米規制当局が「コーチ」擁するタペストリーの提訴を検討　カプリ買収阻止のため

　米連邦取引委員会（FTC）が、「コーチ（COACH）」などを擁する米タペストリー（Tapestry）のカプリ・ホールディングス（以下、カプリ）買収を阻止するための訴訟を検討していると、米「ニューヨーク・タイムズ（The New York Times）」紙が報じた。

　タペストリーは、2023年8月に「ヴェルサーチェ（VERSACE）」や「ジミー チュウ（JIMMY CHOO）」「マイケル・コース（MICHAEL KORS）」を傘下に持つカプリを約85億ドル（約1兆2000億円、2023年8月11日時点）で買収すると発表。2024年中の取得完了を目指しており、今月15日にはEUと日本の規制当局から買収に対する承認を得たことを明らかにしていた。
　ニューヨーク・タイムズ紙の報道によると、FTCはアメリカの2大ラグジュアリーファッション企業が合併することで、傘下ブランドの価格引き上げに繋がる可能性を懸念。来週にも5人の委員が会合を開き、タペストリーを提訴するかどうかの正式決定を行う見込みだという。