地方書店はどうなる? 今後消滅する全国の自治体約40%の試算 心配なのはインフラと小売業の存続

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2024年04月20日 21:20  リアルサウンド

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熊本県熊本市にある県内最古級の書店「長崎次郎書店」休業決定。店内の柱には江口寿史氏のサインが入っていた。江口寿史氏のXより @Eguchinn

 2024年3月21日に総務省統計局の人口推計が公表され、日本の総人口は1億2435万2000人であり、前年同月に比べて59万5000人が減少していると示された(2023年10月1日現在の確定値)。なお、人口全体に占める日本人は83万7000人の減少で、対して外国人は24万3000の増加となっている。


  また、15歳未満の人口は1417万3000人で、前年同月に比べ32万9000人が減少している。これに対し、75歳以上の人口は2007万8000人で、前年同月に比べ71万3000人の増加となった。改めて深刻な人口減少と少子高齢化の実態が浮き彫りになった。また、人口が増加しているのは47都道府県中、東京都のみ。東京一極集中の傾向がますます強まっていることがわかる。


  地方は深刻な人口減少に直面している。4月19日の共同通信などの報道によると、民間組織の人口戦略会議がまとめた報告書で、日本の全体の40%超の744自治体が“消滅可能性”にあると分析されているという。消滅可能性に該当するのは、2020〜50年の30年間で、子どもを産む中心の年代となる20〜39歳の女性が半数以下となる自治体を指す。


  こうした実情から、地方では既に小売業が成り立たなくなり、深刻な買い物難民が急激に発生している。特に深刻な業種の一つが書店である。出版文化産業振興財団(JPIC)の調査によると、書店が一つもない“書店ゼロ”の市区町村は全国1741市区町村のうち456市町村に及び、約26・2%にも達する。これは2022年9月の調査データなので、現在はさらに拡大している可能性がある。


  書店以外には、コロナ騒動の過剰な自粛ムードによってダメージを受けた飲食店のほか、八百屋や青果店などの個人経営の商店なども消滅している。とにかく、地方の農村などは人口が少なくなりすぎて、商売が成り立たないことが多い。地元の住民が共同で出資して、店を開いても、あっけなく閉店する事例も見られる。


  書店や小売店に対し、いわゆる2024年問題や労働者不足や燃料の高騰などによって、商品を扱う問屋(書店の場合は取次)の配送が困難になる問題も指摘されている。書店の場合は、発売日が1〜2日遅れる可能性があるとも言われる。現在、地方で当たり前に手に入っていたものが、10年先に手に入るかどうか未知数な状況にある。


  医療の問題も深刻だ。家の近くに医療機関がない、病院や診療所まで車で1時間以上かかる、といった例も当たり前に出ている。人口減少による税収難によって、行政サービスが行き届かなくなるケースも出てくるだろう。人口減少の問題を意識し、いかに対策を行っていくか。いよいよ待ったなしの状況にあるといえる。


(文=元城健)


このニュースに関するつぶやき

  • 地方どころか東京都心部であっても閉店が進んでいます。実店舗で陳列されている本を見て回ると普段手を伸ばさないジャンルに興味が行くようになるのが良い。
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