『ろくでなしBLUES』森田まさのり「背景展やりたい」 アシスタントの報われなかった仕事を謝罪しつつ紹介

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2024年04月30日 19:40  リアルサウンド

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森田まさのり氏の公式X(@HITMANmorita)より

 『ろくでなしBLUES』や『ROOKIES』などのヒット作で知られる漫画家の森田まさのり氏が自身のXで展開している、「アシくんすまん。」シリーズが加速中だ。


(参考:【画像】森田まさのり氏が公開してきた、大幅にカットされた原画たち


 ページ内に余白を設けない、いわゆる「断(裁)ち切り/断(裁)ち落とし」になったコマについて、「アシくん=アシスタント」が丁寧に描き込んだにもかかわらず誌面に掲載されなかった“はみ出し部分”があまりに大きかったケースがあるとして、森田氏は2月18日以降、多くの原画を公開してきた。最新のポストは4月30日の「その24」。かなりのハイペースで、森田氏が以前からこの問題を気にしていたことが伝わってくる。


 「その24」は芸人たちの生き様を描いた人気作『べしゃり暮らし』より、新宿歌舞伎町が舞台のシーン。アシスタント氏が細か家に描き込んだアーケードや看板がカットされているが、「いつものように原稿用紙ギリギリまで描かずに、下1センチほど残したのは、描いたスタッフのささやかな抵抗だったのかも…」と森田氏。実際のところはどうなのだろうか。


 また、4月25日公開の「その23」でも、『べしゃり暮らし』の1シーンが取り上げられている。こちらはM-1グランプリを参考にした「NMC」(ニッポン漫才クラシック)の舞台を描いたもので、森田氏本人が描いたモブキャラたちはほぼ掲載されているが、その後、アシスタント氏が描いたモブキャラはほぼカットされているという。森田氏は「こういうのショックだろうなぁ…。すまん…。」と謝罪のコメントを添えている。


 それにしても、これまで公開されてきた原画を見るだけで、実際に誌面に掲載されたコマの「外」にも世界が広がっているのだと考えさせられる。週刊連載でこれだけの描き込みというのはハードワークという他なく、「裁断の具合で掲載されるかわからない部分」にまでこだわっていることに頭が下がる。


 森田氏は4月26日、「いつか背景メインの画集とか出したい。それか背景展やりたい。」とポスト。人気漫画家/人気作品の展覧会は近年で活況を呈しているが、漫画作品の「背景展」はおそらく例がなく、ニッチだが面白い。もし実現して、それが「アシくんすまん。」シリーズと地続きのものになるとしたら、アシスタント氏のこだわりポイントやカットされた誌面を見たときの思いも聞いてみたいものだ。


(小原良平)


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  • 背景をメインとしたイラスト展示販売会はアールジュネスで行われているし、アールジュネスお抱え絵師の祭典「神絵祭」にも出品されている。
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