5社に課徴金7億円命令へ=LPガスバルブでカルテル―公取委

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2024年05月15日 07:31  時事通信社

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時事通信社

公正取引委員会=東京都千代田区
 LPガス容器用のバルブ販売を巡ってカルテルを結んだとして、公正取引委員会が独禁法違反(不正な取引制限)で、東証スタンダード上場の最大手「ハマイ」(東京都品川区)と、「宮入バルブ製作所」(同中央区)など5社に計約7億円の課徴金納付を命令する方針を固めたことが14日、関係者への取材で分かった。再発防止などを求める排除措置も命じる。

 他に対象となるのは、「宮入商事」「東京宮入商事」(いずれも大阪府池田市)と「富士工器」(名古屋市)。公取委は既に処分案を各社に通知しており、意見聴取後に最終判断する。

 関係者によると、5社は2021年4〜5月と22年4〜5月の2回にわたり、営業責任者による会合を開催するなどして、LPガス容器に用いるバルブの販売価格の値上げを共同して取り決めていた。原材料価格の高騰を受け、価格上昇分を上回る利益の確保が目的だったとみられる。

 公取委は23年6月、ハマイなど4社を立ち入り検査。その後の調べで、東京宮入商事も価格カルテルを結んでいたとして課徴金納付命令などの対象に加えた。

 22年の同バルブ市場は約74億円規模。ハマイを筆頭とする5社でシェアのほとんどを占めるとされる。ハマイは今月10日、公取委から意見聴取の通知書を受領したと公表し、「今後の対応を慎重に検討していく」などとしている。 

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