ある日、グズるカナタをあやしに行こうとすると、ヒロアキが洗い物をしてくれました。しかし……。
ヒロアキは来客用のコップを見つけて、私に「……またお母さん来てたの? 最近多くない?」と言ってきました。
里帰りから戻ってきたあとも、私はちょくちょく母に手伝いに来てもらっています。実家と私たちの家は車で30分しないほどの距離なのと、母が「どんどん頼って」と言うので、お言葉に甘えさせてもらっているのです。
「明日は何するの?」とヒロアキから聞かれ、「明日はお姉ちゃんたち来るから実家に遊び行こうかなって」と答えました。するとヒロアキから、不機嫌な様子が伝わってきます。気づかないふりをして話を続けると……。
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するとヒロアキは皿洗いの手を止めて、真剣な顔で私に言いました。
「あのさぁ、ノゾミ。ノゾミはカナタのお母さんだろ? ひとりでカナタと1日過ごせないの?」と。ヒロアキの表情から、イライラした様子伝わってきます。加えて「俺たち3人で家族をスタートさせたばっかりだろ? ノゾミは正直、実家を頼りすぎだと思う」と非難してきました。
私の大きな声で寝ていたカナタが起きて泣き出してしまいました。私は心底イライラして「ああもうせっかく寝たのに! もういい!」とヒロアキと話をするのをやめました。
初めての育児で不安も多く、母と会う機会が増えているのは確かです。夫のヒロアキには、それが「依存」に見えるようです……。意見がぶつかりあって、大きなケンカにまで発展してしまいました。でも、母に頼らなければ、私は不安でいっぱいの中育児することになっていたはずです。どうしてそのことをわかってくれないのでしょうか。今日は冷静に話し合いができそうにないので、いったん時間をおいて考えたいと思います。
【中編】へ続く。
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