65歳から嘱託社員になると、厚生年金はどうなるの?

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2024年03月20日 18:31  All About

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年金制度にまつわることは、難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。65歳から嘱託社員になる場合、厚生年金はどうなるのかについて、年金初心者の方の疑問に専門家が回答します。
老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは、難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。そんな年金初心者の方の疑問に専門家が回答します。

今回は、65歳から嘱託社員になる場合、厚生年金はどうなるのかについてです。

Q:65歳から嘱託社員になると、厚生年金はどうなるの?

「うちの会社は、65歳以降も嘱託社員として働けるようです。厚生年金はどうなるのでしょうか? 年金保険料を自分で払うんでしょうか?」(59歳・会社員)

A:勤務先で、厚生年金に加入できる条件を満たしていれば、厚生年金に加入することができます

嘱託社員とは、非正規雇用のひとつで、正式な雇用関係を結ぶ等をしないで、特定の仕事を依頼される人のことを指します。法律では明確な定義がないので、会社によって嘱託社員の扱いは異なります。

嘱託社員でも、条件を満たすと社会保険(雇用保険、健康保険、厚生年金保険等)には加入できます。一定の条件とは、「週の労働時間と月の労働日数が正社員の4分の3以上」かつ「2カ月を超えて雇用される見込みがある」ことです。

これに該当しなくても「労働時間が週に20時間以上」「月の賃金が8万8000円以上」「雇用期間が2カ月を超えて使用されることが見込まれること」「厚生年金加入者数100人超(※)」「学生以外」の5点全てを満たしていれば加入できます。

※従業員数100人以下の会社で働く人も、労使で合意があれば社会保険加入が可能。また、現行では、従業員数100人超となっておりますが、制度改正されて、令和6年(2024年)10月に50人超となります

これらの条件に該当して、嘱託社員として、引き続き厚生年金に加入することができれば、給与収入が少なくなったとしても、加入期間が長くなり、将来もらえる老齢厚生年金は多くなりますのでメリットは大きいです。厚生年金保険料は、労使折半となり、厚生年金保険料の料率18.3%のうち、加入者は9.15%の厚生年金保険料を負担することになります。

監修・文/深川 弘恵(ファイナンシャルプランナー)

都市銀行や保険会社、保険代理店での業務経験を通じて、CFP、証券外務員の資格を取得。相談業務やマネーセミナーの講師、資格本の編集等に従事。日本FP協会の埼玉支部においてFP活動を行っている。
(文:All About 編集部)

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