ポチャッコ“普通”なのになぜ人気? クセ強キャラ全盛時代に光る正統派の強み

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2024年02月29日 12:00  ORICON NEWS

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2月29日はポチャッコの誕生日!
 個性の時代と言われる今、「普通が生きづらい…」と悩んでいる人もいるかもしれない。そんな人にぜひ知ってほしいのが、サンリオのキャラクター・ポチャッコだ。2月29日うるう年生まれで、今年デビュー35周年。近年、クセ強なキャラクターが脚光を浴びがちな中、その純粋な可愛さと明るさはそこにいるだけで人を笑顔にしてくれる。時代を経ても色褪せない、ポチャッコの”正統派アイドル”としての底力を深掘りしたい。

【画像】懐かしい! ポチャッコがコラボした大人気アニメの主人公

■ファンが中学生になり卒業していく…、キティに次ぐ連覇記録を持ちながら低迷も

 ポチャッコとは、ぽちゃっとしたほっぺやお尻がチャームポイントの、イヌの男のコをモチーフとしたキャラクター。デビューは89年で、『サンリオキャラクター大賞』では1位を5連覇(91年〜95年)したこともある。これはハローキティの前人未到の13連覇(98年〜09年)に次ぐ記録であり、その人気のほどがうかがえるはずだ。ちなみに昨年の同大賞でも4位と上位をキープしている。

 デビューから35年、たゆまず安定の人気を誇ってきたかのようなポチャッコだが、2001年に10位圏外に落ちて以降、長らく浮上できない時代もあった。現在の担当デザイナー伊藤康二さんは、当時を振り返る。

 「90年代くらいまで、キャラクターは子ども向けとされていて、ファンの中心は小学生。中学生になると卒業していく、という感じでした。僕がポチャッコを引き継いだのも、ちょうどグッズがあまり発売されていない頃でした」

 それから時代は変わり、今や子どもだけでなくあらゆる世代がキャラクターに親しむようになった。さらに2010年代には昭和レトロブームがやってくる。

 「その頃に試験的に発売した80年代キャラクターの復刻版の評判が良かったことから、会社でも改めて昔のキャラクターにも力を入れていくことになりました。その中にポチャッコが入れてもらえたのは、ファンのみなさんのおかげです。グッズがほとんどなくても、忘れないでいてくれたみなさんには本当に感謝しています」

 伊藤さんが新しくデザインを描いた2017年は、ポチャッコにとってエポックな年だった。人気アニメとサンリオのキャラクターがコラボし、なかでも主人公とペアを組んだのが、ポチャッコだったのだ。同年には『サンリオキャラクター大賞』でも、久しぶりに10位に返り咲きを果たした。

 「アニメの影響は大きかったですね。サイン会にも『アニメがきっかけでポチャッコを好きになりました』という方がたくさん来てくれるようになりました」

 2020年代以降はアニメとサンリオキャラクターのコラボもますます盛んになった。しかもサンリオ=ほのぼの、可愛い、ピースフルといった世界観とはギャップのあるアニメとも果敢にコラボしている。中でもポチャッコの特筆すべき点は、主人公とペアを組むケースが多いことだ。

 「理由は僕にもわかりませんが、たぶんサンリオの男のコキャラクターでも、シナモロールはちょっと甘めだし、ポムポムプリンはのんびりしたイメージで、バッドばつ丸はツンデレっぽいし、ハンギョドンはちょっと変わっているし…(笑)。そうした個性派ぞろいの中で、ポチャッコはいわば正統派。アニメでも脇役ほどクセが強い印象がありますし、そういう意味でもポチャッコは主人公と並べたときに収まりがいいのかもしれません」

 伊藤さんの証言にもあるように、近年は見た目も性格も個性的なキャラクターが目立つようになった。この傾向はアイドルにも見られ、まっすぐな微笑みを向けてくれる正統派アイドルはグッと減った印象がある。キャラクターもアイドルも、かつてとは比べ物にならないほど選択肢が増えた今、クセ強な個性に目が行きがちなのはもっともなのかもしれない。

■芯のある正統派がいてこそ個性派も光る、愛すべき“陽キャ”ポチャッコ

 2020年に結成された『はぴだんぶい』でも、近年特に大きなジャンプアップを果たしたのが、サンリオの個性派の筆頭株・ハンギョドンだ。はぴだんぶいとは「人気低迷からのV字回復」を狙う男のコキャラクターたちで結成されたユニットで、かつて30位圏外にまで落ちながら2023年に7位まで追い上げたハンギョドンは、まさしくV字回復を象徴する存在でもある。

 逆にいえば、現代は正統派が生きにくい時代なのだろうか。

 「ただ、はぴだんぶい結成の2020年時点でポチャッコはすでにサンリオキャラクター大賞3位と、その後のほかのメンバーの活躍を牽引していたところもありました」

 アクティブでフレンドリーで、少々おせっかいでおっちょこちょい。ポチャッコはそんな愛すべき“陽キャ”である。たしかにクセはないかもしれない。しかし芯のある正統派がいてこそ個性派も光るというのは、はぴだんぶいの関係性を見ても明らかだ。

 「クセがないのは、実は色もそうなんです。白いキャラクターなので、どんな色にもマッチする。時代によって変わるトレンドカラーに合わせてデザインできるのも、ポチャッコの魅力の1つですね。手前味噌ですが、なにより純粋に可愛いなと思います」

 どんな色にも染まれるのは、まさしく正統派の条件だ。近年、80年代アイドルが若い世代から注目を集めているのも、クセ強な現役アイドルがしのぎを削る中、そこに存在するだけで輝きを放つ圧倒的なアイドル性が見直されている証かもしれない。いつの時代も正統派は強いのだ。

(文:児玉澄子)

(C)2024 SANRIO CO.,LTD. 著作(株)サンリオ

このニュースに関するつぶやき

  • …ポチャッコが犬なのはいつでもわかってる…プリンとシナモが犬だという事は忘れがちなのでたまに言ってくれるのありがたい…。
    • イイネ!23
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