知られていない猫の乳がん…8割以上は「悪性」 2cm以下で発見するのが大事、広がる「キャットリボン運動」とは

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2024年02月20日 14:50  まいどなニュース

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なかなか気づかない猫の乳がん、気をつけてあげて。写真はイメージです(ramustagram/stock.adobe.com)

猫の乳がんに関する知識を広める「キャットリボン運動」

近年、日本では2017年に猫の飼育頭数が犬を上回り、猫を家族に迎える人が増えてきていますが、猫の1/3ががんで亡くなっているという事実は広く浸透していません。

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中でも乳腺腫瘍で亡くなる猫の割合は多く、乳腺腫瘍の8割以上は「悪性腫瘍(乳がん)」であるそう。腫瘍は2cm以下の状態で発見できるかが予後に大きく影響しますが、そもそも猫が乳がんになること自体、あまり知られていないため、早期発見されにくいのが現状です。

そこで行われるようになったのが、「キャットリボン運動」。活動を行っているのは、乳がんで苦しむ猫をゼロにしたいと願う獣医師によって結成された、一般社団法人 日本獣医がん臨床研究グループ(JVCOG)。猫の乳がんに対する正しい知識(早期発見・早期治療)を普及しています。

今回は、猫が食べやすい高さを追求したフードボウルや交換可能な爪とぎなど、こだわりの猫グッズを多数販売している猫飼い御用達の猫ブランドの猫壱で、2014年に発売されて以来、累計販売個数270万個を突破した人気食器「ハッピーダイニング」シリーズとのコラボが実現。淡いピンク柄で温かみのあるフードボウルやウォーターボウルが誕生しました。

実は、「キャットリボン運動」と企業がコラボして商品を生み出したのは、今回が初めて。業界初の製品開発に踏み切ったのには、猫壱の代表・竹内淳さんがJVCOGの活動に深く共感したからでした。

「JVCOGに所属していらっしゃる獣医師の方々とお話しした時に、心の底から『乳がんで苦しむ猫をゼロに』したいと思っているのだと感じ、弊社のブランドスローガンである『猫が幸せ、私も幸せ』とリンクする部分があると思いました」

そこで、2017年に春季限定モデルとして登場し、毎年少しずつデザイン変更をしているSakura柄をデザインのベースにして、コラボ商品の開発を進めていきました。

「Sakura柄の中には、猫壱会員の方からの投票で決まったものもあります。毎年、大変人気でコレクションされる方もいらっしゃるほどです」

今回は「キャットリボン運動」のロゴを上手く組み合わせつつ、自宅のインテリアに馴染むよう、花びらの濃淡などにこだわり、完成させたそう。竹内さんは、本品を通じて「キャットリボン運動」があることを知り、乳がんの早期発見のためには何をしたらいいのか考えてほしいと話します。

「キャットリボン運動の公式ホームページを見つつ、ご自宅で“乳がんチェックなでなでマッサージ”も実行いただきたいです。私も安心するため定期的に行っていますが、機嫌が良い時を狙えば、結構触らせてくれます(笑)気づかなかった毛玉やコリなどの発見もあるので、スキンシップの一貫としてもおすすめです」

なお今回、売上の一部は「キャットリボン運動」を運営するJVCOGへ寄付されます。

斜めタイプの「数量&デザイン限定フードボウル」を実際に使ってみた

猫壱の「ハッピーダイニング」シリーズは、脚付のフードボウルがまだ一般的ではなかった頃、「高さのある器が欲しい」という猫飼いの声を受け、開発・販売された猫用食器。食事中の逆流を防ぎ、吐き戻しを軽減してくれる効果が期待できます。

また、フードが自然と中央に寄る構造になっているので、食べにくさのストレスが軽減されたり、縁に付いている返しがフードこぼれを阻止してくれたりと、猫にとって嬉しい工夫がたくさん詰め込まれています。

コラボデザインは通常の「ハッピーダイニング」シリーズと比較べて、パッケージも温かみがあり、柔らかい印象。

種類は、「レギュラータイプ」と「斜めタイプ(フードボウルのみ)」の2種類。今回は、斜めタイプを愛猫たちに使ってもらいました。

フードボウルは重みがありますが、飼い主側が「重っ…」と感じるほどではないため、洗う時などにストレスを感じません。底には滑り止めのゴムがついており、猫が食後に床をカキカキしても倒れる心配はなし。

縁が大きいので、中毛猫や長毛猫など顔の大きな猫でも、ヒゲが当たって食欲が軽減してしまうことはなさそうです。

また、我が家にいる中毛でマンチカンのジジも食べやすそうだったことから、覗き込むようにして食べなくてもいい、斜めタイプの「脚付フードボウル」は足の短い子にもおすすめだと感じました。

さらに、低い器だと吐き戻しをしてしまう愛猫のコタロウも、本品の使用時には嘔吐が見られず、ひと安心。

コタロウは本品がとても食べやすかったようで、他メーカーのフードボウルを隣に並べ、同じ量のフードを入れていても、常にこちらを選んでいました。

内側にメモリが!飲水量チェックがしやすい「ウォーターボウル」

ウォーターボウルは「レギュラータイプ」と「ハイタイプ」の2種類。短足の愛猫がいることから、今回はレギュラータイプを使ってもらいました。

このウォーターボウルは内側にメモリが記されているのが特徴。実は、メモリ付きのウォーターボウルを発売したのは、猫壱が初めて。竹内さんいわく、一度に製造する製品を少なくすることで、製造過程中にメモリの位置がずれることがないようにしているのだとか。

ウォーターボウルにメモリが記されていると、愛猫がどれだけ飲んでくれたのかが分かりやすくて安心。飲水量が気になりやすい夏や冬はもちろん、水分補給のために動くのが億劫だと感じているシニア猫の健康管理にも役立つと感じました。

なお、フードボウルと同じく、ウォーターボウルの底にも滑り止めのゴムが装着されているので、安定性はばっちり。ただ、縁の大きさはフードボウルほどではないため、中毛猫や長毛種、顔の大きな猫の場合は少しヒゲが当たり、気になる素振りをすることがあるかもしれません。


我が家では、中毛猫のジジはヒゲが触れるのが少し気になったようで、他の2匹が好んで使っていました。フードボウルと同様に高さがあるため、専用のテーブルが必要ないのも嬉しいポイントです。

愛猫には1日でも長く元気でいてほしいもの。猫心にとことん配慮した同品を活用しながら、ぜひ猫の乳がんについての知識も得てみてください。

(愛玩動物飼養管理士・古川 諭香)

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このニュースに関するつぶやき

  • うちの先代猫さんが乳癌で去年亡くなった。手術したけどあっという間に再発して駄目だった。また手術も可哀想で、静かに送ったよ…
    • イイネ!4
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