東京メトロの正式名、なんと6割超が勘違い 「◯◯地下鉄」に当てはまる正解2文字は…

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2024年04月17日 05:50  Sirabee

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Sirabee

(©ニュースサイトしらべぇ)

都内で生活するうえで「車は必要ない」と感じている人は、決して少なくないはず。維持費の負担が大きいのに加え、東京は世界有数と言える、時間に正確で優秀な公共交通機関が揃っているためだ。

ところで、読者諸君は「東京メトロ」の愛称でお馴染みの鉄道会社の正式名をご存知だろうか。

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■発端は「謎の出口」で目にした数字

2023年12月、X(旧・ツイッター)上にて投稿された地下鉄構内の様子が大きな話題となった。その内容というのが、なんとも珍しい「0番出口」を発見したというもので、PCゲーム『8番出口』を彷彿とさせる光景に驚きの声が続出。

こちらの光景は東京メトロ町屋駅にて撮影されたものだが、Xユーザーの間では「大江戸線青山一丁目駅でも、0番出口を見かけた」という意見も上がっていた。

そこで記者は「0番出口」の正体を解明すべく、「東京地下鉄株式会社」(東京メトロ)に取材を実施。東京メトロが「出入り口の数字」に定めたルールが明らかになったのだが…取材を打診する際、記者は痛恨のミスをしでかしてしまう。

前出の町屋駅、および青山一丁目駅を話題に出したところ、東京メトロ担当者からは「大江戸線は、都営地下鉄様の管轄となりますので…」と、気まずそうなリアクションが返ってきたのだった。

その際、記者の頭の中に「2種類の鉄道を混同している人は少なくないのでは…」という疑問が浮かんだのである。

そこで今回は、全国の10〜60代の男女800名を対象として「東京メトロの正式名」に関する調査を実施することに。気になる結果はというと…。

 

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■南関東でも約6割が勘違い

調査の結果、全体の66.7%が東京メトロの正式名を「都営地下鉄」と回答。正解となる「東京地下鉄」を選択したのは全体の33.3%で、2倍もの差が生じる結果となった。

性別ごとの回答結果を見ると、男性の方が「東京地下鉄」と正しく認識している割合が大きいことが判明。また年代ごとの回答によると、10〜30代と比較し、40代以降は正答率が大きく下がっていると分かる。

なお、地域ごとの回答結果を見ると、やはり東京のある「南関東」の正答率が一番高いが…それでも、ようやく41.9%という結果であった。他のエリアはいずれも3割未満の正答率で、多くの人が「東京メトロ=都営地下鉄」と誤解していることが窺える。

そこで今回は、東京における「地下鉄の歴史」を探るべく、東京メトロこと、東京地下鉄に詳しい話を聞いてみることに。

その結果、様々な事実が明らかになったのだ…。

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■日本初どころか「アジア初」と判明

日本で最初の地下鉄が開通したのは、今から100年近く前の1927年(昭和2年)のことで、場所は浅草〜上野間の2.2km。現在の「銀座線」の前身である。

なお、こちらは「日本初」どころか「アジア初」の地下鉄路線で、東京メトロは「東洋で初めての地下鉄が東京に誕生したことは、日本の近代化のひとつの証として大いに歓迎されました」と説明している。

こちらの建設にあたったのが「東京地下鉄道株式会社」(当時は「道」がつく)で、その開業に最も貢献した人物こそが、後に「地下鉄の父」と呼ばれる早川徳次(のりつぐ)その人であった。

以来、同社は路線を順に延ばし、現代の東京に生きる我々にとっても「なくてはならない」地下鉄の地盤を固めていったのだ。

 

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■今年で生誕20周年の東京メトロ

そして時は流れ2004年、営団民営化の方針が打ち出されて「東京地下鉄株式会社」(東京メトロ)が誕生。

「東京メトロ」という呼び名について、同社の担当者は「04年4月1日の社名変更に伴い、愛称が制定されました」「正式社名である『東京地下鉄株式会社』とも強い連携を持ちながら、お客様に愛着と親しみを感じて頂き、誰からも分かりやすく、呼びやすいことを考慮して決定しました。東京を走る地下鉄(メトロ)であることを端的に表現しています」と説明している。

多くの人が東京メトロの正式名を誤解していた点について記者個人としては、同社が都営地下鉄への競争意識などでなく、あくまで「利用客の利便性」を重視していたことが要因のひとつでは…とも考えている。

例えば、東京メトロ線発駅から都営地下鉄線着駅までの移動では運賃から70円が割引される他、駅全体の案内サインのデザインを統一するなど、東京メトロと都営地下鉄は細部に渡って連携し、サービス向上に努めているのだ。

そのため、利用客の多くは「今、自分は東京メトロを利用している」「都営地下鉄を利用している」といった特別な意識を持たず、「地下鉄を利用している」という、フラットな気持ちで各路線を利用しているのではないだろうか。

なお、今回の取材に際し、担当者からは「今後も『東京メトロ』に愛着と親しみを持って頂けるよう、引き続き努めて参ります」とのコメントが得られた。

今年で生誕20周年を迎える「東京メトロ」は、今後も大勢の人に愛され続けることだろう。

 

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■執筆者プロフィール

秋山はじめ:1989年生まれ。『Sirabee』編集部取材担当サブデスク。

新卒入社した三菱電機グループのIT企業で営業職を経験の後、ブラックすぎる編集プロダクションに入社。生と死の狭間で唯一無二のライティングスキルを会得し、退職後は未払い残業代に利息を乗せて回収に成功。以降はSirabee編集部にて、その企画力と機動力を活かして邁進中。

X(旧・ツイッター)を中心にSNSでバズった投稿に関する深掘り取材記事を、年間400件以上担当。ドン・キホーテ、ハードオフに対する造詣が深く、地元・埼玉(浦和)や、蒲田などのローカルネタにも精通。

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(取材・文/Sirabee 編集部・秋山 はじめ)

【調査概要】
方法:インターネットリサーチ
調査期間:2024年3月8日〜2024年3月11日 対象:全国10代〜60代男女800名 (有効回答数)

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