サントリーの「水育」が20周年! 子どもたちに水の大切さを伝える環境教育プログラム、大人向けの特別企画も

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2024年05月29日 10:40  マイナビニュース

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サントリーホールディングスは、次世代環境教育プログラムとして子どもたちに水の大切さを伝える「水育」を実施している。5月28日からは小学生を対象とした「森と水の学校」、さらに「水育」20周年を記念した特別企画「大人の『水育』体験」も募集を開始した。


○「森と水の学校」と「出張授業」



サントリーを代表する商品といえば、「サントリー天然水」や「伊右衛門」などのソフトドリンク、「ザ・プレミアム・モルツ」や「ほろよい」、「白州」や「知多」などの酒類。水はグループにとって最も重要な原料でもあることから、一丸となって「水のサステナビリティ」に取り組む。具体的には、工場での節水、プラスチックボトルのリサイクルなど2030年までに行う環境目標を定め、項目ごとに進捗を確認しているという。


サステナビリティ経営推進本部の橋本氏によると、水の持続可能性を守るために、2003年から「天然水の森」と名付けた全国23か所(12,000ha超)で30〜50年後の姿をイメージしながら整備活動を行っており、2019年には国内工場で組み上げる地下水量の2倍以上を涵養するウォーターポジティブも実現した。


さらに2004年からは環境教育として水の取り組みを開始。未来を担う子どもたちが水や、水を育む森の大切さを知り、未来に水を引き継ぐために何ができるのかを考える独自のプログラムとして「森と水の学校」と、小学校で行う「出張授業」の2つの活動を実施している。


「森と水の学校」は、子ども達に天然水の森で木や土に触れながら水の大切さを学ぶプログラム。「出張授業」は、各小学校の授業の一環として学校の先生と連動しながら水の大切さについて子どもたちに共感してもらうプログラムだ。



2020年のコロナ禍からはオンラインのプログラムも開始、現在では国内で累計25万人が参加している。


オンラインのプログラムでもリアル開催同様、講師との双方向のコミュニケーションを重視し、定員は変わらず各回40名。サステナビリティ経営推進本部の市田氏は「オンラインならではの体験をしてもらうべく、リアル開催のものとは異なるプログラムがあります」と語る。たとえばドローンから撮影した「鳥の視点で森を上から眺める」映像や、「森の中を虫の目線になって飛ぶ」映像などだ。


さらに、「水育」は世界各国でも実施し、グローバルな次世代環境教育を実現。日本だけでなく、欧州・アジア・オセアニアの8カ国で展開、累計参加者数は58万人を超えたという。


さらに今年は「水育」20周年特別企画として「大人の『水育』体験」を開催。20〜30代を対象に小学生向けの内容からさらにディスカッションを増やしたプログラムも実施する。


「森と水の学校」

開催時期: 6〜8月の土日・祝日を中心に 各校複数の日程で開催

対象: 現地校 小学校3〜6年生と保護者 /リモート校 小学校1〜6年生と保護者

定員: (先着順)現地校各30名/リモート校各40名

申込: 「森と水の学校」ホームページ



20周年特別企画「大人の『水育』体験」

開催時期: 白州校8月3日/奥大山校8月4日/北アルプス校8月11日/阿蘇校8月12日

対象: 20〜30代

定員: (抽選制)各回30名

申込: 「大人の『水育』体験」ホームページ



○出張授業を体験!



報道陣に向けて行われた「出張授業」のデモンストレーションを体験してきた。「出張授業」のは2コマから構成され、1コマ目は各小学校の担任の先生が実施。そして2コマ目は水の専門講師が学校に訪問して実施するという。


1コマ目は「水循環」がテーマ。水について「どこからくるのか」「どこへいくのか」などと冒頭で子どもたちに問いかける。さらに水と自分たちのつながりを意識すべくワークシートなどで水の存在を意識していく。



その後「水の旅アクティビティ」というサイコロを使用したすごろくのようなワークを活用し、水が地球上の様々な場所を循環し、その途中に私たちの暮らしがあることを学ぶ。最後に宿題として、「汚れた水をそのまま川に流さない工夫」「たくさんの水を使いすぎないようにするための工夫」を各家庭でどのようにおこなっているかをインタビューしてきてもらうという。



水の専門講師の田中氏によると「子どもたちは普段の宿題よりも熱心に取り組んでくれ、実施率も高いそうです」とのこと。



2コマ目では冒頭、水の専門講師が前回の「宿題」を確認し、各家庭での水への工夫を発表し合う。その後、サントリーの工場が森の中にあることや、きれいでおいしい水が森で育まれることをクイズ形式で伝えていく。



クイズの回答は子ども達に配布した赤と青のカードで答えてもらう。手をあげるのではなく、全員が参加しやすいように自分が思う答えを選択肢の色で発表するスタイルだ。間違えた子がいても、その理由を一生懸命考えたことが重要。正解の理由もわかりやすく解説することで理解を深めていく。


たとえば2つの異なる森の写真を見せ、どちらの土がある森の方が水を蓄えきれいにできるか? という質問では、正解発表後にそれぞれの森の土を見せ、イメージしてもらう。


その後、それぞれの土で森を模したところに泥水を流し込む実験で確認していく。柔らかいAの土は隙間に水が蓄えられ、さらに生息している生きものが水の汚れを取り除いているため出てくる水は透明に。一方で乾燥したBの土は隙間がなく硬いため水を受け止めることができず、そのまま流れ溢れてしまった。


その後、Bの森をAの森に変えるためにはどうしたら良いか? といったディスカッションなどを通じ、子どもたちはより深く水を守るための森の在り方についても考える。



最後に、水を育む自然を守るためには長い年月と人々の工夫や努力が必要ということ、そのためにできることを考えてもらう。未来の水を守るためには「ずっと考え続けることが必要」というメッセージを子どもたちに伝え、授業は終了。


この「出張授業」は各小学校の教員が申し込み、各学校で実施されるが、「森と水の学校」は個人での申し込みが可能だ。大切さについて学ぶことで水への感謝が増し、そして森や自然を大切にする取り組みに興味を持つ子どもも多い。夏休みの有意義な体験としていかがだろうか。



松本果歩 まつもとかほ 恋愛・就職・食レポ記事を数多く執筆し、社長インタビューから芸能取材までジャンル問わず興味の赴くままに執筆するフリーランスライター。コンビニを愛しすぎるあまり、OLから某コンビニ本部員となり、店長を務めた経験あり。Twitter: @KA_HO_MA この著者の記事一覧はこちら(松本果歩)
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