「わがままを言わなくていい子だね」子どもを追い込む“条件付きのほめ”に注意

2

2024年02月22日 06:00  ORICON NEWS

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

ORICON NEWS

子どもを追い込む“条件付きほめ”
 子育て世代に寄り添うSNS投稿が注目を集めている教育評論家の親野智可等氏が、親から子どもへの声かけをテーマに執筆した書籍『ちょっとしたひと言が、子どもを伸ばす・傷つける 親の言葉100』(グラフィック社刊)を発売した。親の「イライラ」から出る言葉、「つい」使ってしまう言葉をもとに、子どもへの“伝わり方”を解説した内容で、現役小学校教師時代から40年以上も親と向き合ってきた著者だから生まれた、言葉のメソッドが満載となっている。同書から、“ほめ方”の注意点について解説したポイントを、一部抜粋・編集して紹介する。

【画像】友だちとトラブルを起こしやすい…?!親の言葉

■「わがままを言わなくていい子だね」とほめると子どもが本心を言えなくなる可能性がある

 日頃から「わがままを言わなくてえらい」とほめていると、子どもはわがままを言えなくなります。「学校へ休まず行っていてすごいね」とほめていると「休みたい」と言えなくなります。子どもは「パパやママはこういう自分が好きなんだ」と思い、親の要求に応えようという気持ちが強くなるからです。

 条件付きのほめ方ぱかりだと、ほめられるために無理をしてしまい、結果、本音を閉じ込めたままストレス過多になる子もいるのです。

 親は子どもをコントロールするために、 無意識にこういった「条件付き」のほめ方をしてしまいます。罰で脅したり叱ったりしてやらせるよりはいいですが、親がこうあってほしいことばかりほめることで子どもを追い込んでしまう可能性もあるので注意したいところです。

 心理学において、子どもが親に愛されていると実感するのは、「無条件に丸ごと肯定されたとき」。自分のほめ方が本当に子どものためになっているのか、一度振り返ってみましょう。

 まずは、自分がほめて子どもをコントロールしようとしていることに気づくことからです。

 これも同じです。
・「学校に休まず行っていてすごいね」
・「お姉ちゃんだから、弟の面倒をしっかりみていてえらいね」


■親野智可等(おやのちから)
教育評論家。本名・杉山桂一。長年の教師経験をもとに、子育て、親子関係、しつけ、勉強法、家庭教育について書籍・ネット・新聞・テレビなどで具体的に提案。最近では、子育て世代に寄り添ったSNS投稿が話題。「ハッとした」「泣けた」など、多くの支持を得ており、全国各地の小・中・高等学校、幼稚園・保育園のPTA、市町村の教育講演会、先生や保育士の研修会でも大人気となっている。著書多数。人気マンガ『ドラゴン桜』(講談社)の指南役でもある。

ランキングライフスタイル

前日のランキングへ

ニュース設定