Xiaomiの新型スマホ/タブレット/スマートウォッチ/を一挙解説 「新カメラ」「AIお絵かき」「着せ替え」に注目

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2024年02月26日 23:41  ITmedia Mobile

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スマートフォン、タブレット、スマートウォッチを一挙発表したXiaomi

 Xiaomiが2月25日(現地時間)、2月26日からスペイン・バルセロナで開催されるMWC Barcelona 2024に先駆けて、新製品発表イベントを開催した。ライカと共同開発したスマートフォン「Xiaomi 14シリーズ」をメインに、タブレット、スマートウォッチの新モデルも発表した。


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●Xiaomi HyperOSに注力 「人を中心に家や車ともつながるシステム」


 新製品の発表の前に、Xiaomiの市場動向を報告した。スマホの出荷台数で世界3位を維持していることや、スマートデバイスの分野でも成長を続けていることをアピールした。


 続いて、Xiaomiが新たなプラットフォームとして2023年にリリースした「Xiaomi HyperOS」について詳しく説明。同OSは従来の「MIUI」に代わるものだが、MIUIがスマホ・タブレット向けであったのに対して、多彩な製品に搭載されることが特徴。Xiaomiが開発した電気自動車「Xiaomi SU7」にも搭載されている。Xiaomiグループのウィリアム・ルー氏は、Xiaomi HyperOSは人を中心に家や車ともつながるシステム」と語った。


 Xiaomi HyperOSは、昨今のトレンドとなっている生成AIの機能も強化されている。AIによって自動で翻訳したり、字幕を付けたり、カメラで新しい撮影が楽しめるようになることも紹介した。


●Xiaomi 14シリーズは新しいSummiluxレンズを採用


 続いて、グローバル向けとして初のXiaomi HyperOSがプリインストールされるXiaomi 14シリーズを発表した。中国ではXiaomi 14、Xiaomi 14 Pro、Xiaomi 14 Ultraの3モデルが発売されるが、グローバル向けはXiaomi 14と、その上位モデルのXiaomi 14 Ultraの2機種となる。


 Xiaomi 14は、6.36型の有機ELディスプレイを搭載し、プロセッサはSnapdragon 8 Gen 3を採用するハイエンドモデルだ。


 最大の特徴はカメラで、ライカと共同開発したトリプルレンズカメラを搭載する。メインカメラは焦点距離が23mm相当で、ライカの「Summilux」レンズを採用。従来の「Summicron」よりも上位の、次世代のモバイル向け光学レンズという。イメージセンサーはXiaomiとライカが共同でカスタマイズした「Light Fusion 900」。1/1.31型の大きさで、ピクセルサイズは1.2μm。画素ビニングによって2.4μmの大きさになり、光学2倍相当の画質でも撮影できる。


 75mmの望遠カメラは光学3.2倍ズームで撮影可能。望遠ながらF2.0という明るさで、光学手ブレ補正機能も備えている。超広角カメラは14mmで115度の画角で撮影可能。F値は2.2。なお、3つのカメラはいずれも50メガピクセルだ。


 Xiaomi 14は動画撮影機能も強化されている。自動でピントが切り替わる「Movie Mode」を搭載。Dolby Visionでの撮影にも対応している。価格は999ユーロ(約16万2500円、12GB+256GB)からだ。


●1型センサー搭載のUltraは、カメラライクになるキットも発売


 上位モデルのXiaomi 14 Ultraは、前モデルの13 Ultraと同じく、カメラ部が大きな円形でデザインされていることが特徴。4つのカメラを搭載し、「ライカ クアッドカメラシステム」と呼ぶ。いずれも50メガピクセルで、メインは焦点距離が23mm相当でF1.63、超広角は12mmでF1.8。望遠カメラは2つあり、1つは75mmで光学3.2倍ズーム、F1.8。もう1つは120mmの焦点距離に対応、光学5倍ズームで撮影でき、F値は2.5となっている。


