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【動画】“分かる人には分かる”が詰まりまくり! 関西上陸の『翔んで埼玉』続編、予告映像
■大阪府知事・嘉祥寺晃役・片岡愛之助
今作の“ボス”ともいえるのが、片岡愛之助演じる大阪府知事・嘉祥寺晃。通行手形制度や謎の施設“甲子園”によって関西を牛耳る男で、“大阪都構想”ならぬ日本全土“大阪植民地化”というとんでもない野望を抱く破天荒な男だ。
嘉祥寺はその見た目のインパクトも、今回紹介する3知事のうち最もスゴいと言っていいだろう。朱色地に金の模様が施された、目の覚めるような帽子とスーツがまず目に飛び込んでくるが、この柄、『吉本新喜劇』を見て育った人間なら(筆者もそうだが)すぐにピンと来たのではないだろうか。『新喜劇』の小さな巨人、池乃めだかの衣装を彷彿とさせる柄なのだ。嘉祥寺のスーツはバックスタイルが燕尾風となっており、歌舞伎役者である片岡の身のこなしによってはためく裾にはなんともケレン味がある。
もともと商才があり義理人情にも厚かった大阪人を、がめつく野蛮で高慢な“悪役集団”に変えてしまった嘉祥寺。「じゃかぁしい!」「鼻の穴から指ツッコんで奥歯ガタガタ言わせたろか?」など、大阪出身である片岡が放つ“ネイティブ”な大阪弁の脅し文句には、怖いながらもどこか爽快感を感じる。大阪の愛すべき名物や観光地までもが埼玉解放戦線の面々に襲い掛かるが、嘉祥寺率いる大阪の勢いに身をゆだねてみるのも“オモロイ”かもしれない。
■美しき神戸市長役・藤原紀香
大阪と共に滋賀や和歌山、そして埼玉をディスる神戸市長には藤原紀香。神戸というハイカラな街に似合う、粋でいなせな雰囲気を漂わせる美女である。タイトなブラックドレスにパールのネックレス、髪はアップにまとめ、手には細いキセル。さながらオードリー・ヘップバーンを思い出させるようなスタイルだ。
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藤原紀香本人は、兵庫県西宮市で育ち、中学校〜大学までは神戸市にある学校に通った神戸っ子。しかし実はその出生にとある秘密が(藤原紀香ご本人は秘密にしていないが、本作の神戸市長はひた隠しているらしい)。藤原がとある街の大使を務めていることが、『翔んで埼玉』の世界にまで関わってくる。
■プライド高すぎ京都市長役・川崎麻世
この京都市長、一見一歩引いているようにも感じられるが、腹の内では大阪と兵庫のことすら見下しているのでは? と思わせられる、“ザ・京都”な男を演じるのは、京都出身、大阪育ちのベテラン俳優・川崎麻世。
少々言葉のオブラートを取っ払って言うなら、他県に住むものからすると京都府民といえば「プライドが高い」「嫌味の技術が高い」というイメージが。川崎演じる京都市長は、まさにこの京都の高飛車なイメージをぎゅっと固めたような男。白い着物姿でカンカン帽を斜めに被り、手に持った扇子にはデカデカと「洛中」の文字。洛中とは、現在の京都で言う上京区、中京区、下京区といった中心部を指す言葉。それ以外は京都ではないとまで言う人もいるとかいないとか…とにかく他県の人間にはなかなか理解できない価値観が、京都市長の扇子に込められているのだ。
本作の京都のシーンでは、これまた“ザ・京都”な女優、山村紅葉も登場。夜のしっぽりとした京都の美しい街が色彩豊かに描かれるとともに、京都ならではの「本音とタテマエ」も。あなたは“京都人の本音”を見抜けるか?
今回紹介したクセが強すぎる3人の他にも、個性豊かな関西人を演じるキャストはまだまだ登場する。「このパロディ誰も怒らなかったのか?」とツッコミたくなってしまうシーンも必見だ。関西に舞台を移しても『翔んで埼玉』のぶっ飛び度はとどまることを知らない。キャラから小ネタまで、たこ焼きソースより濃厚な『翔んで埼玉』流の関西を浴びてみてほしい。(文:小島萌寧)
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