「驚くほどときめいて」「私、恋に飢えている?」45歳、離婚した元夫へ再び恋愛感情がわき起こる

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2024年02月26日 22:11  All About

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仕事に意欲満々でせっかちな自分と、のんびり屋で出世は二の次、家庭が大事な夫とは、性格が正反対。だからこそうまくいくと思ったのだが、そうでもなく。自分の出世の足手まといになると考え、離婚したのだが……。
「女の恋は上書き保存」「男の恋は名前をつけてひとつひとつ保存」というのは、よく聞かれる恋愛に関する男女の違いを表す言葉だ。だが、もちろん個人差は大きい。

「もうダメ」と思って別れても、保存ファイルを眺めているうちに「また好きになった」と感じる女性もいるだろう。

合わない夫と別れてホッとしていたのに

「1年前に離婚したんです。原因は性格の不一致。性格が不一致なんて結婚前からわかっていたことだし、性格が一致する夫婦なんているはずもない。とはいえ、こんなに違うことがイライラするとは思っていなかったんです」

エリカさん(45歳)は、苦笑しながらそう言った。31歳のときにお互い一目惚れの状態で電撃結婚して13年で、結婚生活はあえなく閉幕となった。当時12歳の娘はエリカさんが引き取って育てることになった。

「もちろん、娘の気分次第ではありますが元夫にはいつでも会っていいと言っています。私自身も夫を憎んで別れたわけではないし、離婚して赤の他人になってみたら、案外、友だちとしては付き合いやすいと思いました。夫婦だからイラつくんですよね」

超せっかち vs. 超のんびり

彼女はかなりのせっかちだという。手動でドアを開けても開ききる前に自分の体を入れようとしてぶつかってしまうほどのせっかち。元夫のダイスケさんは、エリカさんが驚くほどののんびり屋だった。

「娘と3人でファミレスに行ったとき、注文したものがなかなか来ないと私はもうイライラしちゃうんです。夫は娘と話しながらのんびり待っている。

行き交う店員さんに『すみません、まだですかね』と何度も聞いてしまう私と、『別に急いでいるわけじゃないし、話していればすぐ来るよ』と言う夫。最初はそういう違いがおもしろかったし、私みたいなせっかちには夫くらいのんびりしたパートナーが向いていると思い込んでいたんです」

だがやはり両極端の性格は相容れなかった。同い年の夫が、勤務先では出世からかけ離れたところにいると知ってエリカさんは自分のことのように悔しがった。だが夫は「出世ってそんなに大事? 僕は仕事で心身をすり減らすより、早く家に帰って家族で過ごすほうが楽しいけどね」と、エリカさんの苛立ちもどこ吹く風だった。

妻の出世に悔しさも見せなかった夫

3年前、エリカさんは、同期でいちばんの出世を果たした。男性社員が多い中、女性として初めての「部長職」に就いたのだ。

「結婚しても仕事を続けてきてよかったと思いました。夫に昇進を話したら『すごいなあ』と言いつつ、『人生、仕事だけじゃないからね。今年の夏休みはしっかりとって家族で旅行しようね』と。春先に昇進して、いきなりその夏の休みの話をするなんて、無神経な男だなと思いました。

私はプレッシャーもあるけどやる気に満ちているわけですよ。なのに夫はそんな私の気持ちにブレーキをかけようとしている。私の人生にとって、この人と結婚していることは意味があるのかと考えてしまいました」

コロナ禍での仕事は大変だった。彼女は毎日出社していたが、会社としては在宅を推奨、せっかく部長になったのに部下をどうやってまとめたらいいかもわからなくなっていった。そんなときも夫はごくごくマイペース。

焦るエリカさんに「会社にいなくても、部下と親しくなることはできるでしょ。オンラインでいろいろ試してみればいいじゃん」と言ってくれた。

今になれば、その夫の言葉は正しかったし、親切な提案だったのに、当時のエリカさんの心には響かなかった。

「あのあたりから夫との溝を感じ始めたんですよ。私の焦燥感をわかってくれない、あなたは気楽な立場にいるからねとひどい言葉を投げつけてしまった。そういうことが続いて、あるとき一方的にカッとなった私が『もう離婚する。出て行って』と夫を追い出してしまったんです」

高みをめざして夫と離婚したが……

離婚したのは2年前。夫と別れなければ、これ以上の高みにはいけない。私はもっと気兼ねなく仕事をしたい。そう思ったエリカさんは5歳離れた姉に助けを求めた。

「姉夫婦は子どもが授からなかったんですが、ものすごく仲がよかった。でもその1年ほど前に義兄が2年間の闘病ののちに亡くなったんです。姉はがっくりきて、ほとんど外にも出なくなってしまった。

私が離婚したのを機に、うちに来て手伝ってくれないかなと言ったら、『私もそろそろ外に出なければと思っていたから、ちょうどいいわ』って。午後から来て娘のために夕飯を作ってくれたり、私が遅くなるときは泊まっていってくれたりもしました。おかげで思い切り仕事ができた」

3年たって、エリカさんの仕事もようやく落ち着いてきた。会社が完全にフレックス制になったので、早めに退社して娘のために料理をする日も増えている。

「それまでも夫とは娘と一緒に会っていましたが、去年の暮れ、たまたま共通の知り合いが亡くなってお通夜で顔を合わせたんです。娘がいないところで会ったのは離婚後、初めてだった。

私、元夫と目が合って、彼が少し微笑んだとき、驚くほどときめいてしまったんですよ。こんなことってあるんだろうか、私は恋に飢えているのかもしれないと思いました」

そのあとふたりで精進落としと称して小料理屋へ行った。見つめ合って話し、徳利のお酒を注いだり注がれたりしているうちに、「私はこの人が好き」と確信したという。とはいえ、今さら復縁したいとも言えない。彼にも誰かいるかもしれないと急に不安になった。

「娘は中学生になってから、私の都合が悪いと元夫とふたりだけで会うようにもなりました。つい先日、娘が今日はパパとデートだと言っていたので、『パパに誰か好きな人がいるのか聞いてみて』と言ったんです。

すると娘は『どうしたの、ママ、パパにもう一度恋でもした?』ってニヤニヤしているんです。『パパが好きなのはママだけだよ。私は知ってるもん』と言い置いて、娘は飛び出して行きました。

考えたら、本当に私、別れた夫に恋しているのかも……。うれしいような悔しいような妙な気持ちです。この先、どうなるかわからないけど、しばらくこの恋心を楽しんでもいいのかなと思っています」

別れて初めて、のんびり屋の夫がいたから自分は救われていたのかもしれないとエリカさんは思ったのだという。暖かい春が来るころ、エリカさんたち元夫婦から「元」が取れる可能性は大きそうだ。

亀山 早苗プロフィール

明治大学文学部卒業。男女の人間模様を中心に20年以上にわたって取材を重ね、女性の生き方についての問題提起を続けている。恋愛や結婚・離婚、性の問題、貧困、ひきこもりなど幅広く執筆。趣味はくまモンの追っかけ、落語、歌舞伎など古典芸能鑑賞。
(文:亀山 早苗(フリーライター))

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