愛川ゆず季の「美ボディ」はどのように作られたのか 「女性としては終わったな...」からフィットネス大会で優勝するまで【2023年人気記事】

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2024年02月18日 10:11  webスポルティーバ

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 2023年の日本はWBC優勝に始まり、バスケのW杯では48年ぶりに自力での五輪出場権を獲得、ラグビーのW杯でも奮闘を見せた。様々な世界大会が行なわれ、スポーツ界は大いなる盛り上がりを見せた。そんななか、スポルティーバではどんな記事が多くの方に読まれたのか。昨年、反響の大きかった人気記事を再公開します(2023年7月18日配信)。

※記事内容は配信日当時のものになります。

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「奇跡の40歳」愛川ゆず季さん・インタビュー前編

 グラビアアイドルとして人気を博し、2010年からは10年間プロレスラーとしても活躍した愛川ゆず季さん。「ゆずポン」の愛称で親しまれたグラレスラーは、結婚・出産を経験したのち、今度はフィットネスモデルとして帰ってきた。

 昨年11月に行なわれた『ベストボディ・ジャパン』日本大会のフィットネスモデル部門では、栄えあるグランプリを獲得。その美しさは昔と変わらず、さらに「オトナの魅力」を増した姿となって、スポットライトの中央に立った。

 彼女はどのような経緯で、フィットネスの世界にハマっていったのか。40歳とは思えぬ「奇跡の美ボディ」の作り方を聞いた──。

◆「奇跡の40歳」愛川ゆず季さん・グラビア&プロレス&フィットネス写真(57枚)>>

   ※   ※   ※   ※   ※

── 元グラビアアイドルでありプロレスラーだった愛川ゆず季さんですが、昨年11月に開催された健康美を競う『ベストボディ・ジャパン(以下『BBJ』)』日本大会のフィットネスモデル部門でグランプリを獲得しました。いやー、カッコいいボディですね。

「ホントですか!? ありがとうございます。グラビア時代はセクシーな感じで見られることが多かったんですけど、『BBJ』に出場させてもらってからは『カッコいい』と言われることが増えてきて、すごくうれしいんですよね」

── 以前は「ぽっちゃり」としていましたものね。

「はい。昔からのファンの方は『ゆずポン、何で痩せちゃったの?』とか『前のほうがよかったよ』なんて言われるんですが、逆にそれも面白いのかなって(笑)」

── すごく健康的で、いいと思います。

「はい。やっぱり『健康』というのを一番に考えているので」

── まず『BJJ』日本大会の様子を教えていただけますか?

「初めて参加させてもらったのですが、想像以上に本気度の高いすばらしい大会でした。誰もがこの日のために一生懸命に努力してきていて、そういったなかで勝てたというのはすごく誇りだと思っています。

 あと、この賞をいただけたのも、グラビアアイドルやプロレスをやってきた、すべての経験がつがっているなって腑に落ちたんです。それもうれしいことのひとつでした」

── これまでの経験が役に立ったと。

「はい。控え室とかめちゃくちゃピリついていて緊張感があったんですけど、過去プロレス時代にこれ以上の経験というか、ケガや命のリスクを考えながら控え室で過ごしていたので、今回は逆にリラックスしていられたというか。自信をもってステージに上がることができたんです」

── なるほど。メンタルや度胸の部分でアドバンテージがあったということですね。

「そういうところでは自分に合っていたと思いますね」

── 愛川さんは2017年にご結婚されてグラビアを引退。2018年にお子さんをもうけましたが、この『BBJ』出場につながるフィットネスをやってみようと思ったきっかけは?

「まずトレーニングを始めたのは、コロナ禍の2020年ごろでした。実は育児ですごく悩んでしまい、ノイローゼ気味になってしまったんです。プロレス時代もめちゃくちゃ毎日悩んでいて、それも乗り越えて『パフォーマンスできた! 私、メンタル強い!』と思っていたのに、実際は精神的にこんなに弱いんだって、初めて気づいたというか......」

── お子さんのことですし、自分ではコントロールがきかない部分もありますからね。

「パニック障害の症状も出てしまって、本当にもう精神的にもつらくて......。どうして自分がこんな状態になってしまったのか考えた時に、『あっ、身体を動かしてないからだ』って気づいたんです。それからですね、徐々に身体を動かすようになっていったのは」

── 汗をかいてストレスを発散して、少しでも解消する。

「そうですね。主人がジムのパーソナルトレーナーをやっていて、おつき合いしていた時も含めて見てもらったことはなかったんですけど、今回はお願いをして軽度のトレーニングから始めたんです。少しずつ改善していき、そのタイミングでちょうどスターダム10周年記念大会に出場することになったんです」

── 2021年3月の日本武道館、愛川さんは一夜限りの復活でしたね。

「あの時、実はパニック障害の薬をコスチュームのなかにしのばせていたくらいで、まだギリギリの状態だったんです。そのあとくらいからトレーニングも本格的になっていって、メンタル的にもよくなっていった感じですね」

── 今でこそシェイプされた肉体美ですが、トレーニングを始める前は、やっぱりちょっとボディ的には厳しいといった感じだったんですか?