 メインカメラには、Xiaomi 14に搭載されるセンサーよりもさらに大きい「LYT-900」という1型センサーを採用。これにより、従来比9.5倍のダイナミックレンジを実現。可変式の絞りを搭載し、絞り値をF1.63〜F4.0の範囲で変更できることも大きな特徴だ。


 動画の撮影機能もXiaomi 14を上回り、プロが映画を撮れる性能を備えていることをアピールした。


 カメラならではの操作性で撮影できるアクセサリー「Photography Kit」も用意。取り付けることで持ちやすくなり、1500mAhのバッテリーを内蔵しているので、電池持ちもよくなる。半押しでピントを合わせるシャッターボタンや、回して露出を調節できるダイヤルも搭載。実際に試してみると、取り付けても、さほど重くなるわけではなく、むしろ片手でも安定して撮影しやすくなるように感じた。


 プロセッサはSnapdragon 8 Gen 3。5000mAhのバッテリーを内蔵し、90Wの急速充電にも対応。価格は1499ユーロ(約24万4000円、16GB+256GB)から。


●Xiaomi Pad 6S Proには「AI Art」機能をプリイン


 Xiaomi 14シリーズと合わせて、新しいタブレットとスマートウォッチも発表した。


 タブレットは12.4型の「Xiaomi Pad 6S Pro」。画面アスペクト比が3:2の使いやすいディスプレイで、解像度は3K、リフレッシュレートは最大144Hz。6つのスピーカーを搭載し、Dolby Vision、Dolby Atmosのどちらにも対応しているので、映像視聴にも適している。


 プロセッサはSnapdragon 8 Gen 2。1万mAhの大容量バッテリーを内蔵し、最大120Wの急速充電にも対応している。


 Xiaomi Pad 6SにもXiaomi HyperOSがプリインストールされており、HyperOSによる独自機能が充実。Xiaomiのスマホと連携することで、より便利に使える趣向だ。


 AIを用いた機能では「AI Art」がユニーク。落書き程度のシンプルな下絵を描くだけで、プロが描いたような絵に変換できる機能だ。絵が苦手な人でも、自分が意図する作品を描けて、コンテンツの素材として活用したりできる。


 価格は699ユーロ(約11万4000円、8GB+256GB)。専用のカバー付きキーボード(169ユーロ、約2万7600円)とペン(99ユーロ、約1万6200円)も用意されている。


●Xiaomi HyperOS搭載のXiaomi Watch S3はベゼルも着せ替えられる


 スマートウォッチは一気に3製品を発表した。


 「Xiaomi Smart Band 8 Pro」は中国では既に発売されたモデルで、日本でも発売された「Xiaomi Smart Band 7 Pro」の後継機だ。69ユーロ(約1万1300円)という安さながら、1.74型の有機ELディスプレイを搭載する。リフレッシュレートは60Hzで、輝度は600ニト。GPSを搭載し、5ATMの防水にも対応。多彩な交換バンドが用意され、着せ替えを楽しめることも魅力だ。


 「Xiaomi Watch S3」はXiaomi HyperOSを搭載するモデルで、中国では既に発売された。文字盤が円形で、ベゼルを簡単に交換できることが特徴。手首をひねったり、振ったりするジェスチャー操作が可能で、割り当てる機能はユーザーがカスタマイズできるという。価格は149ユーロ(約2万4300円)。


 最後に発表したのは「Xiaomi Watch 2」。こちらはXiaomi HyperOSではなく、GoogleのWear OSを搭載したモデルだ。プロセッサはSnapdragon W5+ Gen 。1.43型の円形ディスプレイを搭載し、GPSも搭載。Pixel Watchなどと同じようにGoogleのサービスやアプリとの親和性が高いことが利点だ。価格は199ユーロ(約3万2500円)で、発売は少し先になるようだ。


 なお、発表された全ての製品の日本発売は未定。日本のXiaomiからの正式なアナウンスを待とう。


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