空港で探知犬がミイラ化したサルを発見 持ち主は「食べるつもりだった」と説明(米)

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2024年02月15日 15:01  Techinsight Japan

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米マサチューセッツ州の空港で、怪しい物がないかチェックしていた探知犬の“バディ(Buddey)”。先月8日に異変を察知し、ハンドラーに伝えたという(『U.S. Customs and Border Protection 「CBP K9 Sniffs Out the Illegal Import of Mummified Monkey Remains」』より)
アメリカの空港で活躍する探知犬が、乗客の手荷物からミイラ化したサルを発見し、話題を呼んでいる。持ち主は「個人的に食べるつもりだった」と話したが、アメリカでは持ち込みが禁止されていたため没収されたという。米ニュースメディア『USA TODAY』などが伝えた。

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米マサチューセッツ州ボストンにあるジェネラル・エドワード・ローレンス・ローガン国際空港で先月8日、アメリカ合衆国税関・国境警備局(以下、CBP)の探知犬“バディ(Buddey)”が職務を遂行していた。

当時はパリ発のデルタ航空225便が到着し、乗客が入国審査へ進んでいた。その時、乗客の荷物を順に嗅ぎまわっていたバディは何かを察知し、ハンドラーに異変を伝えた。

荷物の持ち主に中身を尋ねると、「魚の干物しか入っていません」と答えた。この人物はコンゴ民主共和国を訪れ、パリ経由でアメリカに帰国したところだった。荷物を開ける前にX線検査でチェックすると、確かに魚の干物のようなものが確認された。ところが荷物を開けてみると、そこには完全に乾燥し、ミイラ化したサルが4匹入っていたのだ。

CBPによると、アフリカを含む世界の一部の地域で入手した、野生動物の生肉や最小限の加工しかされていない肉は“ブッシュミート(bushmeat)”と呼ばれるという。ブッシュミートはコウモリ、非ヒト霊長類(サル)、アフリカアシネズミ(別名グラスカッター)、ダイカー(小型のアンテロープ)など、さまざまな野生動物から採取される。伝染病のリスクをもたらす可能性があるため、これらの種類の食肉はアメリカへの持ち込みが許可されていない。

すぐに霊長類に関する規制当局である疾病予防管理センター(以下、CDC)へ連絡し、CDCは破棄するかフランスに返却するよう、デルタ航空に要請した。その後、4キロの重さのブッシュミートはCDCによって押収され、破棄されることになった。

CBPボストン地区港湾局長のフリオ・カラビアさん(Julio Caravia)は、「ブッシュミートを米国に持ち込むことによってもたらされる潜在的な危険は、現実に起きています。ブッシュミートは、エボラウイルスを含む病気を引き起こすこともある細菌を運ぶ可能性があるのです。CBPの探知犬や農業専門家の働きは、こうした潜在的な危険がアメリカに侵入するのを防ぐのに、非常に重要なものでした」とコメントしている。

なおブッシュミートを持ち込んだ乗客は、個人的に食べる目的で持ち込んだと説明しており、この件で起訴されていないと報道されている。


ちなみに昨年10月には、タイから台湾の空港へ向かっている機内で合計30匹以上の動物が発見され、客室乗務員が逃げ出したネズミやカワウソなどを次々に捕まえていた。

画像は『U.S. Customs and Border Protection 「CBP K9 Sniffs Out the Illegal Import of Mummified Monkey Remains」「Unusual Repurpose of Giraffe Feces Seized by Minnesota」「Dulles CBP Intercepts Dead Birds in Passenger Baggage from China」』『Metro 「Otter and rat cause absolute havoc on flight after escaping from hand luggage」(Picture: ViralPress)』『กรมอุทยานแห่งชาติ สัตว์ป่า และพันธุ์พืช Facebook「เจ้าหน้าที่กรมอุทยานฯ สนธิกำลังหน่วยงานที่เกี่ยวข้อง」』『The Jakarta Post 「Island focus: Attempted human skull smuggling foiled」(JP / Zul Trio Anggono)』より
(TechinsightJapan編集部 iruy)

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