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2024年04月15日 13:01 ITmedia PC USER
既報の通り、ハーマンインターナショナルが2月22日、JBLブランドからUSB Type-C接続の有線イヤフォン「JBL Tune 310C USB」が発売された。日本ではブラックとホワイトの2色展開で、直販価格は3850円(税込み)だ。
今回、同社から本製品のブラックモデルの提供を受けたので、その特徴をチェックしていこう。
●つなぐだけで使える手軽さがいい!
JBL Tune 310C USBは、USB Audioに準拠するDAC(Digital/Analog Converter)を内蔵している。USB Type-C端子を備える以下のデバイスで利用可能だ。
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・Windows PC(Windows 10/11)
・Mac(macOS)
・Androidスマートフォン/タブレット
・iPhone
・iPad
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・Nintendo Switch/Nintendo Switch Lite
デバイスのUSB Type-C端子に接続すれば、OS標準のデバイスドライバーがインストールされ、すぐに利用できる状態になる。気軽に使えることはありがたい。
パッケージにはイヤフォン本体の他、3サイズのイヤーチップ(S/M/L:※1)、保証書と安全シートが付属する。イヤーチップは、耳穴の大きさに合わせて変えるといいだろう。
(※1)出荷時はMチップがドライバーにあらかじめ取り付けられている
イヤフォンのケーブルは途中から「L」「R」が分岐するタイプだ。どちらがどちらかを判別するのは、ドライバーの付け根にある表記を見るのがオーソドックスだが、あまり目立たないため人にとっては見逃してしまうかもしれない。「スリーボタンリモコンがある方がR側」と覚えておくと、より判別しやすいだろう。
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その名の通り、スリーボタンリモコンには「音量アップ」「再生/一時停止(受話/終話)」「音量ダウン」の3つのボタンを備えている。リモコンにはマイクも付いているため、スマートフォンでの音声通話やビデオ会議にも利用可能だ。
このイヤフォンのユニークなポイントとして、イヤフォンだけで「イコライザー(EQ)」を利用できる点がある。音量アップボタンと音量ダウンボタンを同時に2秒ほど押すと「Bass(低音強調)→Vocal(歌声強調)→Default(標準)」の3種類のEQがループするようになっており、イヤフォンを取り外しても設定は保存されるようになっている。
細かい設定は行えないものの、デバイス側にEQ変更機能がない場合に役立つだろう。
では、実際に使ってみてどうだったのか、所感を述べる。
●実際に使ってみた感想
JBL Tune 310C USBは、いわゆる「ハイレゾオーディオ」の再生に対応しており、パッケージには日本オーディオ協会の「ハイレゾオーディオロゴ」も付与されている。
このロゴが付与される製品は、大まかに以下の要件を満たす必要がある。
・アナログ信号:再生/録音に関する高域能力が40kHz以上であること
・デジタル信号:96kHz/24bit以上の音声に対応すること
本デバイスのイヤフォン部はアナログ再生能力が20kHz〜40kHz、DACのサンプリング周波数が最大96kHz/24bitとなっているため、ロゴの付与条件を十分に満たす。
一方で、マイク部は公称でも感度に関する情報(98dB SPL、1kHz/1mW)しか書いていない。WindowsやmacOSで確認すると、DACのサンプリングレートは最大で「48kHz/24bit」となっており、ハイレゾオーディオロゴの条件は満たさないが、JEITAが定めるハイレゾオーディオの定義(PDF形式)は満たしている。
聴覚は個人個人で異なるため、定量的な評価は難しいのだが、手元にあるハイレゾ非対応イヤフォンと比べつつ、手持ちのFLACファイルを幾つか再生してみたが、“聞こえる音”が明らかに広がっている。数年前に買ったハイレゾ対応イヤフォン(とハイレゾDACの組み合わせ)と比べても、悪くない再生能力を備えていた。
4000円でお釣りの来る価格でハイレゾ再生できるイヤフォンが手に入ることは、本当に良い時代になったと感じる。
●値段以上の価値はある!
JBL Tune 310C USBは、直販価格が4000円を切っている。USB Type-C接続な上、必要最小限とはいえハイレゾオーディオに対応しているイヤフォンが、ここまで手頃になるとは時代の流れを感じるところである。
ハイレゾオーディオの入門用のUSB Type-Cイヤフォンとして、本製品は非常にお勧め……なのだが、4月15日時点で直販サイトを含む多くのECサイトでは売り切れとなっている。この記事を載せる前に「ついに存在を知られてしまったか……」といった心持ちだ。
ただし、本製品は予約注文を受け付けているECサイトもあるので、気になる人はひとまず予約してみるといいだろう。たまたま店頭で見つけたという人は、1つ買っておいても損はないと考える。それくらい、気軽に買えて良い製品である。
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