ドコモで買える指輪「EVERING」、Visaのタッチ決済に対応 ただしSuicaには対応せず

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2024年05月02日 06:11  ITmedia Mobile

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「EVERING」の外観と利点

 NTTドコモは2024年5月10日、ドコモショップの一部店舗でスマートリング「EVERING(エブリング)」の販売を開始する。販売は告知済みだが、販売開始日が決まった。EVERINGは指輪を店舗の決済端末にかざすだけで買い物などの支払いができる。ドコモで購入する場合、1万9800円からの「スタンダードプラン」(買い切り)と、月額550円からの「定額プラン」(サブスクリプション)のどちらかを選択できる。


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 EVERINGは、Visaのタッチ決済(EMVコンタクトレス決済)に対応するスマートリング。必要な電力をNFCリーダーからの電波でまかなうため、充電をせずに使えることが特徴だ。5気圧防水に相当する性能を持つため、水にぬれても使用できる。2021年10月からEVERINGの直販サイトにおいて1万9800円(シルバーのみ2万1450円)で販売されている。


 決済は、専用アプリからクレジットカード(Visa、Mastercard、AMEX、JCB、Diners Club)を登録して行う。事前に利用額をチャージして使う、いわゆるプリペイド方式となっている。


 冒頭でスタンダードプラン/定額プランについて簡単に紹介したが、色によって価格が異なる。スタンダードプランはブラックとホワイトが1万9800円、シルバーが2万1450円だ。定額プランはブラックとホワイトが月額550円、シルバーが初月2200円(2カ月目以降は月額550円)で、2年間の契約期間が設けられている。有効期限を過ぎても無償で新しい製品が発送されるため、長期的な利用を見込むのなら買い切りではなく定額プランがよい。


●キャッシュレス決済の発展に向けて一歩前進も、「Suica使える」との誤解に


 ドコモとEVERING(東京・中央区)は、3月29日にスマートリング活用のスマートライフ事業推進に関する業務提携契約を締結。EVERINGはスマートフォンやクレジットカードをポケットやカバンから取り出さずに、指輪をかざすだけで決済できる利点を持つ。両社はドコモによる取り扱いを契機にキャッシュレス決済の発展などにつなげたいとしている。


 EVERINGで使える決済手段は先述の通り、Visaのタッチ決済(EMVコンタクトレス決済)。近年、Visaのタッチ決済を日本で訴求するビザ・ワールドワイド・ジャパン(東京・千代田区)は、各公共交通機関の事業者と連携し、実証実験に取り組んでおり、2023年5月にはVisaのタッチ決済に対応したクレジットカード発行枚数が国内で1億枚を突破したことを明らかにした。カードタイプに関してはサインや暗証番号の入力が不要な点を売りにし、公共交通機関と加盟店での普及を急ぐ。


 カードタイプではない指輪型のEVERINGもサインや暗証番号の入力は不要だ。タッチ決済については、東京メトロが2023年8月「クレジットカードのタッチ決済を用いた乗車に関する実証実験を2024年度から始める」と発表していた。同様の実証実験は一部の私鉄やJR九州などでも進む他、東急電鉄が田園都市線での実証実験を2023年夏に始めた。


 EVERINGにはタッチ決済という手軽さがある一方で、Suicaが使えるわけではない。EVERINGのタッチ決済は「NFC(ISO/IEC 18092、ISO 14443 A)」だが、「FeliCa(Type F)」には対応していない。そのため、「Suica」「PASMO」による乗車はできない。


【更新:5月2日12時45分】初出時、関連記事のリンクが誤っていたため、正しいリンクを貼り付けました


【更新:5月3日0時0分】初出時、EVERINGでSuicaが使えると誤認していることを示すポストを引用していましたが、事実に即さない点があったため、該当のリンクを削除し、本文も一部訂正いたしました


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