花粉症の薬のウソ・ホント「市販薬は効かない?」副作用や飲み方、耐性は? 症状ごとに医師が解説

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2024年02月26日 08:40  ORICON NEWS

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花粉症、薬とはどう付き合うべき?
 この時期、多くの人々を悩ませる花粉症。ドラッグストアなどで買える市販薬も数多くあるが、それはやはり処方薬と比べて効果はあまり高くないのだろうか? また、よく同じ薬を飲み続けると体に耐性ができてしまうとも言われているがそれは本当か。薬の飲み方と選び方について、専門医である『クリニックフォア』亀戸院の院長の加納永将先生に聞いた。

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■処方薬は市販薬の“上位互換”、コスパ&タイパを考えるなら処方薬に軍配

 ドラックストアなどに、ずらりと並んでいる花粉症の市販薬。テレビCMなども盛んで、思わず目移りするほど種類があるが、問題なのは実際の効果だ。病院に行かずとも市販薬で事足りるなら、そのほうがラクだしコスパも良いような気もするが…。

 「市販のお薬で症状が和らぐと感じるのであれば、問題はありません。ただ、どんな病気も最初から医師に相談して処方してもらうほうが、早くラクになれると私は思います。というのも、総じて処方薬というものは市販薬の“上位互換”。花粉症の症状をより防ぐことができ、副作用が少ないお薬もある。しかも保険適用でより自分に合ったお薬が処方されるので、早めに医療機関に行くことをおすすめします」

 自分だけの判断で、どの市販薬を飲むか迷っているくらいならば、たしかに処方薬に頼ったほうがコストパフォーマンスもタイムパフォーマンスも良さそうだ。実際、近年はそのように医療機関を受診し、薬を処方してもらう患者も増えている。では、処方薬にはどのようなものがあるのだろうか。

 「処方薬のほとんどは、ビラノアやルパフィン、キプレスといった1日1回で済む飲み薬です。ビラノアの場合は、とくに皮膚のかゆみやお肌の荒れがある方に適しており、眠気の副作用もかなり少ないと言われています。対してルパフィンは、鼻水や喉、目の違和感のある方に処方します。こちらは少し眠くなりやすいため注意が必要です。症状がきつい方には、併せてキプレスを併用していただくことがおすすめです。もちろん個人差もあり、時期によって症状を引き起こす花粉の種類も変わってくるので、医師に症状を相談してください」

 ただ、市販薬より処方薬のほうがより症状を和らげるのであれば、気になるのは副作用だ。

 「第一世代の抗ヒスタミンは、眠くなりやすく、抗コリン作用が出て、前立腺肥大の人が飲むとおしっこが出づらくなる、緑内障の人は目に痛みが出るなどの副作用がありました。しかし、最近の処方薬は第二世代の薬に置き換わっているため、副作用といっても眠気を感じる程度です。『眠くなっては困る』という方には眠くなりにくい薬を処方できますし、点鼻薬を処方することもできます」

一方、薬を飲み始めるのに適切な時期はあるのだろうか。すでに花粉症の症状が出てしまっている場合、もう手遅れということはないことを願いたいが…。

 「症状が出てからでは遅すぎる、ということはありません。ただ当然、早くから治療するに越したことはない。症状が出る前から、『今年もくるぞ!』と考えて、先に薬を飲むのもOK。むしろ、症状が出る前から飲んだほうが効果が期待できます。ちなみに、すでに市販薬を飲んでいても処方薬に切り替えることに問題はありません。この薬の飲み合わせはよくない、ということはありません」

 では、以前飲んでいた薬に体が慣れて効果を感じられにくくなり、どんどん強い薬にしなくてはいけなくなる、といったことは?

 「それは迷信と思ったほうがいいですね。基本的に体が薬に慣れる、ということはありません。もし毎年同じものを飲み続けていても、安心して続けていただけます。逆に薬を減らしたい場合、少しずつ減らす方もいますが、花粉が飛ばなくなる6月になってスパッとやめても問題はありません。もしぶり返したら、また飲めばいいのです。誤った認識で身構えてしまったり、考えてしまうのはよろしくないと思います」

加納永将(かのうながまさ)
クリニックフォア亀戸院院長。順天堂大学を卒業後、順天堂医院に勤務し、プライマリーケア領域を中心とした診療を行う。その後、離島の村医として、僻地医療や在宅医療に携わり、2023年にクリニックフォア亀戸院院長に就任。

(文:衣輪晋一)

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