電動キックボードの歩道走行は違反?社団法人に交通ルールを聞いた→「荷物をステップに置いて運転することも違反です」

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2024年05月22日 07:30  まいどなニュース

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まだまだ周知されていないという、時速6km以下で走行できる「特例モード」。この機能が備わっていなければ、自転車通行可能な歩道を走行することはできません。「ゆっくり走ればOK」というわけではないので注意して!(画像提供:JEMPA)

物議をかもしつつも、今ではあちこちで見かけるようになった電動キックボード。筆者の住む京都でも、観光客たちが利用しているのをよく見かけます。レンタルだけでなく、個人所有も増加傾向にあるようですが、皆さんは実際どれぐらい電動キックボードの交通ルールについて知っていますか。

【写真】ハンドルに荷物をぶら下げるのも禁止です

「自転車とほぼ一緒!」「免許やヘルメットなしでもOK」「誰でも乗っていい」と思っている人もいますが、それは正確に言うと間違い。法律の内容をきちんと理解していないと、気づかぬうち、知らぬうちに交通ルール違反を犯してしまうかもしれません。

電動キックボードは「特定小型原動機付自転車(特定小型原付)」というカテゴリーに属しています。この「特定小型原付」の交通ルールについて、一般社団法人日本電動モビリティ推進協会 (JEMPA)がYouTubeに投稿している動画がわかりやすいと話題になりました。JEMPA代表理事・鳴海禎造さんに、特定小型原付の交通ルールについてお伺いしました。

荷物の運び方で違法になることも?!知ってるようで知らないルール

ーー街を走行する電動キックボードの利用者を見ていると、歩道を走っていたり、車道を走っていたり。自転車のような感覚で乗っている人が多いように見受けられるのですが、実際はどこを走行することが可能ですか?

「誤解されやすいですが、すべての特定小型原付が歩道を通行できるわけではありません。歩道を通行していいのは『特例モード』を有する特定小型原付だけです。『特例モード』とは、最高速度・時速6キロメートル以下の走行モードであり、このモードに切り替えている間は緑色の最高速度表示灯が点滅するようになっています。特例モードの作動中のみ、『自転車通行可能な歩道』を通行することができるんです」

ーーすべての電動キックボードが歩道を通行可能だと思っていました!

「歩道を走行している電動キックボードが、もし緑色のランプを点滅させていなかったら、それは違法です!あと、自転車通行不可能な歩道の場合は、たとえ特例モード付きの特定小型原付であっても走行できませんので、注意してください。条件が満たされない場合に歩道を通行する場合は、押し歩きしてください」

ーー歩道走行には条件があるということですね。信号についてはどうですか?

「特例特定小型原付が、横断歩道を進行して道路を横断する場合や、『歩行者・自転車専用』歩行者用信号機の標示がある場合は、歩行者用信号機に従わなければなりません。車道を走行している場合は一番左側を走行し、車両と同じ信号機に従ってください。車道走行中に注意してほしいのは交差点です。どんな場合でも、必ず二段階右折を守ってください」

ーーほかにも、気をつけて欲しいルールがありますか?

「一方通行の道路ですね。一方通行でも補助標識で『自転車を除く』とある場合は、双方向に通行可能です。また、車両通行止めの標識があり、下に補助標識で『自転車を除く』があった場合は、特定小型原付も通行可能です」

「そして、すべての車両において走行中の携帯電話の通話は違法です。地図アプリをご利用になる場合、手に持ちながら走行するのは違法ですので注意してください。また停車中以外の操作はNGです。停車中のみ画面を見て操作してください」

ーー地図アプリはうっかり操作しがちですね。ちょっと意外だったのが「荷物はハンドルかけ、ステップ置きは違法」というコメントでした!

「はい、基本的に違法です。バランスを崩すと事故の原因になりかねませんので、荷物を運ぶ場合はリュックに入れて背負うなどしてください。また、キックボード型以外の自転車型や三輪型などの特定小型原付の中には、リアキャリアや前かごが付いているものもありますので、荷物の運搬がある場合は、そちらをチョイスするのがいいかと思います」

ーーよくみなさんが犯しがちな違反ってありますか?

「イヤホンをしたまま走行したり、雨天時に傘をさすことですね。あと、自転車同様に二人乗りなども禁止です。もちろん、飲酒運転もダメです!」

ーー意外と違法と知らずにやってしまってる人がいそうですね。特定小型原付は免許不要ですが、違反するとどうなるんですか?

「反則金を取られる場合があります。特定小型原付は運転免許は必要ありませんが、16歳未満の者が運転することは禁止されていますので注意してください。16歳未満の者に対して特定小型原付を提供することも禁止されているので、貸した人も罪に問われます。これらに違反すると【罰則】6カ月以下の懲役または10万円以下の罰金となります(※1)。そのほかの反則金の金額はバイク(原動機付自転車)と同等です」

ーーもし交通事故を起こした場合は、どうしたらいいでしょう?

