日鉄、米国以外から承認取得＝ＵＳスチール買収計画

　日本製鉄は３０日、米鉄鋼大手ＵＳスチールの買収計画について、米国以外のすべての規制当局から買収実行に必要な承認を取得したと発表した。日鉄は「大きな節目になる。強い決意で買収を完了させる」（森高弘副会長）とのコメントを出し、最大の関門として残る米当局の審査に全面的に協力していく方針を示した。

　買収計画を巡り、両社は３日、米司法省による反トラスト法（独禁法）に基づく審査で、追加情報を求められたとして、買収完了時期を当初予定の９月から１２月に延期すると発表していた。米国の対米外国投資委員会（ＣＦＩＵＳ）の安全保障審査もクリアする必要がある。

　承認の取得が完了したのは、欧州、メキシコ、セルビア、スロバキア、トルコの当局。英国当局には、提出した資料に追加質問がないことについて確認を受けたという。