。どちらかのフォルダにある請求書を修正しても、もう一方のフォルダの請求書は修正されないため、内容に食い違いが発生してしまうのです。



このような場合に活用できるのが、エイリアスです。

○エイリアスを作って、使ってみる

エイリアスとは、オリジナルのファイルにリンクしている目印のようなアイコンです。オリジナルのファイルに直結している近道というようなイメージであるため、Windowsでは同様の機能を「ショートカットアイコン」と呼んでいます。



エイリアス自体には、データの内容はありません。オリジナルのファイルにリンクしているだけです。どのように作って使うかを、以下に示します。


「経理書類」フォルダに移動した請求書のエイリアスをダブルクリックすると、開くのはオリジナルである「新製品プロジェクト」フォルダ内の請求書です。ファイル自体は1つしかありませんので、前述したようなデータの内容の不一致は起こりません。

○よく使う項目にアクセスしやすくする用途にも利用できる



ファイルを1つだけにしておいて不一致を防ぐという目的以外に、操作の効率を良くするためにもエイリアスを活用できます。



たとえば、「経理書類」フォルダの中の「2024年」フォルダの中の「見積書」フォルダというように、奥深くしまわれているフォルダがあって、しかもこのフォルダを頻繁に使うとします。このような場合に、フォルダのエイリアスを作って、デスクトップなどのすぐにアクセスできる場所に置いておけばよいのです。先ほどは「ファイル」メニューからエイリアスを作りましたが、今度はドラッグ操作で作る方法を紹介します。


このようにしてデスクトップに作ったエイリアスをダブルクリックすると、奥深くにあるオリジナルのフォルダがすぐに開きます。

ここまでの説明でおわかりの通り、ファイルでもフォルダでもエイリアスを作ることができるので、奥深くにしまわれていて頻繁に使うファイルのエイリアスをデスクトップに置いておくといった使い方もできます。



1つのオリジナルに対して、複数のエイリアスを作ることができます。また、不要になったエイリアスは削除してかまいません。削除しても、オリジナルのファイルには影響ありません。


【今回の余談】

アイコンを選択して「ファイル」メニューからエイリアスを作成した場合、エイリアスの名前は「(オリジナル)のエイリアス」となります。これに対し、optionキーとcommandキーの両方を押したまま、アイコンをデスクトップにドラッグして作成した場合、エイリアスの名前はオリジナルと同じです。

前者は、1つのフォルダの中に同じ名前のままでは置いておけないので、別の名前にするために末尾に「のエイリアス」が自動に付けられます。これに対し後者は、別の場所に作成したので同じ名前のままでいいというわけです。しかしいずれにしても、エイリアスの名前は作成後に変えてかまいません。

それでは次回も、よろしくお願いします。(小山香織)

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