「モスキーノ」が新章へ 新クリエイティブ・ディレクターがミラノで鮮烈デビュー

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2024年02月23日 11:41  Fashionsnap.com

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アードリアン・アピオラッザの「モスキーノ」デビューコレクション

Image by: FASHIONSNAP
 「モスキーノ(MOSCHINO)」が2月22日、新クリエイティブ・ディレクターのアードリアン・アピオラッザ(Adrian Appiolaza)によるデビューコレクション「コレクション 0(Collezione 0)」を発表した。ショー会場は、ミラノのパラッツォ・デッラ・パーマネンテ。19世紀以降のイタリア芸術家の作品を収蔵する美術館だ。

 アルゼンチン出身のアードリアンは、昨年11月に急逝したダヴィデ・レンネ(Davide Renne)の後任。ロンドンのセントラル セント マーチンズ出身で、2002年の卒業コレクションを見たフィービー・ファイロ(Phoebe Philo)からの誘いで「クロエ(CHLOE)」に参入。2014年から10年間、「ロエベ(LOEWE)」でジョナサン・アンダーソン(Jonathan Anderson)と共にウィメンズのプレタポルテのデザインディレクターを務めるなど、豊富な経験を持つ。
 また、ファッションコレクターとしても知られ、自身のインスタグラムにも「メゾンマルジェラ(Maison Margiela)」や「ヨウジヤマモト(Yohji Yamamoto)」など貴重なアーカイヴを投稿している。もちろんモスキーノの創業者であるフランコ・モスキーノ(Franco Moschino)への思いも強く、今回のコレクションでは彼のエッセンスやウィットを伝承し、“新たな言語”として再構築。オブセッション(こだわり)やメッセージ性、再現不可能なファッションモーメントを表現した。
 今回のショーは、四方に空と雲が描かれた空間演出で、座席には折り紙のボートが置かれていた。このボートのモチーフは実際にモデルのハットとして登場し、観客たちをほほえませた。ランジェリーやパール、ネクタイなどにツイストを加えたルックにも、フランコのシグネチャーである騙し絵的なアプローチに遊び心が滲む。
 また、「PEACE」のスローガンやスマイリーフェイスのモチーフは平和と愛に対する包括的なメッセージであり、今の世界状況に強く訴えかける。1月末のクリエイティブ・ディレクター就任発表からわずか半月あまりの鮮烈デビューに、会場から大きな拍手が送られた。

◾️モスキーノ:公式サイト
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