グッチ擁するケリング、2024年1〜3月は2ケタの減収 アジア太平洋地域で苦戦

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2024年04月24日 13:41  Fashionsnap.com

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 「グッチ(GUCCI)」などを擁するケリング(Kering)が、2024年度第1四半期(2024年1〜3月)決算を発表し、グループ売上高は前年同期比10%減の45億400万ユーロ(約7470億円)だった。直営小売事業は店舗数減少の影響で前年同期比11%減を記録。西欧、北米、日本における小売動向は2023年第4四半期とほぼ同じだったが、アジア太平洋地域が著しく落ち込んだと説明した。また、ハウスブランドの流通の独占性を強化し続けた結果、卸売業などの他事業は7%の減収だった。

 看板ブランドであるグッチは、売上高21億ユーロ(約3481億円)で前年同期比18%減。直営店売上は19%、卸売業は7%落ち込んだ。2月に展開をスタートした2024年春夏コレクションにおいては、既製服とシューズのカテゴリーが特に好評を得ているという。
 「サンローラン(SAINT LAURENT)」は売上高7億4000万ユーロ(約1226億円)で、6%の減収。直営店売上は日本、西欧、北米の事業が好調だったため4%減にとどまった。アイウェアやパフューム、コスメが好調で、同ブランドのロイヤリティなど他収入は27%増収した。
 「ボッテガ・ヴェネタ(BOTTEGA VENETA)」は売上高3億8800万ユーロ(約643億円)で、前年同期比2%増に着地。直営小売事業は北米、西欧、中東において二桁成長を記録し、全体で9%増収した。しかし卸売業の面では、サンローラン、ボッテガ・ヴェネタとも、アジア太平洋地域における売り上げが著しく落ち込んだことも影響し、25%減を記録した。
 「バレンシアガ(BALENCIAGA)」や「ブリオーニ(Brioni)」など、その他のメゾンでは好調を記録。バレンシアガは日本や西欧においてトレンドが回復したほか、北米では二桁成長し、ブリオーニも全体で二桁成長したという。また、ジュエリー部門も「ブシュロン(BOUCHERON)」による二桁成長が牽引する形で良い成績を残した。アイウェア部門とBtoB部門は、合計売上高5億3600万ユーロ(約888億円)で9%の増収を果たした。
 同グループは、ラグジュアリー業界の成長が正常化しつつあるなか、これまでのケリングの投資戦略がグループの営業利益に影響すると公言。2024年上半期の営業利益は、2023年上半期比で40〜45%減少すると予想している。

※1ユーロ=165.77円で換算
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