「りんご畑鉄道」の愛称で親しまれる弘南鉄道大鰐線。春は白いりんごの花が咲く車窓を眺めながら、のんびり沿線散歩が楽しめる。中心地・中央弘前駅から乗車して終着駅の大鰐駅まで約40分の電車の旅。途中下車して沿線の人気店をめぐりながら、今まで知らなかった青森の魅力を感じて。
りんごのイラストが描かれたラッピング電車も
弘前から電車に揺られて、田園風景と温泉を楽しむ電車旅へ
1952年に開業し、全国でも珍しいりんご畑の中を走るローカル線として知られる弘南鉄道大鰐線。りんごの開花時期は5月上〜中旬頃。沿線の中でも松木平駅〜津軽大沢駅間は、りんご畑と岩木山を望む雄大な景色が広がる。すがすがしい景色の中を、コトコトと走る線路のリズムを感じながら、せわしない日常をリセットしよう。
左上／車両にひとつだけ紛れているハート形の吊り輪 左下／大鰐線は2両編成で、4〜11月は自転車の車両持ち込みもOK（平日の朝夕除く） 右上／映画のセットを思わせるレトロな駅舎 右下／無人駅では先頭車両前方で運賃を払って降車を
弘南鉄道大鰐線は、弘前の繁華街にある中央弘前駅から大鰐駅を結ぶ列車。中央弘前駅を出て10分ほど走ればのどかな田園地帯になり、左右にりんご畑が広がる。りんごの開花時期には速度を落として走り、車内からお花見を楽しむことも。運行間隔は1時間に1〜2本なので、途中下車をして沿線の町を散策するのにぴったり。終着駅の大鰐駅は温泉が有名なので、泊まってのんびりするのもおすすめ。
電車DATA
●運行区間 中央弘前駅〜大鰐駅、全14駅
●所要時間・料金 約35分、440円（中央弘前駅〜大鰐駅）
●アクセス 東京駅より東北新幹線で新青森駅まで約3時間10分、奥羽本線に乗り換え弘前駅まで約35分。弘前駅より土手町循環100円バスで約8分、中土手町下車徒歩4分（中央弘前駅まで）
●問い合わせ先 弘南鉄道��0172-44-3136
◆弘南鉄道大鰐線、途中下車の旅1＿弘高下駅では弘前大学構内の洋館カフェでアップルパイを
左／美紅ローズアップルパイセット910円 右上／大正時代に建てられた弘前を代表する洋館のひとつ 右下／春は大きな窓から桜を眺められる
【弘高下駅】弘前大学構内にある、洋館カフェでティータイム
弘前大学構内にある旧制弘前高校外国人教師館を改装し、洋館の雰囲気の合わせて家具もデザイン。果肉まで赤いりんご「美紅」など、弘前大学が育成したりんごを使った季節のスイーツが人気で、アートな見た目にもときめく。香り高い自家焙煎コーヒーとい一緒にどうぞ。
SPOT DATA
弘大カフェ 成田専蔵珈琲店（ひろだいカフェ なりたせんぞうこーひーてん）
住所／青森県弘前市文京区1旧制弘前高等学校外国人教師館内
営業時間／10:00〜18:00
定休日／月（祝の場合営業）
アクセス／弘南鉄道弘高下駅より徒歩8分
◆弘南鉄道大鰐線、途中下車の旅2＿小栗山駅では地元で愛される小さなお店でお買い物
左／看板メニューのチョコタヌキ280円 右上／店主の岩間欽一さんは81歳の現役パティシエ！ 右下／地元ではタヌキケーキがお祝いの定番
【小栗山駅】ケーキ界の絶滅危惧種「タヌキケーキ」を買いに
タヌキケーキが名物の洋菓子店。こちらのタヌキケーキは全国でも珍しい三角ケーキスタイル。洋菓子のほか和菓子も人気で、100〜200円台で買えるのが夢のよう。「創業50周年を迎える2030年まで続けることが目標」という店主夫妻に会いに行ってエールを送って。
|
|
|
|
チボリ洋菓子店（チボリようがしてん）
TEL.0127-87-4533
住所／青森県弘前市小栗山川合140-1
営業時間／10:00〜18:00
定休日／不定休
アクセス／弘南鉄道小栗山駅より徒歩4分
左／オリジナルの津軽こぎん刺しの雑貨。キーケース3520円など 右上／店を営む石川さん夫妻 右下／「なんかいい」と感じるモノと空間を提案
【小栗山駅】古民家ショップで出会う、物語のあるモノたち
築80年の古民家をセルフリノベーションした雑貨店。「いろんなモノが巣立つ場所に」という思いを店名に込め、輸入文房具やブリキのおもちゃ、レトロ照明、古道具など、物語のある品々を紹介している。旅の思い出には、店主の奥様が手作りした津軽こぎん刺しの雑貨をぜひ。
SPOT DATA
古民家sudatsu（こみんかスダツ）
TEL.0172-78-1207
住所／青森県弘前市小栗山小松ヶ沢137
営業時間／10:00〜15:00 土・日〜17:00
定休日／水
アクセス／弘南鉄道小栗山駅より徒歩10分
◆弘南鉄道大鰐線、途中下車の旅3＿終着駅・大鰐駅の駅近カフェで至福のひと時
左／蜜入りりんごのアップルパイ480円とコーヒー450円 右上／電車を待つ間においしいコーヒーが一服できる 右下／青森のクラフトも販売
【大鰐駅】老舗みやげ店を改装した駅前カフェで一服
弘南鉄道大鰐駅に隣接する、JR大鰐温泉駅前にある老舗みやげ店を改装し2022年にオープン。カフェでは、青森市内にある「one up coffee」の自家焙煎コーヒーや、県産のりんごを使った「あら、りんご。」のスイーツが味わえる。ショップでは、津軽金山焼や津軽塗など青森のクラフトやアパレルを販売。
SPOT DATA
Craft ＆ Cafe RAITO（クラフト アンド カフェ ライト）
TEL.0172-55-0448
住所／青森県南津軽郡大鰐町大鰐前田68-10
営業時間／9:00〜18:00
定休日／木
アクセス／弘南鉄道大鰐駅より徒歩5分、JR大鰐駅よりすぐ
左／生ハムモッツァレラサンド650円とコーヒー300円 右上／左から坂本さん、山本さん、嶋津さん 右下／座席はゆったり22席
【大鰐駅】セルフリノベで作り上げた地元愛あふれるカフェ
「故郷の大鰐町を盛り上げたい」という思いから、幼なじみ3人がUターンし、2022年に開業。内装やテーブルなども自分たちで造りあげたこだわりの空間で、サンドイッチやフレンチトーストなどが味わえる。夜はバーになり、お酒を楽しみたい人もしっかり食べたい人も大歓迎。
SPOT DATA
From O（フロム オー）
TEL.0172-55-9933
住所／青森県南津軽郡大鰐町大鰐4-1
営業時間／11:00〜15:00 18:00〜22:00
定休日／水
アクセス／弘南鉄道大鰐駅より徒歩7分、JR大鰐温泉駅より徒歩2分
1件
トレンド
