家族でのスケジュール共有に「紙のカレンダー」を推すワケ。なんでもデジタルがいいとは限らない?

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2024年04月16日 21:21  All About

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スケジュールを共有するために「TimeTree」や「Googleカレンダー」などのアプリを使う人もいるかもしれません。筆者も以前はそれらを使っていたのですが、今では「紙のカレンダー」が一番いいと感じています。
筆者の場合、“妻や娘とのケンカの原因ランキング”第1位は「互いの予定について意思疎通できなかったことによるすれ違い」です。特に筆者がリモートワーク中心の生活になって以降、それぞれの予定が強く影響し合うようになりました。

そんなすれ違いを防ぐため、私たちが取り入れているのが“アナログ”なスケジュール共有。壁に紙のカレンダーを貼り、そこに全員の予定を書き入れるようにしています。

当初は「TimeTree」などのアプリで管理するはずだった

筆者も妻もiPhoneを持っているので、最初にスケジュール共有の話が持ち上がったときはアプリを使うことになりました。

候補に挙がったのが「TimeTree」と「Googleカレンダー」です。どちらのアプリもスケジュール管理アプリとしては知られた存在で、「スケジュール 共有」でネット検索すれば多くのWebサイトで紹介されています。それぞれの特徴は、以下の通りです。

TimeTree

「TimeTree」は複数人で予定を共有できるスケジュール管理アプリ。「自分が作った予定」「パートナーが作った予定」など複数のカレンダーをひとつに集約して表示してくれます。
TimeTreeの紹介

TimeTreeのよかった点は、更新の通知がくること。ひとりが新しく予定を作ったり、予定の変更を行うと、パートナーに通知される仕組みになっています。

この機能のおかげで、「打ち合わせの時間がちょっとズレたんだ」などといちいち連絡する必要がなくなりました。

また「自分だけの予定」「妻と共有する予定」などとカレンダーを区別できる点も便利でした。

Googleカレンダー

Googleが提供するスケジュール管理アプリ「Googleカレンダー」には、自分のカレンダーを他者に共有する機能があります。この機能を使うと、自分のカレンダー上にパートナーの予定を表示させることができます。
Googleカレンダーなら他の人の予定も表示できる

Googleカレンダーのよかった点は、共有用の予定表をわざわざ作る必要がないところ。

パソコンでないと共有設定できないのが少し面倒ですが、設定さえしてしまえば「私の予定はこうなっているから、自由に見ておいてね」というスタンスでいられます。

個人のやり方でスケジュールを管理しながら、互いの予定を把握できるのが便利でした。

デジタルなスケジュール管理は習慣化せず……その理由は

上記のツールを使って家族の予定を管理していた時期もあったのですが、なかなかうまく続けられませんでした。振り返ってみると、その理由は大きく2つあったように思います。

予定の記入に手間がかかり面倒になった

1つ目は「予定の記入や確認に手間がかかった」こと。

筆者は仕事でGoogleカレンダーを使っていましたが、さらにTimeTreeによるスケジュール管理もすることになったため、手間が2倍に増えてしまったのです。

TimeTreeにはGoogleカレンダーの予定を取り込む機能もあるのですが、これはあくまで「TimeTreeアプリからGoogleカレンダーの予定を確認する機能」であって、その予定を妻に共有することはできません。

結局、自分の予定を妻に知らせるためには、別途TimeTreeにも予定を入れなければならず、その手間が面倒になってしまいました。

また妻自身は紙の手帳を使って予定を管理していたこともあり、なかなか「TimeTreeやGoogleカレンダーで予定を作る・予定を確認する」というアクションが定着しなかったようです。

意識的にアプリを開かない限り、予定を確認できない

2つ目は「意識的にアプリを開かない限り、予定を確認できなかった」こと。

当たり前ですが、スケジュール管理アプリを使うからには、予定を確認する際にアプリを開かなければなりません。言い換えると、「予定を確認しよう!」という気持ちがわかなければ、スケジュールを目にする機会を持てないということです。

