【2024年】3月に株価が上がりやすい業種ベスト3

0

2024年03月07日 12:21  All About

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

All About

3月は年度末ということで、大半の企業にとって3月期決算の業績が確定する月であり、決算に伴い株主優待や配当の権利が確定する月です。今回は、3月の株式相場において、どのような業種が上がりやすいのかを調べてみました。

3月に上がりやすい業種は?

3月は年度末ということで、大半の企業にとって3月期決算の業績が確定する月であり、決算に伴い株主優待や配当の権利が確定する月です。3月相場は決算対策の売りや、機関投資家による運用ファンドの利回り評価引き上げのための「ドレッシング買い」が入りやすい月といわれており、さまざまな要因で株価が大きく動く時期です。

今回は、3月の株式相場においてどのような業種が上がりやすいのか、日経平均採用銘柄(225銘柄)の過去の株価データから統計的に検証してみました。

■検証対象:日経平均採用銘柄(225銘柄)
■検証期間:2000年1月1日〜2024年1月31日
■1銘柄当たりの投資金額:20万円
■買い条件:2月末の寄り付きで買い
■売り条件:25営業日経過後の翌営業日寄り付きで売り

2月末にある業種の銘柄をすべて購入し、25日経過後に売却した場合について検証を行います。仮に勝率が50%以上で損益がプラスならば3月は株価が上がりやすく、逆に勝率が50%未満で損益がマイナスならば、株価が下がりやすい月となります。

3月相場で好調な業種ベスト3

以上のルールで過去のデータを用いて検証した結果、勝率の高かった業種は以下の通りです。

1位:倉庫(1銘柄)

システムトレードの達人

勝率:66.67%
勝ち数:16回
負け数:8回
引き分け数:0回

平均損益(円):6,583円
平均損益(率):3.29%

平均利益(円):20,451円
平均利益(率):10.23%

平均損失(円):−21,153円
平均損失(率):−10.58%

合計損益(円):157,991円
合計損益(率):79.00%

合計利益(円):327,214円
合計利益(率):163.61%

合計損失(円):−169,223円
合計損失(率):−84.61%

PF(プロフィット・ファクター):1.934
平均保持日数:27.33日

2位:その他金融(3銘柄)

システムトレードの達人

勝率:64.18%
勝ち数:43回
負け数:24回
引き分け数:0回

平均損益(円):5,663円
平均損益(率):2.83%

平均利益(円):20,397円
平均利益(率):10.20%

平均損失(円):−20,737円
平均損失(率):−10.37%

合計損益(円):379,401円
合計損益(率):189.70%

合計利益(円):877,079円
合計利益(率):438.55%

合計損失(円):−497,678円
合計損失(率):−248.84%

PF(プロフィット・ファクター):1.762
平均保持日数:27.36日

3位:小売業(8銘柄)

システムトレードの達人

勝率:60.98%
勝ち数:100回
負け数:64回
引き分け数:2回

平均損益(円):5,636円
平均損益(率):2.82%

平均利益(円):20,117円
平均利益(率):10.06%

平均損失(円):−16,814円
平均損失(率):−8.41%

合計損益(円):935,574円
合計損益(率):467.79%

合計利益(円):2,011,656円
合計利益(率):1,005.85%

合計損失(円):−1,076,082円
合計損失(率):−538.06%

PF(プロフィット・ファクター):1.869
平均保持日数:27.33日
以上が、3月相場で好調だった3業種の検証結果です。検証結果を見てみると、どれも勝率が50%以上で1トレード当たりの平均損益もプラスになっています。したがって、この3業種は3月に上がりやすい傾向があるといえるでしょう。

3月の好成績銘柄ランキング

では最後に、これらの業種の中でも上昇傾向が強く、3月相場で特に好調だった銘柄をご紹介します。
システムトレードの達人

表は、先ほどの検証においてトップ3だった業種の中で、勝率が60%以上の銘柄ランキングです。「日本取引所グループ<8697>」「丸井グループ<8252>」が、勝率70%を超えており好調です。

買い勢力、売り勢力ともに材料豊富な3月相場ですが、特に勝率が高い上記3業種(倉庫、その他金融、小売業)の銘柄に注目してみてはいかがでしょうか。

(このテーマでの検証については、【システムトレードの達人】を使って検証しています。記事の内容に関しては万全を期しておりますが、その内容の正確性および安全性、利用者にとっての有用性を保証するものではありません。当社及び関係者は一切の責任を負わないものとします。投資判断はご自身の責任でお願いします)

文:西村 剛(証券アナリスト、ファンドマネジャー)

国内運用会社にて中小型株式ファンドマネージャー兼アナリストを経て独立。個人投資家に分かりやすく株式投資を伝授すべく、講演や執筆を行う。『夕刊フジ』3年連続 株-1グランプリ グランドチャンピオン。
(文:西村 剛(証券アナリスト、ファンドマネジャー))

    前日のランキングへ

    ニュース設定