短いランチタイムを有効に使うには、並ばずに入れる店を利用するしかない――そう考えていないだろうか。しかし、今や飲食店は顧客満足度向上のため時短につながるアプリやツールを導入している。
その1つが「くら寿司」だ。同社は専用アプリ「くら寿司 公式アプリ」を通じてさまざまなサービスを提供しているが、どのように使えばいいのか、メリットや使っていて困った点なども紹介していく。
●スマホアプリでテーブル予約をすれば並ばずに座れる
そもそもくら寿司は前払い制ではないため、ファストフードのようにオーダーで並ぶ必要がない。では、どのタイミングで並ぶかというと、座席を案内してもらう必要があるときだ。
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気軽に、しかも素早く食べられる寿司は、和食のファストフードとも呼ばれている。そのため、ランチタイムになると価格が手頃な回転寿司店前には行列ができることがある。ファミリー層にも人気があるため、土日は言わずもがなだ。
早く食べたいのに並んでいる──そんな矛盾をくら寿司の公式アプリは解消してくれる。まずは、App StoreまたはGoogle Playで「くら寿司」と検索してアプリをインストールしよう。
アプリを起動してすぐに注文またはテーブル予約(来店前座席予約)ができるわけではなく、テーブル予約をするにはログインが必要だ。くら寿司 公式アプリはEPARKをくら寿司向けにカスタマイズしたもので、EPARKのアカウントが必要になる。既にEPARKアカウントを持っているのであれば、それでログインすれば良いし、持っていなければ新規作成しよう。
予約するには「予約」画面を開く。アプリホームの「スマホでテーブル予約」またはアプリ画面下の「予約 予約状況」をタップして表示できる。前者を使えばすぐに周囲のくら寿司を探すマップが表示される。後者であれば、予約状況の確認もできる。今回は同じ画面に表示されている「かんたん予約」ボタンをタップして「お店を探す」から周囲のくら寿司を探す。
店舗を決めたら、あとは人数と予約日時を設定して予約を完了させるだけだ。発行された予約番号を確認しておこう。
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予約時間に店舗に到着したら、「自動案内機」のパネルをタッチ操作してチェックインし、表示された座席へと向かう。スタッフを呼ぶことなく着席まで完了するので、並ぶ時間どころか、わずかな待ち時間すら発生しない。
●タッチパネルの争奪戦は過去のものに
着席したら、卓上のタッチパネルを操作してQRコードを表示し、スマホのくら寿司 公式アプリで読み取る。
あとはメニューを見ながら食べたいものを選んで、個数を設定し、「注文する」ボタンを押すだけだ。
ブラウザベースでも注文できる
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今回は、専用アプリをインストールして訪店したが、実はアプリを用意していなくても座席からスマホで注文できる。方法は卓上のタッチパネルを操作してQRコードを表示し、任意のスマホでカメラを起動して読み込むだけ。ブラウザ上でくら寿司 公式アプリと同じようなメニュー一覧画面が表示される。
どのスマホで注文しても、読み込んだQRコードとひもづくテーブルからの注文になるので、会計を一緒にできる。
アプリからしか注文できない場合、事前インストールとログインという作業が発生するが、ブラウザベースでの注文であればタッチパネルのQRコードを読み取るだけなので簡単だ。また、複数のスマホで注文できるようになるので、タッチパネルの争奪戦が起こらずテーブルが平和になる。
●くら寿司 公式アプリを使うことのメリットとデメリットは?
並ばずに、しかもスタッフを介さずに着席まで完了するというのは、くら寿司 公式アプリを利用する最大のメリットになるだろう。15日先までの予約機能があるので、例えば出張が決まっている場合などに出先近くの店舗を予約しておいて時間を最大限に有効活用できるだろう。
それぞれのスマホで注文できるのも良いと感じた。タッチパネルで注文する場合、1人が「あれにしようかな、これにしようかな」と探している間、他の人が操作できず、空腹状態との相乗効果で一触即発の事態になりかねない。また、注文するごとにタッチパネルに触れずに済むので、衛生的にも好ましい(スマホが清潔であることを前提とする)。
くら寿司には「ビッくらポン!」というシステムがある。これは、食後の皿を回収ボックスに5枚投入するごとに引けるガチャガチャのことだ。通常は5枚ごとなのだが、「スマホでビッくらポン!対象商品」550円ごとの注文で、“さらに”1回ビッくらポン!を引くことができる。
例えば、10皿を回収ボックスに投入すれば、通常はビッくらポン!を2回引ける(実際には自動的にスタートする)が、その注文にスマホでビッくらポン!対象商品が550円以上含まれていれば、もう1回分追加され、10皿で3回引けるのだ。
当たりの確率が低いビッくらポン!で、引ける回数が増えるのは地味にうれしい。
検索機能も便利だと感じた。ネタの名前の一部を入力して検索できるため、膨大なメニューの中から探さなくて良い。これも時短につながるだろう。
●ここまで出来るのだから、ぜひ最後の一歩を
では、デメリットまたは使い勝手で困ったことには何があるだろうか。
会計処理を座席でできないのは不完全なのではないかと感じた。今や、座席で注文から決済まで行えるアプリがいくつもある中で、レジまで行かないといけない。くら寿司ではセルフレジを導入しているので、ここでもスタッフの手を煩わせることはないのだが、もしここで人が並んでいたら、時間を無駄にしてしまうことになる。QRコード(バーコード)決済アプリをインストールしているユーザーが多いので、ぜひここは決済まで座席でできるようにしてもらいたいところだ。
もう1つは会話が減ることだ。同じタッチパネルを操作しないため「次はわたしの番」とか「えぇ、それ食べるの?」などという会話が生まれづらい。もっともこれは、同席している人たちの普段の人間関係によるところも大きいのだが。
当初、「なぜ前払い制ではないのにアプリが必要になるのか。タッチパネル操作だけで十分じゃないか」と考えていたくら寿司 公式アプリやスマホブラウザ上での注文。座席予約から、注文、ビッくらポン!のスマホ特典まであり、エンターテインメント的にも楽しい食事をできた。
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