名画のひみつがぜんぶわかる! すごすぎる絵画の図鑑 第3回 『ひまわり』はゴッホの幸せな気持ちがあふれた名作だった

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2024年05月29日 07:20  マイナビニュース

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なぜ西洋画にはヌードが多いの? ピカソって本当に絵がうまい?……そんな絵画の疑問、ありませんか? 名画がなぜ名画なのかよくわからない、という人も多いでしょう。1年に300件以上の美術展に足を運んでレビューを発信する著者が「名画のひみつ」を解き明かし、おもしろくてためになる絵画の知識を解説する『名画のひみつがぜんぶわかる! すごすぎる絵画の図鑑』(KADOKAWA)より、一部を再編集してご紹介します。

今回の名画は『ひまわり』。
○ドラマチックな人生だから描かれた、ゴッホ『ひまわり』

有名になった理由の一つがドラマチックな人生にあります。失恋して生涯独身、職を転々とした後に画家になり、絵画制作をがんばったものの精神を病み、死んでしまう。今では有名な画家ですが、気性が激しいために波乱万丈な生涯を送りました。

そんなゴッホの代表作が、7点描かれた『ひまわり』です。精神を病んで、光あふれる南仏へ移住後、画家仲間との共同生活を計画していたゴッホ。後から来る仲間の到着を待ちながら、幸せな気持ちで描いたのが『ひまわり』でした。暗い色調の作品も多いゴッホですが、この作品は当時の幸せな気持ちを表すように明るい色合いです。しかし共同生活はうまくいかず、ゴッホは耳を切り落とす事件を起こしてしまう。それを知ると悲しい絵にも見えます。

つらいことが多くありながらも絵画を描き続けたゴッホの絵は、現在では数十億円もの高値で取引されるようになりました。
○■ゴッホの幸せな気持ちがあふれた名作

7つの作品の中でも最も有名な作品で、15本のひまわりが描かれています。共同生活していたゴーギャンも欲しがりましたが、ゴッホ自身も最も気に入っていて手元に置いていました。
○■裸を恥じらう可愛いヴィーナス

ルネサンス期に注目された古代ギリシャ・ローマ神話をテーマに描かれました。それぞれに意味を持つさまざまなものが描き込まれており、自分でも調べていくとおもしろいでしょう。

○ゴッホのひまわりは日本にもある

1987年にオークションで落札されて日本に来た、身近な作品です。

○薄いブルーの背景が美しい第一作目

ゴッホ本人も満足していたよい出来だったされる作品。

○【豆知識】

SOMPO美術館の『ひまわり』は、1987年に約58億円で落札されたものです。当時のオークション史上最高額であり、1枚の絵の売買価格としても最高額だったため、大きな話題となりました。

次回のテーマは「ロココ貴族の秘密の恋模様!? 『ぶらんこ』に隠されたフェチな事情」です。お楽しみに!

⇒この連載の一覧はこちら

○『名画のひみつがぜんぶわかる! すごすぎる絵画の図鑑』(KADOKAWA)
著者:青い日記帳 監修:川瀬佑介

「モナ・リザの絵はなぜあんなに有名なの?」「ピカソって本当に絵がうまい?」――そんな“絵画の疑問”、ありませんか? 国内外の美術展の詳細なレビューで圧倒的な支持を誇る著者が、 『モナ・リザ』からバンクシーまで、「名画がなぜ名画と呼ばれるのか」を解き明かす。絵画にまつわるおもしろくてためになる知識を解説する同書は、 AMAZONで好評発売中です。

青い日記帳 監修:川瀬佑介 【著者:青い日記帳】Tak(たけ)の愛称でブログ「青い日記帳」を主宰。1年に300以上の展覧会に足を運んでレビューを行うほか、美術の本質を見極めながら、広くて深くてしなやかな美術鑑賞法発信。「敷居の高かった美術鑑賞が身近になった」「絵の見方がわかるようになった」などと好評を得ている。著書に『いちばんやさしい美術鑑賞 』『 失われたアートの謎を 解く』(ともに筑摩書房)、『カフェのある美術館』(世界文化社)、『美術展の手帖』(小学館)、『フェルメールへの招待』(朝日新聞出版)がある。 【監修:川瀬佑介】国立西洋美術館主任研究員。専門は17世紀を中心とするスペイン・イタリア美術史。企画した展覧会に『カラヴァッジョ』展、『スペインのイメージ:版画を通じて写し伝わるすがた』展など、著書に『マンガで教養 はじめての洋絵画』(朝日新聞出版)などがある。 この著者の記事一覧はこちら(青い日記帳 監修:川瀬佑介)

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  • ちなみに英語だとゴッホはVan Gogh、カタカナだと「ヴァンゴッ」みたいに呼ばれるので、日本人だと、ゴッホのこと言われてるとわからない場合が多いと思うw
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