くら寿司、「月額3万円」全社員の給料アップへ　「やりがい」「優秀で多様な人材の確保」目指す

　くら寿司は4日、全社員を対象に給料改定を発表。6月1日付で基本給を一律3万円（月額）一律でアップする。

【写真】ユニクロとくら寿司のコラボロゴを発表した佐藤可士和氏

　同社は今回のベースアップについて、「人材を最も重要な経営基盤の１つとして位置付けている中、物価や光熱費等の上昇による家計への影響や、慢性的な人手不足による人材獲得の厳しさが背景としてあります」と説明。

　さらに「国を挙げての賃上げへの機運が高まる中で、当社においても、これまで以上にやりがいをもって働き続けられる環境の整備により社員のエンゲージメントを高めるとともに、社員の暮らしを支え、また、優秀で多様な人材の確保を図るため、平均賃上げ率5.17％を大幅に上回る10.73％のベースアップを実施することといたしました」とした。

　対象者は全社員。さらに初任給についても、大卒初任給を月額23万円から26万円にアップした。

　また「特別報奨金」についても、「第1四半期の業績（連結）において、売上が561億1000 万円（前年同期比9.4% 増）となるなど、今期の業績が好調に推移している」という理由から、「エンゲージメントの強化を図るため、役職者以上の社員を対象に29期（2024年10月期）上期の特別報奨金を5月15日に支給いたしました」と発表。営業部門は店長以上、管理・製造門は主任以上の役職者に、一律10万円を支給する。

　最後に「当社の経営姿勢の1つである『全員経営』のもと、社員それぞれが能力を発揮し、働きがいを感じられる職場づくりは、経営において必須であると考えております。こうした職場環境の整備を通じ、全社一丸となって、『記憶に残る食体験』をお客様にご提供し、企業価値の向上へつなげてまいります」とつづった。