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みなさんはe-Bikeという自転車のジャンルをご存知でしょうか。e-Bikeとは、電動アシスト自転車の中でもスポーツタイプのモデルを指す言葉です。電動アシストユニットを搭載しつつも、スポーツ性を損なわないように設計されているのが特徴です。
ここでは、筆者がe-Bikeを購入にするに至った経緯と購入時に検討したモデルを紹介していきます。
●もともと自転車趣味だった筆者
自転車クラスタの間では、かなりよくある話だと思うのですが、筆者が“自転車沼”にハマったのは軽い気持ちで買ったクロスバイクからでした。
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大学生時代に初めて買ったクロスバイクは、台湾の世界的自転車メーカー「GIANT」のESCAPEシリーズ。抜群のコスパとバランスのいい性能が魅力です。このモデルを最初に買ったという人は、筆者の他にも少なくないでしょう。
そのESCAPEシリーズの中でも、当時としては奮発してミドルモデルの「ESCAPE R2」を購入。ロードバイク用ホイールを搭載して走行性・拡張性に配慮しつつ、あまり使わないフロントのギアを3段から2段に減らして軽量化を図った絶妙な構成が魅力的なモデルでした。
初めてスポーツバイクに乗った筆者は、ママチャリとは全く違うスピードや乗り心地に感動し、すっかり自転車にハマってしまうことに。より早く快適に走りたくなっていった結果、ロードバイク用のレースタイヤの装着に始まり、さまざまなカスタムに着手。ついには「フレームも変えなきゃ!」という境地にまで至り、ロードバイクの購入、スポーツタイプの折りたたみ自転車の購入・魔改造にまで手を出していくのでした。
●自転車から離れたきっかけとe-Bikeを検討し始めた理由
自転車にハマりにハマっていた筆者でしたが、あることをきっかけに自転車趣味から離れてしまいました。それは高級なスポーツバイクを保管しづらいマンションに引っ越したこと、坂が非常に多い地域に引っ越したことです。
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ロードバイクを集合住宅の駐輪場に置くのはメンテンナンス面、盗難対策の面から難しく、室内保管も同居人からNGが。マンションに引っ越すタイミングで持って行けたのは折りたたみ自転車のみとなりました。
その時点でモチベーションは半減なのですが、さらに追い打ちをかけたのが引っ越し先地域の坂の多さ。ヒルクライムすればいいじゃん! と思うガチ勢の方もいるかもしれませんが、峠のように景色も良くなく、交通状況に気を使う住宅地での坂道ライドは苦行そのもの。もともと平地でスピードを出して走るのが好きだったこともあり、地元ではすっかり自転車に乗らなくなってしまいました。
そんな状況の中、たまたま目にした動画で出てきたのがe-Bikeでした。ルックス、性能はスポーツバイクながら、パワフルなアシストユニットと大容量のバッテリーを搭載し、坂道も楽々登れる。拡張性や乗り心地など趣味性も高く、坂道が一因で自転車に乗る機会が減っていた筆者は見た瞬間「これだ!」と思いました。
次の項目からは、頭の中がすっかりe-Bike一色になってしまった筆者が、検討の際に必須と考えた要素と実際に検討したモデルを紹介していきます。
●検討時の必須要素
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はじめに条件として考えたのが、バッテリーを取り外して充電できることでした。マンションの駐輪場に置く予定だったため、バッテリーを外せないと充電すること自体が、非常に難しくなってしまいます。またバッテリーを外して車体と別々に保管することで盗難へのけん制にもなります。
もうひとつの条件が、バッテリーをフレームに内蔵するタイプで見た目が普通のクロスバイクのように見えることでした。これも共同の駐輪場で保管する都合上、盗難を意識したことが最大の理由です。あとはシンプルにかっこいいからです。
