50代からの暮らし整理術!毎月の家計を見直せばお金の不安は消える

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2024年02月27日 18:31  All About

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定年が身近に感じる50代。老後のお金の不安が大きくなってくる時期です。漠然としたお金の不安をひとつずつ解消していきましょう。そのファーストステップに、家計費の見直しをしてみてはどうでしょう。
定年が身近に感じる50代。老後のお金の不安が濃厚になる時期です。漠然としたお金の不安をひとつずつ解消していきましょう。そのファーストステップに、家計費の見直しをしてみてはどうでしょう。今回は、家計費の見直しが必要な理由、具体的な手順を紹介します。

50代、まずは「家計の見直し」が必要な理由

定年が迫ってきて、老後のお金を意識することが多くなる50代。「老後のため、早く貯めないと……」と焦燥感に襲われます。

しかし、50代は、子どもの学費や住宅ローン返済など支出が多い時期でもあります。「今年いっぱいで学費の支払いも終わるから、来年からは大丈夫、貯蓄するぞ!」と思っていても、実際は「何かと物入りでお金が貯まらない……」という現実に、さらなる焦りを感じてしまうという方が多くいらっしゃいます。

そう感じたら、まずは収入と支出のタイムリーな把握を目指し、家計の見直しに取り掛かりましょう。現役時代は、収入もあり取り立ててお金の管理をしなくても、なんとなくお金は回ります。しかし将来、年金で生活するようになれば、収入自体が大幅な減少となります。

もし、今のまま、お金を使い続けていれば、たとえ定年時にまとまった退職金をもらったとしても、あっという間になくなってしまうでしょう。そうならないためにも、50代のうちから、縮小家計の習慣を身に付けておきましょう。

50代に行えばずっと安心、家計の見直し3ステップ

安定した定年後の生活のため、具体的な家計見直しの手順をご紹介します。

ステップ1:1回見直せば効果の高い固定費を削減してみよう

まずは、支出のうちの住居費、自動車にかかるお金(車両費)、保険料、通信費、水道光熱費など毎月かかる固定費の見直しからはじめましょう。固定費の見直しで得られるメリットは、支出自体が大きく、見直すだけで高い効果が得られることです。また、継続的な節約につながります。

たとえば、保険料などは、子どもが独立するタイミングであれば、保障を小さくすることができます。中でも、医療保険は、保障が重なっている部分がないか確認してみると見直しにつながります。

自動車にかかるお金(車両費)には、駐車場代、保険代、車検代、メンテナンス代、ガソリン代などがあり、1台あるだけで相当な費用がかかるものです。都市部に住んでいる方であれば、自動車を手放すことも検討するとよいでしょう。一方、地方であれば、車は必需品であり、手放すことは考えにくいもの。しかし、今までファミリーカーなど大型車に乗っていたのなら、コンパクトカーを検討してみてはいかがでしょう。小型車になれば、伴う維持費を削減できます。

もし、住宅ローンや自動車ローンなど大きく減るお金があれば、終了に合わせて貯蓄に回すとよいでしょう。

ステップ2:細々とした変動費は食費から削減してみよう

次に見直すのは、食費、美容代、日用品、交際費などの変動費です。変動費は、やりくり次第で支払い額が変わる費用です。1回の支出額も多くはないため、レシートを見ながら確認するとなると、手間がかかります。そのため、固定費よりも削減が難しいと言われています。

まずは、食費からチェックしてみましょう。外食の回数が多かったり、使い切らない食材が多かったり、ムダやロスがないか確認してみましょう。1カ月に外食が5回あれば、2回減らす。スイーツは買わないなど、ルール化してみると、ムリなく減らせます。

また、季節ごとに洋服を買うことが多いようなら、一旦、クローゼットの眠った洋服などを整理してみましょう。もしかしたら、追加で買う必要もないのに、なんとなく買い物をしていたことに気が付くかもしれません。

さらに変動費を減らす場合は、手間はかかりますが、レシートを見ることも大事です。レシートを見て2〜3カ月分の変動費の平均額を出し、それぞれの項目ごと1〜2割減らした形で予算化していくと確実に減らしていけます。

ステップ3:おこづかいの中の嗜好品、衝動買いを削減してみよう

最後に、毎月のおこづかいを見直します。本来、おこづかいは、予算内であれば、何に使っても良いように感じます。しかし、年金生活になると、固定費や食費などの変動費を優先して使うと、おこづかいそのものが激減する可能性があります。そうなると、汲々(きゅうきゅう)とした思いを抱くことになってしまいます。

おこづかいは、自分にとって価値を感じるものに使いたいものです。単なる嗜好品、衝動買いによる浪費などがないかしっかりレシートでチェックをしましょう。変動費と同じく、レシートを見て2〜3カ月のおこづかいの平均額を出し、2〜3割を目安に減らして予算化しましょう。

年金の範囲で生活できれば老後も安心

年金生活がはじまったら、基本的な日常の生活費は、年金の範囲でやりくりすることを目指しましょう。というのも、もしもその範囲でできなければ、毎月、貯蓄を取り崩すことになってしまうからです。毎月5万円の貯蓄を取り崩すと1年で60万円、10年で600万円になります。

平均寿命は、男性81.05歳、女性87.09歳(厚生労働省発表「令和4年簡易生命表」より)。65歳から約90歳までの25年間を考えると、1500万円も取り崩すことになります。

生活費以外に、旅行に行ったり、子どもや孫たちへのプレゼントをしたり、家のリフォームをしたり、必要なお金はあるはずです。そういったことが何もできないのは、とてもつらいこと。そうならないためにも、今のうちから、膨らんだ家計を縮小していきましょう。

まとめ

家計の見直しは面倒なものですが、気持ちを切り替え、一気にやってしまいましょう。50代の収入があるうちに、縮小家計が習慣化すれば、どんどんお金が貯まるサイクルになります。

文:舟本 美子(ファイナンシャルプランナー)

3匹の保護猫と暮らすファイナンシャルプランナー。会計事務所、保険代理店や外資系の保険会社で営業職として勤務後、FPとして独立。人と比較しない自分に合ったお金との付き合い方、心豊かに暮らすための情報を発信しています。
(文:舟本 美子(ファイナンシャルプランナー))

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