通話専用にオススメの通信サービス 楽天モバイルやpovo2.0を追加契約した方がお得?

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2024年04月28日 10:31  ITmedia Mobile

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アプリ「Rakuten Link」を使えば国内通話は無料(一部対象外あり)。広告が少し邪魔だが、通話が無料と思えば我慢できる(画像は楽天モバイル公式サイトより引用)

 スマホ料金の見直しには、データ通信量だけでなく通話料金の確認も必要です。通話が多い人はかけ放題オプションを契約するより、他社のSIMを追加で契約し、通話専用回線として併用した方が料金が安くなる場合もあります。今回は通話専用回線にオススメのキャリアを紹介します。(料金は全て税込み)


【その他の画像】


●通話料金/かけ放題オプションの比較


 まず、主要なキャリアの国内通話料金とかけ放題オプションの料金をまとめてみました。


 大手キャリアの国内通話料金は30秒あたり22円の場合がほとんどですが、IIJmio、mineoや日本通信は半額です。さらに、IIJmioと日本通信は端末標準の通話アプリでかけても半額になるのがメリットです。一方、mineoはかけ放題オプションは標準アプリでも適用対象ですが、通常の通話料金は専用アプリ「mineoでんわ」を使わないと半額にならないので注意してください。


 かけ放題オプションは、5分かけ放題が月額880円、時間無制限のかけ放題が月額1980円のキャリアが多いですね。そんな中、povo2.0とLINEMOは5分かけ放題が月額550円、時間無制限のかけ放題が月額1650円とお得です。IIJmio、mineo、日本通信はさらに安く、特に日本通信の合理的シンプル290プランは5分かけ放題は月額390円と、記載のキャリアの中では最も安いです。


 このように、通話や通話オプションの料金はキャリアによって差があります。この料金差を利用すれば、かけ放題オプションを契約するより、通話専用回線を追加契約して併用した方がトータルの料金が安くなる場合もあります。特に楽天モバイル、povo2.0やmineoが通話専用回線にオススメです。


●楽天モバイルはRakuten Linkで通話かけ放題


 通話専用回線に最もオススメなのが楽天モバイルです。月額1078円で通話かけ放題の回線が作れる上、3GBまでならデータ通信も可能です。通話料金やかけ放題オプションに月1078円以上払っている人は、楽天モバイルを追加で契約して通話専用回線として併用した方がお得です。


 楽天モバイルの契約者は、アプリ「Rakuten Link」を使えば国内通話は無料でかけ放題です(一部対象外の電話番号あり)。楽天モバイル同士だけでなく、他社のスマホ/ケータイや固定電話も無料です。


 楽天モバイルは月のデータ使用量に応じた従量課金制のプランで、使用量が3GB未満なら月1078円で使えます。他社の時間無制限かけ放題オプションは1980円のキャリアが多いため、他社でかけ放題オプションを契約するより楽天モバイルを併用した方がお得です。さらに3GBまでならデータ通信も可能ですし、「楽天市場で買い物時のポイント還元率が上がる」「海外でもデータ通信ができる」などのメリットもあります。


 筆者もメイン回線を楽天モバイルにしたのは通話料金が無料だからです。通話時間はそれほど多くないのですが、お店の予約などで長く通話をすることがあり、思ったよりも通話料金がかかっていたため、楽天モバイルに乗り換えました。乗り換え当時はデータ使用量が1GB未満なら基本料金も無料だったため、デュアルSIM端末で音声通話は楽天モバイル、データ通信はpovo2.0のギガ活のみで運用し、ほぼ月額0円でスマホを使っていました。


 1GB無料の終了後はいったん別の組み合わせにしましたが、楽天モバイルのデータ通信品質がよくなったため、現在は通話もデータ通信も楽天モバイルにし、予備でpovo2.0を使っています。


 気になるのがRakuten Linkの通信品質ですが、筆者は使っていて不満は全くありません。ただし、楽天モバイルの電波が極端に弱く、Wi-Fiにも接続していない状況ではつながらなかったり途切れたりする可能性もあります。個人的にはあまり気にする必要はないと思いますが、通話品質にこだわる人は、VoLTEながら11円/30秒で通話できる日本通信や、かけ放題オプションが安いpovo2.0、LINEMOも検討しましょう。


●通話専用回線として運用しやすいpovo2.0


 povo2.0を通話専用回線に使うのもオススメです。月額550円で5分かけ放題の回線、月額1650円で時間無制限かけ放題の専用回線が作れます。


 povo2.0は月額無料の基本プランに、データ容量や通話オプションを必要なだけ追加(トッピング)して使う仕組みです。通話トッピングとして5分以内通話かけ放題(月額550円)と通話かけ放題(月額1650円)が用意されており、料金はauや他社より安いです。他社では基本料金とかけ放題オプション料金の両方がかかりますが、povo2.0は基本料金が無料なので、かけ放題オプションの料金だけで運用できます。


