他国でのペット同伴事情はどうなのでしょうか? 本稿ではインドネシア国内、主にジャカルタを中心にペット同伴事情について現地在住の筆者が紹介します。
なお、インドネシアでは規制や規定が大きく変更されることも珍しくはありません。ご自身がペットを同伴される場合は、必ず最新情報を確認してください。
インドネシアの飛行機はペットを持ち込める?
インドネシア国内線でのペット同伴可否は、航空会社のポリシーによって異なります。ただし、どの航空会社にも共通して言えることは「客室内への同伴」を禁止しているということです(盲導犬などの介助動物は例外あり)。
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・保健局、検疫所発行の健康証明書が必須
・運搬用のケージや木箱は乗客が用意
・最大重量はケージを含めて32kg以内
・屋内で飼育可能な犬、猫、モルモットなどのペットのみ
・飛行時間2時間以内の国内線(直行便)に限る
ライオン・エアやシティリンクなどの航空会社でも、細かい条件は異なりますが受託手荷物、もしくは貨物扱いとして預けることができます。
一方、エアアジアでは介助動物を除く動物の持ち込みは一切禁止しています。
電車やバスではペットを持ち込める?
では、電車やバスでの規定はどうでしょうか?少なくとも首都であるジャカルタにおいては、ペットの持ち込みに対しては厳しいようです。
ジャカルタ首都圏の公共交通機関(通勤電車、地下鉄、バス、乗り合いバスなど)を運営しているJakLingkoは「飲食物や動物の持ち込み」を禁止しています。
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また、市内だけではなく「都市間バス」においても、筆者が調べた範囲ではペットの持ち込みは禁止しているようです。
筆者もジャカルタ生活は長いのですが、確かに公共交通機関にペットを持ち込んでいる人は見たことがありません(迷い込んできた猫を見たことはありますが)。
大型バスや電車はもちろんのこと、市民の足として利用されている乗り合いバス(現地名でアンコット)でも禁止となっています。
ただし、アンコットの場合はJakLingkoの運営ではないものもあります(通常は車体がボロボロで運転も荒い)。その場合は分かりませんが、あの狭い空間にペットを持ち込むのは常識的に考えて拒否される可能性の方が高いでしょう。
ペットとおでかけできる場所はない?
今までの内容を踏まえると、ジャカルタはペットに厳しい印象を受けるかもしれませんが……安心してください。ジャカルタにもペットとおでかけできる場所はあります。
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インドネシア生活に外せない「ショッピングモール」ではどうでしょうか?
少なくともジャカルタにおいては、一部のショッピングモールはペットフレンドリーな対応をしています。
特に中華系が多いエリア(※)では犬を飼っている人が多く、当該エリアの一部ショッピングモールでは犬を連れたまま買い物を楽しむことができます。
とはいえ、衛生面での配慮は欠かせず、屋内を連れて回る場合は「リード」と「専用おむつ」の装着が義務付けられていることが多いです。
なお、すべてのモールで同伴可能なわけではなく、むしろ「ペット同伴不可」のモールの方が多いということはご認識ください。
※インドネシア人の9割を占めるイスラム教では、教義上、犬を好まない人が多いです。そのため犬を飼う人はキリスト教徒が多い中華系の人に限られます(ただし例外もある)。
椿 光一プロフィール
日本のPR業界にて約10年間コンサルタントとして従事。2014年に株式会社JAPASIANを創業しインドネシアへ移住。現在はジャカルタにて、日系企業向けの進出前現地調査やコンテンツ提供、日本の自治体や観光業者への訪日プロモーション支援などを行う。(文:椿 光一(ジャカルタガイド))