《ラスベガス売春斡旋組織が逮捕》勧誘役は社長令嬢、通訳はカジノディーラー…国内スカウト組の“表の顔”

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2024年02月16日 18:30  週刊女性PRIME

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米ラスベガスのカジノディーラーだった片桐寛士容疑者(本人SNSより)

「逮捕のきっかけは現地ラスベガスでのトラブル。向こうの売春斡旋組織と報酬の取り分や接客で揉め、“殺す”と脅されたため現地警察に駆け込んで保護された。ラスベガスのあるネバダ州には売春認可エリアがあるが、世界中から集客する大都市ラスベガスでは違法行為。安易な出稼ぎ感覚で“コールガール”の募集に応じ、危険な目に遭ったとみられる」(全国紙社会部記者)

日本人女性を集めていた国内スカウト組が逮捕

 海を渡って“コールガール”になったのは30代女性A子さん。売春させる目的でA子さんを勧誘し、米ラスベガスに派遣したとして東京都内のデートクラブ経営者ら男女3人が職業安定法違反(有害業務に就かせる目的での労働者の募集)の疑いで警視庁保安課などに1月30日に逮捕された。

 東京都青梅市居住のデートクラブ経営・船木春香容疑者(37)、同品川区居住の会社役員・津崎佳子容疑者(43)、名古屋市居住の自営業・片桐寛士容疑者(40)の3人。ラスベガス売春組織につながり、せっせと日本人女性を集めていた国内スカウト組だ。

「船木容疑者は昨年3月、SNSを通じて知り合いだったA子さんに対し“ラスベガス交際案件。保証180万。観光旅行というテイでの入国になります”などとLINEで勧誘。A子さんは“交際案件”が売春を指す隠語と知りながら昨年5月に観光ビザで渡米し、ラスベガス周辺のホテルで、現地の売春組織から紹介されたアジア系外国人客の元へ2度派遣された。コーディネーターは津崎容疑者が務め、現地通訳を片桐容疑者が担当したとみられている」(同記者)

 船木容疑者は「仕事の募集をしたことは間違いないが、仕事内容が売春になるとは思っていなかった」などと容疑を否認。一方、ほかの2人は容疑を認めているという。

 船木容疑者は古い戸建て住宅で両親と3人暮らし。自宅を訪ねると、呼びかけに応答はなかった。

 地元関係者によると、地場産業を支えてきた会社の令嬢という。

船木容疑者は“資産家のお嬢さま”

「すごくいい子なので逮捕にはびっくりしています。礼儀正しく、言葉遣いも丁寧だし、物腰の柔らかい女性です。子どものころから肌が透き通るように白く、美人で有名でした。事件後にネットで“整形顔”などと揶揄されていましたが、整形なんてしていないし、厚化粧どころか薄化粧です。色白すぎてデコルテまで真っ白です」(地元の女性)

 近隣住民を含め、本業がデートクラブ経営だと知る人物はいなかった。

 学生時代はコンビニでアルバイトしたり、ホームセンターでレジ係をするなど接客業に従事。「美人だからか、彼女のレジばかり男性客が並ぶこともあったみたい」と地元の男性は打ち明ける。

 交際を仲介するデートクラブの経営じたいは違法ではないものの、色恋を仕事にするタイプには見えなかったという。

「資産家のお嬢さまだからお金には困っていなかったはずです。おしゃれでスタイルもよく、卒業後はアパレルの仕事をしていたはずでした。楽して稼ぎたいと思うような女性ではありません。逮捕は何かの間違いか、周囲の仲間がよくなかったんじゃないか」(前出の女性)

 津崎容疑者は品川区の築十数年の15階建てマンション暮らし。賃貸で月10万〜20万円という防犯設備の整った駅チカ物件だ。

「住人同士の交流はほとんどありません。家賃がそこそこかかるので、余裕ある生活を送っている住人は多い。といっても、津崎容疑者のように会社の経営陣に入る住人がどれくらいいるかはわかりませんが」(同じマンションの男性住人)

 片桐容疑者は名古屋市内の築20数年の13階建てマンション暮らし。賃貸で月13万〜15万円、分譲では中古価格が3千数百万〜4000万円というこれまた駅チカ物件だ。

通訳は元“5つ星ホテルのディーラー”だった

 本人のプロフィールによると、愛知県内の中高一貫の私学を経て、2003年ごろラスベガスに移住。現地の大学に通い、カジノディーラーとなった。ラスベガスの2つ星ホテルを皮切りに、3つ星、4つ星とランクを上げ、2010年12月には最高級5つ星の『ザ・コスモポリタン・オブ・ラスベガス』のディーラーにのし上がったという。

「1999年に当時の石原慎太郎都知事(故人)が観光客誘致の起爆剤として“お台場カジノ構想”をぶち上げて間もないころ、国内の合法化を待たず単身渡米した先駆者といえる。その後、カジノを解禁するIR整備法の話題を報じるニュース番組で、ラスベガス現地の日本人トップディーラーとして取り上げられ、賛否両論あるカジノ合法化について“きちんと法整備もされないままカジノを無理やりつくるような形であればいらないと思う”などと上から目線で切り捨てた」(業界関係者)

 本場ラスベガスのカジノディーラーとして、片桐ロッキー寛士の名前で『運を味方にする カジノで一晩10億勝つ人の法則』(幻冬舎刊)の著書も。

「捜査当局は、船木容疑者らが海外の売春斡旋組織から仲介手数料を受け、ほかにも複数の日本人女性を派遣していたとみて余罪やグループの全容解明を急ぐ。 A子さんは、別のグループの仲介で中東や東南アジア圏でも売春をしたなどと説明しており、日本人女性に出稼ぎ売春させる複数の組織があるとみて実態解明を進める方針だ」(前出・記者)

 片桐容疑者は、カジノで億を稼ぐ勝負師の感情コントロール術として《ポジティブバカになれ》と提唱する。しかし、違法と知って手を染めるのはポジティブとは言えまい。

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