幼少年期は「遊び」でコントロールを良くする|高校野球の元監督が少年野球の「お父さんコーチ」になってみた

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2024年03月19日 19:16  ベースボールキング

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高校野球の元監督が「お父さんコーチ」になって思った、少年野球のあんなことやこんなこと。日々、子ども達と向き合い、奮闘されている指導者の皆さんに向けた、神奈川県立川和高校野球部の元監督、伊豆原真人さんのコラムです。



少年野球の指導者の方から「コントロールはどうやったら良くなるか?」という質問、相談をしばしばいただきます。なかなか思ったところに投げられるようにならない子どもに対して、どんな指導をしたら良いのかと悩んでいる学童野球の指導者は少なくないと思います。

ボールをコントロールするということは、難しく言えば「投球動作において様々な身体感覚のズレを調整できる」ということなのですが、同じフォームで同じリリースポイントを意識すればするほど、上手くいかないことが多いものです。むしろ、様々な体勢や投げ方でもある程度狙ったところへ投げられる感覚を磨いた方が良い場合もあります。
例えば、私は次の2つのようなことが大事だと思います。

【1】大きさ、重さが異なる様々なボールを投げる
野球のボールだけでなく、ソフトボールやゴルフボール、ドッヂボールやバスケットボールなど、多くの種類のボールを投げていることが大切。

【2】色々な投げ方で投げてみる
上から投げたり下から投げたり、走りながら、フェイントを入れたり、捻って投げたり。色々な体勢で投げてみる。

幼少年期でもっとも大事なことは上記【1】【2】を「遊び」のなかで行うことです。
大人と違い、子どもは「野球の練習!」と思ってしまうと力加減ができないので、過負荷における怪我につながる恐れがあります。校庭でドッヂボールを延々といくらやっていても肘、肩を怪我しないのに、週末の野球の練習ではすぐに痛めてしまうこともしばしばあります。
野球のためのトレーニングとしてではなく、「遊び」のなかでこういったことを行うことがとても大事だと思います。

幼少年期は自分で出力をコントロールできないので、指導者が上手く「遊び」を用いて、導いてあげると良いと思います。



【プロフィール】
伊豆原真人。愛知県立瑞陵高校野球部、信州大学野球部で投手としてプレー。大学院卒業後にシステムエンジニアの道へ進むも、28歳で神奈川県教員へ転職。相模大野高校(相模原中等教育学校)監督を経て、2013年から川和高校の野球部監督に就任。2023年からは他校への異動に伴い高校野球の現場を離れた。担当教科は数学。
X(https://twitter.com/izuharabaseball)
Instagram(https://www.instagram.com/masatoizuhara/)

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