今回は、60歳で会社を退職してアルバイトをしようと思っている女性からのご相談です。
Q:60歳以降は、年間120万円のバイト収入。私の年金はカットされてしまうのでしょうか?
「私は昭和39年(1964年)5月5日生まれで現在59歳です。現在の会社に30年勤務しました。60歳で会社を退職して65歳ぐらいまでは、アルバイトを探して働こうと思います。年間120万円ぐらいはアルバイトとして稼ごうと思っておりますが、厚生年金に入ることになるかもしれません。もらえる年金が減らされる可能性があるのでしょうか?」(59歳女性・東京都・一人暮らし)
A:特別支給の老齢厚生年金の報酬比例部分の金額により、64歳以降は年金が減らされる可能性あり
ご相談者の方は、昭和39年(1964年)5月5日生まれとのことですので、64歳から特別支給の老齢厚生年金の報酬比例部分を受給できます。したがって、64歳になるまでは年金の減額を心配する必要はありません。64歳以降も年間120万円程度のアルバイトをした場合、アルバイト先での厚生年金保険への加入義務があるかどうかにより、減額されるか、減額されないか、の判断が異なります。
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給与収入等と年金月額の合計額が48万円を超えた場合、超えた金額の2分の1が老齢厚生年金から差し引かれて支給されます。ご相談に書かれたように、バイト収入は、年収120万円、月収10万円としますと、月収10万円と、仮に年金月額18万円であれば、48万円以下におさまりますので、年金は減額されないということになります。
迷われている場合は、日本年金機構等にご相談されることをおすすめします。
文:坂口 猛(ファイナンシャルプランナー)
税務大学校を卒業後、税理士事務所にて約7年間勤務。大手上場企業等で、財務・会計・税務に従事した後、独立。税金・相続・会計に強い実務派FPとして活躍中。相談業務や、執筆活動をおこなっている。
(文:坂口 猛(ファイナンシャルプランナー))