壁にカレンダーが貼ってあって、そこに予定を書き込むスタイルだったら、日常生活の中のふとした瞬間にカレンダーの予定を目にすることができます。

それによって「あっ、来週は授業参観だったっけ」と気づけることもあるのですが、アプリでの管理ではこれができません。

「明日の予定ってなんだっけ?」と意識的に確認しにいかなければなりませんし、目的の予定以外のスケジュールをついでに確認することも減ってしまいます。

結局、私たちの場合は予定の見逃しや認識漏れが多発してしまい、デジタルでの運用をやめるこになりました。

アナログな管理が一番いい!

そして今は、昔ながらのアナログなスケジュール管理を行っています。家の目立つところに今月のカレンダーを貼り付け、そこに筆者・妻・娘の予定を書き込むスタイルです。
紙のカレンダーに互いの予定を書き入れる

誰でも手軽に簡単に続けられるこの方法のほうが、「アプリを使って上手に管理するには……」とあれこれ難しく考えるよりも、多くのメリットがあるように感じています。具体的には以下の4点です。

手軽に書き込める・フォーマットに縛られない

フォーマットに縛られず、自由に書き込めるのが紙のいいところ。省略して書いたり、文字の大小でメリハリを出したりと、自由に表現できるのがうれしいです。

例えば、娘の学校の予定は【5】【特6】、妻の予定は【仕事:12ー14】などと書いています。

また、給食の献立表を貼り付けたり、マスキングテープでデコレーションしたりと、使いやすい形にカスタマイズしています。

生活の中で自然と予定を意識できる

目立つところにカレンダーを貼ったことで、特に意識をしなくても予定を目にする機会が増えました。これにより、日常生活における「予定に対するアンテナ」が以前より高くなったと感じています。

筆者の場合、

「明日、娘は給食無しで帰ってくるから、なにか考えなくちゃ」
「来週の火曜は妻が仕事だから、自分の打ち合わせはなるべく入れないようにしよう」

など、予定を先読みしたり、予定のために前もって準備を進めておく意識が強くなりました。

コミュニケーションが増える

紙のカレンダーで予定を管理するようになってから、夫婦でコミュニケーションをとる機会が増えました。

「来週のこの予定なんだけどさ……」
「今週の土曜、学校あるみたいだから、昼ごはんは外で食べちゃおうよ」
「明後日の娘の習い事の送迎、送りは俺行けるんだけど、お迎えお願いしてもいい?」

など、予定の話題をきっかけにコミュニケーションを多く取るようになり、その結果、互いの認識のズレや意識のすれ違いが起きにくくなりました。

娘の「時間」への意識も育める

小学生の娘は、まだまだ時間の感覚が掴みきれていないよう。「明日は習い事で忙しいから、今日のうちに勉強を進めておこう」といった時間の逆算は難しい様子です。

ですがカレンダーを貼ったことで、少しは時間と期限を意識するようになりました。

アプリでスケジュールを管理していたときは親から一方的に伝達することしかできませんでしたが、紙のカレンダーに変えてからは、自主的に動いてもらうことができています。

まとめ

アプリによるスケジュール管理では、「予定の変更」や「予定の繰り返し」を効率的に行うことができます。

こういったハンドリングの良さがデジタルのメリットではありますが、それはあくまで「個人でのスケジュール管理」におけるメリットなのかなと思うのです。

夫婦でカレンダーを作る、予定を書き込む。これらは多少手間のかかることではありますが、家族同士が互いのスケジュールを把握し合うのにはいい機会なのではないでしょうか。
(文:ばんか(インターネットサービス ガイド ))

このニュースに関するつぶやき

  • うちもアナログ派。100均で買った大きなカレンダーをリビングに貼って家族みんなの予定を書き込んでる。
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