「はい。めちゃくちゃ残念というか、自分の裸を見て『女性としては終わったな......』なんて思いましたからね(苦笑)。ただ、当時は子どものことで頭がいっぱいだったんで、まったく気にしていませんでした」

── トレーニングを始めて目に見える身体の変化は、どんな気持ちでしたか。

「やっぱり挙げる重量が上がっていくと自己成長を感じますし、自信がついていきますよね。まず単純に運動をして汗をかくのは気持ちいいですし、メンタルがよくなっていくのを一歩一歩感じていました。

 あと、『あさんぽ(朝の散歩)』を始めたのもよかったですね。息子がまだ寝ているあいだに主人に任せて、早朝、太陽の光を浴びて歩く。そうこうしているうちに、パニック障害の発作もだんだんとなくなっていったんです」

── それはよかったですね。悩みの多かったお子さんとの接し方にも変化はありましたか。

「全然、変わりましたね。もちろん今でも悩みはあるんですけど、ただ自分が肉体的にも精神的にも健康で元気だと、子どものこともポジティブに考えることができるし、明るく接することができるようになりました」

── そう考えると、肉体が変わると考え方が変わる。体と心は密接ですね。

「本当にそう思います。自己肯定ができるようになりましたし、自分にはそれが必要だったんだなって。さっきも言いましたけど、メンタルは強いと思っていたんですよ(笑)」

── あの厳しい芸能界やプロレス界を生き抜いてきたんですからね。

「本当にビックリしました。でも、そういう自分を知ることができたのも、今ではよかったと思っています」

── 先ほどご主人がジムのパーソナルトレーナーだとおっしゃっていましたが、グラビアやプロレス時代はジムワークをしていたんですか?

「もともとぽっちゃりしていたんで、18歳くらいからジムには通っていたんです。当時の所属事務所の人からいつも『痩せなさい!』と口うるさく言われていたんで(笑)。

 でも、当時はパーソナルじゃなくて、自分でちょっとマシンをやったり有酸素運動をやったり、まったくトレーニングの知識がなかったんです。だから効果は全然なかったんですよね。プロレス時代もあまりジムワークはしていませんでしたし......。

 で、今回は初めてパーソナルでやってもらったら、本当に初めて知ることばかりで、すごい勉強になったんですよ。ああ、こんなことも知らないで若い時、ジムに通っていたんだ......お金を無駄にしていただけだったって気づきました(笑)」

── やっぱり効果を求めるには、知識に基づいた正しいトレーニングが大事ですよね。

「本当にそう思います。ですから、ジムに通おうと考えている人には、ぜひパーソナルトレーニングをオススメしたいですね」

── 愛川さんの場合は、ご主人が指導してくれるので、やりやすさがありそうですね。

「まあそうなんですけど、逆にムカつくこともいっぱいありますよ(笑)」

── なるほど(笑)。さて、いよいよ『BBJ』への道のり。大会を目指して本格的にトレーニングを始めたのはどれくらいだったんですか。

「大会を意識してトレーニングをした期間は、1年ちょっとくらいですね。きっかけはYouTubeのエステ企画で、46キロぐらいまで体重を落とすことができたんです。今までに見たこともない数字だったし、すごくそれが自信になったんです。

 今後もダイエットを進めていくためにも、自分の性格を考えると何か目標があったほうがいいと思ったので、じゃあ健康的なイメージがあって有名な『BBJ』の大会に参加してみようって。出場することで、さらに自分の自信につながればいいなって」

<つづく>

◆愛川ゆず季さん・後編>>「グラビア時代に売りだったバスト」を意地でも残すため

◆「奇跡の40歳」愛川ゆず季さん・グラビア&プロレス&フィットネス写真(57枚)>>


【profile】
愛川ゆず季(あいかわ・ゆずき)
1983年5月16日生まれ、愛媛県新居浜市出身。2002年に渋谷でスカウトされて翌年にグラビアデビュー。2010年からプロレスラーとして活動を開始し、スターダムの第一線で活躍する。2013年4月にプロレス引退を表明。2017年9月に一般男性との結婚を発表、翌年に第一子を出産。2022年に開催されたベストボディ・ジャパン日本大会のフィットネスモデル部門で初出場グランプリを獲得する。

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