あおり運転をした作業服の若者が返り討ちに。「腰を90度に曲げて謝罪」するまで――大反響・総合トップ10

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2024年04月28日 16:21  日刊SPA!

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©yamasan
日刊SPA!で反響の大きかった2023年の記事をジャンル別に発表してきたが、今回は総合トップ10。初回とランキング発表時の反響をあわせて集計、本当にスゴかった記事を発表する。第2位はこちら!(集計期間は2023年1月〜2024年3月。初公開2023年9月17日 記事は取材時の状況。ご注意ください) *  *  *

 ここ数年、ニュースなどで頻繁に取り上げられている煽り運転。20年6月には改正道路交通法が施行され、以前よりも厳しく罰せられるようになったが、激減しているとは言い難い。

 自動車損害保険を扱うチューリッヒ保険が8月に発表した『2023 年あおり運転実態調査』によると、煽り運転をされたことがあるドライバーは53.5%。最初に調査を行った18年(70.4%)に比べれば改善しているが、前回調査の22年(51.3%)よりは悪化している。

 つまり、半数弱の方が被害経験を持つわけだが、これだけ多いと第三者として煽り運転に遭遇したことがある人もいるはず。名古屋在住の団体職員・宇野佳孝さん(仮名・36歳)は、昨年秋にバイクでツーリング中にワンボックスカーがセダン車を煽っている現場を目撃したという。

◆車間距離を詰め、前の車に何度も激しく…

「制限速度60キロの片側2車線の道路でしたけど、車間距離は目測で5〜10メートル。セダンは左車線に入ってワンボックスカーを前に行かそうとしていましたが、ぴったり後ろに張り付いたまま。しかも、小刻みに車体を左右に振っていたため、この状況で追い抜いて自分がターゲットにされたら嫌だなと思い、私は十分な距離を保ったままワンボックスカーの後ろを走っていました」

 すると、何を思ったのかワンボックスカーは何度も激しくクラクションを鳴らし始めたとか。走行しながら通話可能なヘッドセットを付けてヘルメットを被っていたため、警察への通報も考えたそうだがセダンは左折ランプを点灯させ、道路沿いにあるコンビニの駐車場に入っていったという。

◆コンビニの駐車場まで追いかけてきたが…

 ところが、ワンボックスカーもそのまま素通りせずに駐車場へ。宇野さんも気になってしまい、同じように駐車場に入り、2台の車からは少し離れた場所にバイクを停めたそうだ。

「煽り運転にしては度を過ぎたレベルだったので心配になったと言えば聞こえはいいですが、一方で野次馬的な好奇心があったのは否定しません。そのコンビニは駐車場が広く、どちらの車も店の入口から少し離れた場所に停めていたのですが、ワンボックスカーの運転席から勢いよく飛び出してきたのは見た感じ30代後半くらいの作業服姿の男性。私は少し離れた場所にいましたが『オラァ、コノヤロー!』と大きな声を張り上げながら近づいてきたのが聞こえました。それを見た瞬間、これはマジでヤバいやつだと思いました」

◆「煽られたセダン」から出てきたのは…

 しかし、作業服男性が近づいた瞬間、セダンの前方左右と後方右側のドアが同時に開き、出てきたのは20代半ばくらいの男性3人。ちょっとガラの悪そうなヤカラ系の風貌をしており、これに怯んだのか作業服男性が慌ててUターン。走って自分の車に戻ろうとしたが、ダッシュで追いかけてきた若者3人組にあえなく捕まり、囲まれてしまうことに。

「その後の様子はコンビニの中から見ていましたが、若者の1人が胸倉を掴んで激しく恫喝しているように見えました。ただし、殴る蹴るなどの暴行はしておらず、作業服の男性は腰を90度に曲げて必死に何度も頭を下げていました。結局、謝罪を受け入れたのか5分もしないうちに解放されましたが、余程怖かったんでしょうね。自分の車に乗り込むなり急発進させて駐車場から出て行きましたから」

◆一歩間違えば、煽ったドライバーがボコボコに?

 その後、若者3人組もコンビニの店内へ。このとき買い物をしながら「俺、絶対お前がキレて殴りかかると思ったんだけどな」や「バカ、そういうのはもう卒業したんだよ」などと笑いながら話していたそうだ。

「すれ違いざまに彼らをチラ見すると、うち1人の両腕にはタトゥーがびっしり。人を見た目で判断してはいけませんが、彼らがキレて作業服の男性をボコボコにしなくて本当に良かったと思います。まあ、煽り運転した罰だよ、とちょっとだけスカッとした気分になったことは否定しませんけどね(笑)」

 普段は大人しくてもハンドルを握るとイライラしたり、独り言のように他のドライバーへの文句を口にする人は決して少なくない。だが、煽り運転はれっきとした違法行為で、煽った相手によっては逆にとんでもない目に遭う可能性だってある。

 だからこそ感情的になって一線を越えないように心穏やかに運転することを心がけたいものだ。

<TEXT/トシタカマサ>

【トシタカマサ】
ビジネスや旅行、サブカルなど幅広いジャンルを扱うフリーライター。リサーチャーとしても活動しており、大好物は一般男女のスカッと話やトンデモエピソード。4年前から東京と地方の二拠点生活を満喫中。

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