 5分かけ放題オプションに月550円以上、時間無制限のかけ放題に月1650円以上払っている人は、メイン回線にかけ放題オプションを追加するより、通話専用回線としてpovo2.0を併用した方がお得です。


 時間無制限のかけ放題が必要な場合、料金は楽天モバイルの方が安いですが、povo2.0はVoLTE品質で通話できるのがメリットです。ただし、かけ放題のトッピングなしで通話したり、5分かけ放題契約者が5分以上通話したりすると、30秒あたり22円かかる点に注意してください。


●月額1460円でかけ放題を付けられる「マイそくスーパーライト」


 通話専用回線にはmineoの使い放題プラン「マイそく」のスーパーライトもオススメです。月額800円で10分かけ放題の回線、月額1460円で時間無制限かけ放題の回線が作れます。特に5分かけ放題オプションに月額880円払っている人は、mineoを10分かけ放題の通話専用回線として追加契約する方がお得です。


 マイそくのスーパーライトは月額250円です。通信速度は最大32kbpsに制限されるので、データ通信はほとんど何もできません。しかし、音声通話は速度制限の対象外で快適に使えるので、通話専用回線に最適です。


 アプリ「mineoでんわ」を使えば、オプションなしでも30秒あたり10円で通話できますし、かけ放題オプションを組み合わせれば、月額800円で10分かけ放題、月額1460円で時間無制限かけ放題の通話専用回線が作れます。しかもかけ放題オプションを契約中の人は、端末標準の通話アプリで通話できます。10分超過後の通話料金も11円/30秒なので、万が一長電話した場合も安心です。


 ただし、時間無制限かけ放題の専用回線の料金は楽天モバイルの方が安いです。また、かけ放題が5分で良ければ、mineoよりpovo2.0の方がいいでしょう。mineoはプレフィクス付与による中継電話なのに対し、povo2.0はVoLTEのため通話品質が高いです。また、無課金時のデータ通信の最大速度も、マイそくのスーパーライトは最大32kbpsなのに対し、povo2.0は最大128kbpsです。どちらもできることは限られるものの、povo2.0ならテキストメールの送信やバーコード決済の画面表示などはできるかもしれません。5分ならpovo2.0、10分ならmineo、時間無制限なら楽天モバイルを選びましょう。


●日本通信やLINEMOもオススメ


 日本通信の合理的プランも30秒あたり11円で通話でき、通話オプションも他社より安いです。さらに日本通信はオートプレフィックス付与による中継電話ではなく、端末標準の通話アプリでVoLTE品質の通話ができるのがメリットです。合理的シンプル290プランの場合、5分かけ放題の回線が月額680円で作れる上、1GBまでなら追加料金なしでデータ通信も可能です。


 また、通話オプションのキャンペーンも確認しましょう。例えばLINEMOは契約から7カ月目までは通話オプションが550円割引になるキャンペーンを実施中です。5分かけ放題の通話準定額は月額550円なので、契約から7カ月目までは5分かけ放題が無料で使えます。また、LINEMOはLINEアプリによるデータ通信がカウントされない「LINEギガフリー」もあります。LINEの音声通話はそれほどデータを消費しませんが、データの消費が大きいビデオ通話をたくさん使う人はLINEMOがお得です。


 IIJmioも頻繁に通話定額オプションのキャンペーンを実施しています。4月28日時点ではオプション料金が6カ月間410円割引になるキャンペーンを実施しており、5分かけ放題が月額90円、10分かけ放題が月額290円、時間無制限のかけ放題が月額990円で6カ月間使えます。LINEMOやIIJmioは通話専用回線よりはメインでの使用に向いていますが、用途によっては現在のメイン回線との併用も検討してみてください。


 以上、通話専用回線にオススメのキャリアの解説でした。通話が多い人、かけ放題オプションを契約している人は、楽天モバイルやpovo2.0を追加で契約した方がお得になる場合もあります。自身の毎月の通話料金を確認し、よりお得な方法を検討してみましょう。


著者プロフィール


シムラボ


 「シムラボ」は、スマホ料金や端末に関するお役立ち情報を発信する個人サイトです。Y!mobileに乗り換えたことをきっかけに格安SIMのよさに気付き、今では主要な格安SIMは全て契約してレビューしています。モットーは「自分に合うものを、より安く」。


・Twitter(現X):@simlabo_jp


・サイト:https://www.sim-labo.jp/


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