GW、暇なら読んどく? 企業が無料公開した研修資料まとめ 「AI活用」「グラブル裏側」「うんこのリスク」など

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2024年05月01日 12:51  ITmedia NEWS

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GW、暇なら“無料の研修資料”読んどく?

 2024年のゴールデンウイークがやってきた。暦の上では、3連休、平日3日、4連休と続いており、最大で10連休を取得し、休みを満喫している人も多いと思う。その中には、外出はせずに自宅でゆっくり過ごすという人もいるかと思うが、そんな人たちにおすすしたい、無料で読める研修資料を紹介したい。


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 昨今さまざまな企業で、自社の研修で使った資料を社外に公開するケースが相次いでいる。「事業や教育に役立ててほしい」という思いから公開されるそれらの資料たちは、新入社員向けの仕事の心構えを説くものや、各業務の基礎を解説した教材、今話題の生成AIの活用方法など多種多様である。


 今回は、過去にITmedia NEWSやITmedia AI+で取り上げた記事の中から数点を紹介する。ゴールデンウイーク中に読むもよし、連休明けの仕事始めのモチベーションを上げるために読むもよし、“あとで読む”用にブックマークしてもよし。それぞれの業務に少しでも役に立ってもらえれば幸いだ。


●「統計学の基礎」を学べる、100ページ超の資料集


 SaaSやデータ活用支援などを手掛けるブレインパッド(東京都港区)では、統計学の基礎を解説した資料「【新卒研修資料】基礎統計学」を公開している。同社の2023年度新入社員向け研修で使ったもので、ページ数は100ページを超えている。


 資料では、統計学とはどんな学問か?や、統計学を学ぶことの意義、などの初歩から解説。「記述統計学」と「推計統計学」という2種類に大別し、それぞれの特徴や手法、注意点を説明している。ブレインパッドはこの資料について「統計学をこれから学ぶ人も復習する人もぜひ利用してほしい」と訴えている。


(関連記事:新卒向け「統計学の基礎」100ページ超 SaaS企業が無料で資料公開)


●テスト文字列に“うんこ”と入れるな!


 ゲーム開発などを手掛けるインフィニットループ(北海道札幌市)は4月24日、「テスト文字列にうんこと入れるな」と題した資料を公開した。「テスト文字列には無難な文字列を使うこと」の大切さを訴え、業務システム上や仕事ではふざけないでほしいと伝えている。


 資料では「ローカル環境だから大丈夫」といった言い訳に対して「うんこの力をなめるな」と反論。「コマンドの引数を打ち間違えた」「テスト用のファイルや画像を本番環境にデプロイしてしまった」など、さまざま要因によってテストデータが本番環境に現れるリスクを説き、実際にテスト文字列が漏えいしたことで起きた不祥事の事例などを紹介している。


(関連記事:「テスト文字列にうんこと入れるな」──ゲーム会社の新卒向け資料“2024年版”が公開 テスト環境で悪ふざけするリスク説く)


●「グラブル」のシステムリファクタリングの裏側とは?


 Cygamesが4月10日に公開したのは「『グランブルーファンタジー』100万行を超える大規模なシステム再構築〜10周年のその先へ〜」というデベロッパー向けの資料だ。3月に10周年を迎えたスマホ向けRPG「グランブルーファンタジー」で実施した100万行を超えるシステムの再構築の裏側を解説している。


 資料を作成したサーバサイドエンジニアの伊藤顕二郎さんは「グラブルは数十人規模のエンジニアが開発・運用に当たっているが、リファクタリングに関しては6人のバックエンドエンジニアを中心に専任チームで進めた」「工数で解決するのではなく、開発の効率化によって実現している」などと述べ、そのノウハウを紹介している。


(関連記事:「グラブル」のリファクタリングに関する資料、Cygamesが無料公開 6人の専任チームのノウハウを紹介)


●新卒向け「テストコード」の研修資料 Sansanが公開中


 Sansanでは、新卒研修で使った資料を公開しており、その中には「テストコード」を解説したものもある。23年時点で入社2年目だった社員が作成したもので、Pythonのテストフレームワーク「pytest」でのテストコードの書き方や、VSCodeでのテスト方法などを解説している。


 Sansanではこの他にも、テックブログ内で新卒向け研修に関する記事を公開している。さらに内容を知りたい人はこちらも調べてみるといいかもしれない。


(関連記事:新卒向け「テストコード」の研修資料 Sansanが無料公開 Python上でのテスト方法を解説)


●エンジニアが持つべき“プロ意識”とは?


 コンテンツマーケティング事業などを手掛けるウィルゲート(東京都港区)は、新入社員向け研修資料「エンジニア基礎」を公開している。資料では「エンジニアが持つべきプロ意識とは?」など、新社会人向けに仕事の基本の心構えなどを全218ページに渡って解説している。


 作成したのは、同社の入社4年目のエンジニアで「エンジニアとして成長していくために、エンジニアとして必要なスタンスやマインドについて知る」ことを目指し、作ったという。フロントエンドやバックエンド、インフラなどのテクニカルスキルで成果を出すために必要なポータブルスキルやスタンス・マインドをまとめている。


(関連記事:早速出たぞ、24年度研修資料 新卒向け「エンジニア基礎」、ウィルゲートが公開 “プロ意識”を解説)


●漫画家が解説する「漫画制作での生成AI活用の現状」


 経済産業研究所は4月8日、「漫画制作における生成AI活用の現状:2024春」という資料を無料公開した。2人組漫画家「うめ」のシナリオ・演出担当の小沢高広さんが作成したもので、商業漫画で生成AIを活用しているという小沢さんの知見を全103ページの資料で紹介している。


 資料の中で、小沢さんは生成AIについて「ネームに関しては、当面の間はほぼ役に立てないと思う」と指摘。一方で、おじさん構文を作るなど「苦手なものを代わりにお願いする」や、アイデアを引き出すツールとして「壁打ちの相手をしてもらう」など漫画制作に貢献できる例を解説している。


(関連記事:漫画制作での生成AI活用の現状とは? 漫画家「うめ」さん作成の100ページ超の資料が無料公開中)


●メルカリの生成AI活用事例とは?


 メルカリでは「生成AIによるプロダクトと生産性向上の舞台裏」と題した生成AIの活用事例に関する資料を無料公開している。同社の生成AI/LLM活用を主導する執行役員が作成・公開したもので、全47ページ。


 メルカリでは2023年5月に生成AI/LLM分野の専任チームを発足し、利用者向けAIアシスタント機能の提供を始めるなど、積極的に事業に生成AIを取り入れる姿勢を見せている。資料では、動画の屋外広告で生成AIを活用した事例で制作工数の削減に成功するなど、成果のあった活用法などを紹解説している。


(関連記事:メルカリの生成AI活用が丸わかり? 執行役員の資料が無料公開 広告の制作工数が3分の1になった事例も)


このニュースに関するつぶやき

  • オレには関係ないし、どこも混んでて高いよ。もうちょいしたら、冬季閉鎖期間が終わる御釜に行ってこようと思う。
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