夫婦2人とも年金は65歳からの支給と考えていますが、特別支給の老齢厚生年金とはなんでしょうか?

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2024年02月26日 20:31  All About

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年金制度にまつわることは難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。特別支給の老齢厚生年金について、年金初心者の方の疑問に専門家が回答します。
老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。そんな年金初心者の方の疑問に専門家が回答します。

今回は、特別支給の老齢厚生年金について説明します。

Q:主人はもうすぐ定年、私はずっと扶養です。2人とも年金は65歳からの支給と考えていますが特別支給の老齢厚生年金とはなんでしょうか?

「主人はもうすぐ定年、私はずっと扶養です。2人とも年金は65歳からの支給と考えていますが皆さんのおっしゃる特別支給の老齢厚生年金とはなんでしょうか?

全く知識がないため、このような年金などの知識はどこにいけば勉強できるのでしょうか。年齢的に遅いのですがこれから再雇用で給与が減ります。生活は苦しいです」(1963年3月生まれ・女・オリオン)

A:「特別支給の老齢厚生年金」とは一定の条件を満たした人が60代前半にもらえる老齢厚生年金のことです

「特別支給の老齢厚生年金」とは一定の条件を満たした人が60代前半にもらえる老齢厚生年金のことです。年金制度改正で厚生年金保険の受給開始年齢が60歳から65歳に引き上げられたことにより設けられました。

特別支給の厚生年金を受け取れる人は、次の要件を満たしている人です。

特別支給の厚生年金の受給要件

・男性:昭和36年4月1日以前生まれ
・女性:昭和41年4月1日以前生まれ
・老齢基礎年金の受給資格期間(10年)がある人
・厚生年金の被保険者期間:1年以上ある人
・生年月日に応じた受給開始年齢に達している人

特別支給の厚生年金の受給開始年齢

生年月日に応じた受給開始年齢は画像の通りです。
生年月日と性別に応じた特別支給の老齢厚生年金の受給開始年齢/日本年金機構ホームページより

相談者は1963年(昭和38年)3月生まれの女性とのことですので、厚生年金の加入期間が1年以上あり、老齢基礎年金の受給資格があれば、63歳から特別支給の厚生年金をもらえます。相談者の夫も、上記の年齢条件等の受給要件を満たしていれば特別支給の厚生年金をもらえます。

年金相談に関する一般的なお問い合わせ先は?

年金相談に関しての一般的な問い合わせであれば、日本年金機構のねんきんダイヤルで教えてもらえます。「ねんきんダイヤル」は図の番号です。
年金相談に関する一般的なお問い合わせは「ねんきんダイヤル」/日本年金機構ホームページより

年金の知識を習得するのであれば、インターネットのサイトや書籍、もしくは、民間で開催されている年金講座などで学ぶことができると思います。または、自治体などで開催されていることもあるようですので、問い合わせしてみるといいでしょう。

監修・文/深川 弘恵(ファイナンシャルプランナー)

都市銀行や保険会社、保険代理店での業務経験を通じて、CFP、証券外務員の資格を取得。相談業務やマネーセミナーの講師、資格本の編集等に従事。日本FP協会の埼玉支部においてFP活動を行っている。
(文:All About 編集部)

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