「交通事故が起きたときは、直ちに車両の運転を停止して負傷者を救護し、道路における危険を防止する措置を講じ、すみやかに警察に交通事故について報告しなければなりません。間違っても放置して、ひき逃げなどをしないようにしてください。また、任意保険に加入している場合は保険会社への連絡も必要です。レンタルやシェアリングの機体を利用しているときは、事業者に連絡を入れるなど規約内に書かれたことを行わなければなりません」

ーー交通事故の対応は、原付バイク事故と同じですね。最近ではどのようなトラブルが多いですか?

「乗っている電動キックボードが『特定小型原動機付自転車』か『一般原動機付自転車(一般原付)』、車体の種類を理解をせずに走行したりする人がいます。一般原付タイプだと運転免許が必要となります」

すべての電動キックボードが、運転免許なしでOKではありません

ーー「特定小型原付」と「一般原付」、どう違うのですか?

「特定小型原付は、以下の要件をすべて満たすものであることが条件です。
1:最高速度 時速20キロメートル以下
2:定格出力 0.6キロワット以下
3:長さ 1.9メートル以下
4:幅 0.6メートル以下

最高速度時速20キロ以下というのは、時速20キロ以下で走ればいいというわけではなく、時速20キロ以上のスピードが出るものは特定小型原付ではなく一般原付となり、運転免許等が必要にりますので必ず確認してください。

電動キックボードすべてが『特定小型原付』で、免許がなくても運転できると思っている方が多いんです。実際は一般原付に該当する車体もあります。その場合は運転免許もヘルメットも必要、もちろん歩道走行などはNGと、特定小型原付の電動キックボードと基準が違うため間違えないでいただきたいです」

ーー電動キックボード=免許なしでOKと思っている人は、多いと思います。私もその一人でした。電動キックボードを使う前に、どちらのタイプかチェックが必要ですね。それ以外に必ずチェックすべきことは?

「車体が『保安基準』が満たされているかは必ずチェックしてください。『保安基準』とは、以下が基準値を満たした状態で装備されているという条件になります。
・前照灯(ヘッドライト)
・方向指示器(ウインカー)
・警音器(ベル・クラクション等)
・最高速度表示灯&尾灯
・制動灯(テールランプ、ブレーキランプ)&後部反射器
・制動装置(ブレーキ)
・電気装置(バッテリーの安全性)
・速度抑制装置(スピードリミッター)
これらが正しく装備されてない車体は違法となり、『特定小型原付』か『一般原付』の問題以前に、公道走行をすることができません」

ーー電動キックボードをレンタルする時に、自分が借りたい車体が「保安基準を満たした特定小型原付」かどうか、確かめる方法はありますか?

「最高速度表示灯がついていて、電源を入れると前後に緑色に点滅、または点灯する場合は、特定小型原付です。車体に『性能等確認済み』のシールが貼られている場合は、特定小型原付の中でも国交省の定めた性能等確認制度で認定された車両となります」

ハイブリッドバイクは要注意!

ーー「性能等確認済み」のシールのありなしは、分かりやすい基準ですね。電動アシスト自転車は「特定小型原付」ではありませんが、最近話題のハイブリッドバイクはどうですか?

「基本的にその車体が、特定小型原付の要件を満たしているかどうかになります。電動アシスト自転車はペダルを漕ぐことでモーターが動くので、自転車だと皆さん認識されていると思います。

それと似ている電動自転車(フル電動自転車)は、ペダルを漕がずにモーターの力だけで進むことができるので、特定小型原付と混同されがちです。でも電動自転車(フル電動自転車)は、特定小型原付の要件を満たしていませんので、一般原付であり、定格出力等により必要な免許も変わってきます。例えば、電動バイク(原付)と自転車を1台で切替えて利用が可能なものは、特定原付ではありません。

一概に言えませんが、ハイブリッドバイクなどペダルを漕がずに自走でき、時速20キロ以上出るものは、すべて一般原付扱いだと思っていただければ良いでしょう」

気づかぬうちに法律違反をしないように、基本的なことを理解することが必須。自転車感覚の気軽さで利用すると、大きな間違いや事故につながりかねませんからご注意を!

※1)免許制度と罰則は関係なく、交通違反をすると行政処分・刑事処分(懲役刑・罰金刑)の対象となります。この際、警察官からの通告に対し反則金を支払うことで刑罰が科されなくなります

(まいどなニュース/Lmaga.jpニュース特約・東寺 月子)

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このニュースに関するつぶやき

  • ややこしい法律作るから分かんなくなるんだよ。全面走行禁止で、原付と同じ扱いにしろよ。ヘルメットも必須でよし。
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