就活生の大手企業志向、3年ぶりに半数越え 物価高や賃上げといった経済的な動向が影響か

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2024年04月17日 17:41  ITmedia ビジネスオンライン

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マイナビは、約4万人の学生を対象に行った「マイナビ 2025年卒大学生就職意識調査」を発表した(出所:photoAC)

 求人・採用活動に関するコンサルティングを行うマイナビ(東京都千代田区)は、約4万人の学生を対象に行った「マイナビ 2025年卒大学生就職意識調査」の結果を発表した。大手企業志向は前年比4.8ポイント増の53.7%となり、3年ぶりに半数を超えたことが分かった。


【画像】企業志向など


 内訳は、「絶対に大手企業がよい」と答えた人が9.8%、「自分のやりたい仕事ができるのであれば大手企業がよい」が43.9%だった。マイナビは、「物価高や賃上げといった経済的な動向が影響している」とコメントしている。


 また、最多だったのは「自分のやりたい仕事ができるのであれば大手企業がよい」であったことから、学生の志望職種(やりたい仕事)への意識の高まりもうかがえた。


●就職観について調査


 就職観についてあてはまると思うもので最も多かったのは、前年と同じく「楽しく働きたい」で38.9%だった。次いで、「個人の生活と仕事を両立させたい」が前年と比べ1.7ポイント増加し24.5%となった。働きやすい環境を希望したり、学生のワークライフバランス志向を反映しているようだ。


●企業選択のポイントは?


 企業選択時のポイントを聞いた。最も多かったのは6年連続で「安定している会社」となり、割合は49.9%(前年比1.1ポイント増)と半数に迫った。「給料の良い会社」も3年連続で増加し、前年比2.2ポイント増の23.6%となった。これらは、「物価高に伴う経済的な不安や、初任給引き上げ、賃上げといった企業動向の影響が考えられる」とマイナビは考察している。


●行きたくないと思う会社は?


 行きたくない会社も尋ねた。最多は前年に続き「ノルマのきつそうな会社」で38.9%(前年比0.7ポイント増)だった。次いで「転勤の多い会社」が30.3%(同0.7ポイント増)と、2001年卒以降の調査で初めて3割を超えた。結婚後に共働きを希望する学生が多いことから、自身とパートナーそれぞれが仕事を持つことを前提とした際、転勤することが難しいと感じる学生が多いことなどが背景にあるようだ。


 マイナビキャリアリサーチラボの長谷川洋介研究員は「今回の調査で、物価高への不安や賃上げといった経済的な影響が垣間見えた。『大手企業志向』の学生が増えたことも、こうした経済的な不安を軽減させ、安心して働ける環境を希望していることなどが背景として考えられる」とコメントしている。


 今回の調査は、25年3月卒業見込みの全国大学3年生、大学院1年生を対象にインターネットで行った。期間は23年10月1日〜24年3月17日、有効回答数は3万9190人(文系男子1万2657人、文系女子1万5958人、理系男子6787人、理系女子3788人)。


【4月19日午後1時、タイトルを修正いたしました】


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