そして最後の条件は、20kg前後までの重さであること。e-Bikeは走りを意識した設計であるが故に、法令で定められたアシスト可能な上限速度である時速24キロにすぐ到達してしまいます。制限速度に到達してアシストが切れた後は、ただの重い自転車になってしまうので、なるべく軽い方が気持ちよく走れます。ざっと調べたところ20kgあたりが走行距離やアシスト力などバランスの取れたモデルが多いようでした。
これらの条件を元にモデルを探していたところ最初に候補として浮上したのがTHIRDBIKESというブランドの「FESMOTOR」というe-Bikeです。
●最初の検討候補:THIRDBIKES FESMOTOR
FESMOTORの魅力は、上記の条件をすべてクリアしたうえで、公式サイト価格19万9100円と非常にコスパがいいことです。
さらに欧州で多くの実績を持つBAFANG製のセンターユニットを採用しており、アシストユニットも申し分なし。国内で多数の自転車ブランドを展開するホダカの企画なので、品質も問題ないでしょう。
非常に魅力的なモデルだったのですが、即決に至らなかった理由は搭載するディスクブレーキが機械式であったことです。自転車のプロショップでスタッフさんと話しをしていくうちに、室内保管をしない都合上、なるべくメンテナンスが少なくて済む油圧式の方が良いと考えるようになりました。油圧式には軽いタッチでしっかりと制動できるという車体が重いe-Bike向きのメリットもあります。
●2つ目の検討候補:BESV JF1
条件に油圧式ディスクブレーキを追加して検討する中、次の候補として浮上したのが「BESV」の「JF1」というモデルです。
このモデルの魅力は、重さがMサイズで16.2kgと電動アシスト自転車と思えないほど軽いこと。そしてデザインも電動アシスト自転車と思えないほどスマートでかっこいい。最有力候補として早速試乗に向かいました。
実際の乗り心地は非常に軽快でアシストによる加速感も上々。スタッフさんに話を聞いても、洗練されたルックスや軽さから最終的にこのモデルを選ぶ人が非常に多いとのことでした。
ただし、ここでもスタッフさんと話しをするうちに懸念事項が発生。それは後輪のハブにアシストユニットを取り付けるリアドライブ方式なので、ホイールやタイヤの交換・修理などがしづらいこと。乗っていくうちにいろいろとカスタムすることが多い筆者にとっては即決しづらい要素でした。
そうして悩んでいるとスタッフさんが条件を元に別モデルの試乗を勧めてくれました。
●3つ目の検討候補:GIANT ESCAPE R E+
スタッフさんがこれまでの要望や、リアドライブに対する懸念を考慮したうえで勧めてくれたのが、冒頭で紹介したGIANT ESCAPEのe-Bikeバージョン「ESCAPE R E+」でした。
世界で初めて電動アシスト自転車を作ったメーカーである「ヤマハ」製のセンターユニット「SYNCDRIVE CORE MOTOR」を搭載。前後のホイールを通常の自転車感覚で外せるためメンテナンスも容易です。
実際に乗ってみると、電動アシスト自転車とは思ないほど自然な乗り心地が印象的でした。その要因としては、クランク自体の回転をアシストしてくれるセンタードライブ方式であるため、タイムロスの無いスムーズなアシストが可能なこと、スポーツ走行の楽しさを損なわない絶妙なチューニングがされていること、SYNCDRIVE CORE MOTORの動作音が非常に静かなことが挙げられそうです。
しかも、上質な走行感に加えて長大な走行距離を備えているというのだから驚きです。アシスト力を抑えたエコモードでの走行距離は200km。最大までアシストしてくれるスポーツモードでも80kmと、坂が多い地元地域でも安心の走行距離で、ロングライドにも対応できそうです。
スペックや乗り心地に満足し、さらには初めて購入したクロスバイクのe-Bikeバージョンだということにも運命を感じ、ESCAPE R E+を購入することにしました。
次回の記事からは、実際に購入した後の感想や買って良かったアクセサリーなどを紹介していきたいと思います。