秋田駅のそば屋が話題の「じゃこ天」提供中 予想以上の大好評で販売期間延長へ

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2024年03月10日 20:10  Jタウンネット

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秋田駅のそば屋が話題の「じゃこ天」提供中 予想以上の大好評で販売期間延長へ

とある駅のそば店で販売されている期間限定メニューが、X上で注目を浴びた。

関根屋の公式サイトより
関根屋の公式サイトより

「じゃこ天」といえば、愛媛県南西部の郷土料理。地魚のすり身を油で揚げた練りものだ。

それがそばに乗ってるんだから、愛媛のそば屋か? いや、そうではない。

この写真はJR秋田駅の中央改札前にある、駅そば「しらかみ庵」の前で撮影されたものだ。愛媛の名産品「じゃこ天」が、なぜ秋田に登場したのか?

「ひょっとしたら、あれ?」 カンの良い読者は、お気づきなのかもしれない。


2023年10月23日、秋田県の佐竹敬久知事は県内の会合で「(じゃこ天は)貧乏くさい」などと発言。知事には批判が集まり、記者会見で謝罪することとなった。

この騒動がじゃこ天にもたらしたのは、「突然悪口を言われた」という悲しみ......だけではない。じゃこ天の売り上げが伸びたり、秋田県と四国4県の合同物販会が東京都内で開かれたりと、じゃこ天に対する関心が高まったようなのだ。

そして、今や秋田駅の駅そばに。じゃこ天そばを提供する「しらかみ庵」の狙いは、何なのだろう? Jタウンネット記者は同店の運営会社・関根屋(本社:秋田市)を取材した。

大反響で販売期間延長決定!

Jタウンネットの取材に応じたのは、関根屋の金子達也代表だった。

じゃこ天そば販売のきっかけは、仙台駅の駅そば店からの紹介だったと説明する。

「仙台駅では、12月下旬から販売開始していたのです。秋田では、じゃこ天は知名度が低い料理でしたが、今回話題になったこともあり、限定販売することにしました」(関根屋・金子代表)

「じゃこ天」は、江戸時代初期、宇和島藩初代藩主の伊達秀宗が仙台から連れてきた蒲鉾職人達が考案したのが始まりと伝えられている。宇和島藩の地元の海で捕れる新鮮で豊富な小魚を原材料として生まれたものだ。

歴史的なつながりから言うと、仙台駅でじゃこ天そば販売は納得できる。今回の秋田駅での販売は、それにプラスして企画実施されたようだ。

「じゃこ天そば」(画像提供:関根屋)
「じゃこ天そば」(画像提供:関根屋)

しらかみ庵のじゃこ天そばに乗っているのは、田中蒲鉾本店のじゃこ天。公式サイトによると、同店は1888年創業。130年以上の歴史を持つ老舗だ。

「田中蒲鉾本店のじゃこ天の主な原料となるのは、宇和海近海で捕れる上質で新鮮な『ほたるじゃこ』。その日に水揚げされた鮮度の高いほたるじゃこを、熟練の職人達の徹底した鮮度管理のもと冷凍することなく生のまま使用することによって、小魚ならではの豊かな香りと風味とを実現しております」(「田中蒲鉾本店」公式サイトより)

しらかみ庵での人気を聞くと「想像以上の反響で驚いています。また、地元のお客様にも『じゃこ天』をご理解いただいていると感じており、うれしく思います」と金子代表。あまりの人気ぶりに、なんと販売期間も延長されていた。

「『じゃこ天そば』の販売期間は、当初2月末までとなっておりましたが、話題性もあり、お客からも好評でしたので、販売期間を3月下旬まで延期することになりました」(関根屋・金子代表)

きっかけはともあれ、秋田駅で食べる「じゃこ天そば」は、格別かもしれない。

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