元銀行員が教える!個人向け国債を買うときの注意点

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2024年02月27日 11:31  All About

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定期預金と比べて、何となくハードルが高く感じられる個人向け国債。上手に利用するためには、どのような点に注意するとよいのでしょうか?
定期預金と比べて、何となくハードルが高く感じられる個人向け国債。上手に利用するためには、どのような点に注意するとよいのでしょうか? 元銀行員である筆者が解説します。

個人向け国債ってどんな商品!?

個人向け国債とは、個人が購入しやすいように設定された国債であり、金利が変動する10年タイプ、金利が固定されている5年タイプ、同じく金利が固定されている3年タイプの3つから選ぶことができます。

国債は手軽で安心といわれていますが、その理由は下記の通りです。

・元本が保証されている
・1万円から購入することができる
・中途換金が可能で1万円から換金OK
・最低金利は年率0.05%が保証されている
・国が発行しているので安心できる債券である

ただし、注意も必要です。

国債は指定されている金融機関から購入することができるのですが、購入できる期間が決まっています。そのため、基本的に募集期間内に購入しなければなりません。銀行などの窓口に行けば、今、購入できる国債は何かが分かるようになっています。

国債を購入したいなら、まずは銀行などの窓口に相談することをおすすめします。いつ発売になるのか、どのような内容で発売するのかを確認してみましょう。分からないことがあれば、担当者に相談すると教えてくれますよ。

変動金利か?固定金利か?

先ほど説明した通り、個人向け国債には3つのタイプがあります。預入期間が異なるとはいえ、変動金利と固定金利ではどちらが良いのか悩んでしまうことがあるかもしれません。

基本的に金利は、固定金利の国債よりも、変動金利の国債の方が高く設定されています。

変動金利は金利が上昇しているときに力を発揮するもので、基準となる金利が上昇すると、国債の金利も連動して上昇するのが一般的です。ただし、金利が下がっているときにも連動しているため、国債の金利も下がってしまうというデメリットが生じてきます。

つまり変動金利タイプの国債を購入するタイミングとしては、金利が上昇している、もしくはそのように考えられるときがおすすめとなります。

固定金利は金利が固定されるため、基準となる金利が下がってしまっても、影響を受けることなく、当初に決められて金利のまま運用できるのがメリットであるといえます。しかしながら、金利が上昇するときに購入もしくは購入後に金利が上昇した場合は、金利が連動していないため、本来であれば受け取れるかもしれない利息を手にできないことが考えられます。

したがって固定金利タイプの国債を購入するタイミングとしては、金利が下がっている、もしくはそのように考えられるときにメリットが得られます。

目的や期間で選ぶ

たとえば3年後や5年後にお金を使いたい、それまでの間のみ運用したいようなときには、個人向け国債を利用してもよいかもしれませんね。

3年タイプ、5年タイプの国債は固定金利のため、預けっぱなしであっても金利は下がることはありません。また、元本保証という特徴を生かし、子どもの進学費用や結婚資金、マイホーム購入資金などに利用するとよいでしょう。

10年タイプは変動金利であり、上昇するときには預けっぱなしにしても問題はないのですが、金利が下がってきているときには中途換金をしてもよいでしょう。

ただし、中途換金は購入してから1年経過しなければ、原則換金できません。なお、中途換金するときの換金金額は、額面金額から所定の金額が差し引かれることになりますが、その他に手数料は必要ありません。

個人向け国債は、自分の目的にあわせて、選んでみてください。

文:飯田 道子(ファイナンシャルプランナー)

金融機関勤務を経てFP(CFP、1級FP技能士)を取得。独立系FPとして、各種相談業務やセミナー講師、執筆活動などを行っている。金運アップやポジティブお金など、カラーセラピーと数秘術を取り入れたアドバイスも得意。
(文:飯田 道子(ファイナンシャルプランナー))

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