プーマ「クリーパー」の意匠登録認められず 欧州司法裁判所が棄却

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2024年03月12日 19:31  Fashionsnap.com

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 「プーマ(PUMA)」が、シューズ「クリーパー(CREEPER)」の意匠登録を巡る訴訟で棄却判決が下された。欧州司法裁判所がルクセンブルクの公開法廷で現地時間3月6日に発表した。

 クリーパーは、ウィメンズクリエイティブディレクターのリアーナ(Rihanna)と手掛けた初のシューズで、2015年に発売。「スウェード(SUEDE)」をベースに、厚底のソールを組み合わせたデザインを特徴としている。
 プーマは2016年に意匠登録を出願したが、登録出願の1年前に同じ特徴を持つシューズをリアーナが着用していたとして、2019年7月にオランダのシューズ卸売業者 Handelsmaatschappij J. Van Hilst(以下、HJVH社)がEU知的財産庁(EUIPO)に対し、意匠権の無効審判を請求。無効性を主張するために提出した画像は、リアーナ自身が2014年12月にプーマのクリエイティブディレクター就任を報告したインスタグラムの投稿や、各メディアが関連画像を使って報道した記事などで、いずれも黒い厚底のソールが特徴的な白いスニーカーを着用しているリアーナの姿を映している。EUIPOは「すでにパブリックに公開されたデザイン」で要件を満たしていないとして、2021年3月にプーマの意匠登録を無効とした。
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 プーマはこの決定を不服として、翌月に欧州司法裁判所に対して控訴。「(2014年12月時点で)誰もリアーナのシューズに興味を示さなかった」と主張したが、欧州司法裁判所は「当時からリアーナは世界的に有名なポップスターであった。プーマのクリエイティブディレクターに就任する契約が締結された日に彼女が履いていたシューズに関心が集まっていただろう」としてEUIPOの決定を支持したほか、HJVH社が提出した画像に関してプーマ側が「デザインを認識するのに十分ではない可能性がある」ことを立証するための証拠を提出しなかったとして、訴えを棄却した。
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