NES風ミニPCにレトロなゲームパッド「8BitDo Controller」をつなげて遊んでみた

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2024年04月09日 12:41  ITmedia PC USER

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AYANEO Retro Mini PC AM02と8BitDo Controller。AM02は、外部コントローラーで遊べるのだろうか

 AYANEOは、数多くのポータブルゲーミングPCを開発/販売している。そんな同社が初めて世に送り出したミニデスクトップPCが、“40年前の名機”をオマージュした「AYANEO Retro Mini PC AM01」であり、続く第2弾が今回取り上げる「AYANEO Retro Mini PC AM02」(以下、AM02)だ。


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 しかも、AM02は米国で人気を博した任天堂の家庭用ゲーム機「Nintendo Entertainment System」(海外向けに発売されたファミリーコンピュータ。国内版とデザインなどが大きく異なる)、通称「NES」をオマージュしたデザインなこともあり、ゲームをしないわけにはいかない。


 というわけで、AM02と同時に取り寄せた「8BitDo Controller」を接続し、TVゲーム……ではなく、PCゲームをプレイしてみた。


●Bluetooth接続のコントローラー「8BitDo Controller」とは?


 8BitDo Controllerは、「8BitDo SN30 Pro Bluetooth コントローラー」として他社からも販売されているもので、カラーリングなどをAYANEO向けにカスタマイズしたBluetooth/有線接続可能なゲームパッドだ。


 現状、海外のクラウドファンディングサイト「Indiegogo」のキャンペーンサイトにおけるAM02とのセット購入で手に入れられる。価格は7619円(セット購入だと6843円)で、同時に小型キーボード(NuPhy Keyboard)や大型のマウスパッド(AYANEO Customized Table Mat)を組み合わせることも可能だ。


 十字ボタン、A/B/X/Yボタン、左右のジョイスティック、L/L2、R/R2ボタンなどを搭載する。Windows以外にも、macOS/Android/Nintendo Switchに対応しており、1つ持っておくと何かと便利そうだ。


 Bluetooth接続時は内蔵バッテリーで稼働し、バッテリー容量は480mAh、1〜2時間ほどで満充電になり、約16時間のプレイが可能だ。電源を入れてから1分間、または接続済みの場合でも15分間操作がない場合は自動的に電源がオフになる省電力機能付きとなる。有線接続のときには、自動電源オフ機能は働かない。


●AM02と8BitDo Controllerを接続する


 8BitDo Controllerは、「電源をオンにしてペアリングボタンを長押しすればBluetooth接続完了!」という一般的な方法だとペアリングができない。


 まず、内蔵バッテリーが満充電になっていることを上部の「電源指示ランプ」で確認しよう。USB Type-Cケーブルを接続している状態で、赤く光る電源指示ランプが消えていれば満充電になったことを示す。


 ケーブルを抜いたら、電源がオフになっているかどうかを確認したい。確実にオフになっていないと、意図せぬ動きを見せてしまうからだ。筆者はここでつまずいて時間を取られてしまった。確実にオフになっているかどうかは、下部にある「状態表示ランプ」で確認できる。


 全てのLEDが消えていればオフになっており、電源が入っているようであれば「start」ボタンを長押ししてオフにしよう。1分間放置しておいてもいい。


 電源オフの状態から、Yボタンとstartボタンを同時押しし、状態表示ランプの右から1番目と2番目のLEDが点滅していることを確認したら、AM02の設定で8BitDo Controllerを探してペアリングする。


 ペアリングが完了すると、8BitDo Controllerが軽く振動するので分かりやすい。


 有線接続する場合は、Bluetooth接続の場合と同様、電源オフの状態からYボタンとstartボタンの同時押しで8BitDo Controllerを起動させてからケーブルを接続する。AM02が認識したら、それで操作が行えるようになる。


●8BitDo Controllerでマウスカーソルを操作


 いったん接続されれば、8BitDo Controllerを使ってAM02に対してマウスと同じ操作を行えるようになる。これは、AYANEO独自のユーティリティーソフト「AYA Space」のおかげだ。起動時にバックグラウンドで立ち上げておき、常駐させればゲームだけでなくWindows上でマウス操作が可能になる。


 具体的には、左のジョイスティックでマウスカーソルの移動を、Aボタンで左クリック、Xボタンで右クリック、右のジョイスティックでスクロールといった具合だ。


●いざ! PCゲームをプレイ


 今回、AM02と8BitDo Controllerを使ってプレイしたのは、Steamプラットフォームの「Stray」(ストレイ)だ。プレーヤーは仲間とはぐれた猫を操作して、ロボットたちが生活するサイバーパンクな街で住人たちと会話しながら、境界の外側の敵を無力化する方法を探っていく。リアルな猫の動きが評判になったゲームで、PlayStation 5版も発売中だ。


 AM02上のStrayは、8BitDo Controllerの動きにしっかり追随し、移動や視点移動、ロボットたちとの会話や謎言語で書かれた掲出物の「翻訳」、甘えたり爪とぎをしたり寝たりするというような、猫らしい動きを出すといった操作も問題なく行えた。


 少し高いところから降りる、“転ぶ専用”ロボットの足に体当りして転ばせるなど、軽い衝撃を猫が感じそうな場面では、8BitDo Controllerが振動するハプティクスフィードバックがあり、ゲームの世界に没入しやすいと感じた。


 難があるところをあえて書き出すと、コントローラーが軽すぎることと握りづらいことが挙げられる。8BitDo Controllerは非常に軽量で、実測値で111gしかない。また、スリムボディ−でグリップもないため、手に汗握るようなゲームでは、心もとないと感じてしまう人がいるかもしれない。


 ただ、軽量コンパクトなので、どこへでも携帯できる気軽さがある。バッグの中にポンと入れておいて、仕事の息抜きにゲームを楽しむ、といったこともできそうだ。


●本体内蔵の4型サブスクリーンをカスタマイズ


 AM02本体上部には、4型タッチディスプレイが内蔵されている。こちらはAM02では「サブスクリーン」という扱いだ。


 通常は、黒地に白や赤のテキストが表示されているダークモード(AYA Spaceでは「ダークカラー」)だが、AYA Spaceを使うことで多少のカスタマイズが可能だ。例えば、ダークモードとライトモード(AYA Spaceでは「ライトカラー」)を切り替えたり、時刻表示を24時間表示と12時間表示で切り替えたり、簡易モードに切り替えたりなどだ。


 今後のアップデートでカスタマイズの幅が広がる可能性もあるので、どこまでできるようになるのか期待したい。


●NESを知らなくてもひかれるデザイン性の高さと性能の良さ


 AM02の国内販売は現時点では未定だが、一足先に出資受付が始まったIndiegogoでの正式なキャンペーンは、目標金額を超える28万559米ドルで終了した。


 引き続きIndiegogoでもAM02や8BitDo Controllerなどを購入できるが、技適取得などローカライズのことを考えれば国内での正式販売を待ちたいところだ。


 米国限定で販売されたNESを知らない地域や世代でも、4型ディスプレイを搭載しているAM02はカッコカワイイ見た目だと思うし、オフィスワークに何不自由なく使うことができる。メモリやSSDを換装しやすいのも好印象だ。


 デザイン性や性能の高さを兼ね備えたAM02。自宅での作業用にミニデスクトップPCを使ってみたい、と考えているのであれば選択肢の1つに加えてみてはどうだろうか。


※(C)2022 BlueTwelve Studio Ltd. Published by Annapurna Interactive under exclusive license. All rights reserved.


※評価機は技適未取得機器でしたが、実験棟の特例制度の開設届出は提出、受付を完了した上で操作しています。


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