香港前場:ハンセン0.5%高で3日続伸、上海総合は0.1%下落

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2024年05月13日 16:01  サーチナ

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サーチナ

 週明け13日前場の香港マーケットは、主要82銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比88.46ポイント(0.47%)高の19052.14ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が26.23ポイント(0.39%)高の6745.09ポイントと3日続伸した。売買代金は790億5910万香港ドルに縮小している(10日の前場は939億120万香港ドル)。
 中国経済対策の期待感が相場を支える流れ。外電は13日、「中国は今週17日に超長期特別国債の発行を開始するもよう」と報じた。また、市場活性化の期待が続いたほか、本土からの香港・マカオ入境が緩和されたことも関連銘柄にとっての追い風となっている。中国金融統計の下振れや、米国の対中圧力などを不安視した売りが先行したものの、下値は堅く、指数は中盤からプラスに転じた。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、コンテナ海運大手の東方海外(316/HK)が4.8%高、 中国Eコマース最大手の阿里巴巴集団HD(9988/HK)が4.1%高、 薬品卸で中国最大手の国薬HD(1099/HK)が3.7%高と上げが目立った。
 セクター別では、カジノ関連が高い。澳門博彩HD(880/HK)が6.9%、永利澳門(1128/HK)が4.8%、美高梅中国HD(2282/HK)が4.3%、金沙中国(1928/HK)が3.5%ずつ上昇した。入境者の増加が期待される。中国の出入境管理局は11日、香港・マカオへの個人旅行を認める都市のリストに8都市を追加すると発表した。これで、香港・マカオへの個人旅行が認められた都市は59都市に増加。規制緩和のペースが加速している。カジノ株のほか、香港の消費関連株も買われた。
 ゼネコンや建機などインフラ建設関連も物色される。中国交通建設(1800/HK)が4.1%高、中国中鉄(390/HK)が3.6%高、中国鉄建(1186/HK)が2.4%高、中国龍工HD(3339/HK)が9.7%高、中聯重科(1157/HK)が3.7%高で引けた。超長期特別国債の発行で、公共事業が拡大するとの思惑が広がっている。
 半面、半導体セクターは安い。華虹半導体(1347/HK)が2.6%、晶門半導体(2878/HK)が1.6%、上海復旦微電子集団(1385/HK)が1.4%ずつ下落した。米国の対中圧力を警戒。外電が報じたところによれば、バイデン米政権は早ければ14日にも、電気自動車(EV)や半導体などの戦略的分野を対象に新たな関税を発表する可能性があるという。EV関連の一角も売られた。
 一方、本土マーケットは3日ぶりに小反落。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.08%安の3151.94ポイントで前場の取引を終了した。消費関連株が安い。ハイテク株、医薬株、不動産株なども売られた。半面、インフラ関連株は高い。エネルギー株、銀行株、公益株、運輸株も買われた。
(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)
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