ネット社会の昨今、本はもっぱら電子書籍という人もいるだろう。だが、手触りやページをめくる感覚から、紙の本を好む人は多い。
以前、ネット上ではそんな「紙愛好家」が歓喜するアイテムが話題を呼んで…。
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■文庫本を飾れる額縁が
事の発端は、3月下旬に投稿されたあるXユーザーのポスト。内容としては、文庫本を絵のように飾れる折り紙の額縁があるというもの。
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拡散された投稿には、カラフルな額縁に入った文庫本の写真が添えられており、まるで美術館の展示品のようだ。調べたところ、こちらは「ホンノガックー」であることが判明。
お気に入りの文庫本を額縁に入れて、壁に取り付けたり、部屋に置いてインテリアのように使用することもできる。
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■「天才の発想」読書好きから歓喜の声
件のアイテムは読書好きの心を鷲掴みにしたようだ。ネット上では、「アナログレコードの額みたいに飾れるやん」「春陽文庫の乱歩とか入れて飾りたい」「これは買う!! 飾りたい本いっぱいある」「天才の発想や」など、絶賛する声が続出している。
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「ホンノガックー」はいかにして生まれたのだろうか。同商品を作成した開発者に話を聞いたところ、様々なエピソードが飛び出したのだった…。
※『とうに夜半を過ぎて』:レイ.ブラッドベリ(著)/小笠原豊樹(訳)、『塩一トンの読書』:須賀敦子(著)、『源氏物語』:角田光代(訳) 。いずれも河出書房新社発行。
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■ホンノガックー開発の舞台裏
なぜ、文庫本を額に入れようと思ったのか。開発者は「3年ほど前、とあるブックストアで店主の方と好きな本などを話すうちに、『本の表紙を飾る額があったら面白いね』と盛り上がったのがきっかけです。私は紙器設計の経験があり、お菓子のパッケージや化粧品の販促什器などを作成していました。紙の本とそれを飾る紙の額はきっと相性が良いと思い、試作を重ねました」と説明する。
昨今、電子書籍が広く普及している。デジタルの良さも否定しないが、「ホンノガックー」は改めて紙の良さを実感できるだろう。
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■デザインにはこだわりが…
あくまで、主役は本の表紙であるため、シンプルなデザインにこだわったという。
開発者は、「本の表紙を邪魔しないよう印刷や表面の加工はせず、紙の風合いもそのまま残しました。また、コンパクトに折り畳める一方で、額としての強度も必要だったので、紙の厚みや構造設計には気を配りました。特に、壁掛けの場合は額が直立するため、本が前に倒れてこないよう額の内側の構造を工夫しています」と話す。
本はジャンルや出版社によって、サイズや厚みが異なる。現在は文庫本サイズのみだが、今後は様々な大きさに対応しそうだ。
開発者からは、「自在に伸び縮みできる額があれば良いのですが、それは難しいので、まずは文庫サイズで厚みが15ミリ(350ページくらい)の本を入れる想定で作成しています。ゆくゆくは他のサイズのホンノガックーも作りたいと考えています」という熱いコメントが寄せられている。
本好きはぜひ「ホンノガックー」を使って、お気に入りの本を飾ってほしい。
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■執筆者プロフィール
斎藤聡人:1991年生まれ。『Sirabee』編集部記者。
某週刊誌の芸能記者を経て現職に。旧ジャニーズネタなど、芸能ニュースを中心に様々なジャンルを取材する。
チェーン店からローカル店まで様々な飲食店をめぐり、グルメ記事も手がける。仕事も兼ねた毎日のドラマ鑑賞が日課。
今期の推しは、『95』(テレビ東京系)、『イップス』(フジテレビ系)、『アンチヒーロー』(TBS系)。
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(取材・文/Sirabee 編集部・斎藤聡人)